「何していいよ。鮫君のお父さんには悪いけど、私は今の気持ちが一番大事。この気持ちが満足出来たら後は何も要らない」
裕美の再三の申し出に俺は完全に酔いから醒めた。ずっと断ってた俺もやっと決心がついた。
「何度も何度も同じこと言わせてゴメン。でも、分かった。もう迷わない。裕美がしたいように俺も合わせるよ」裕美も酔いから醒めてるようで表情は既にしっかりしてきてる。
「うん、じゃお湯入れるね」そのままユニットに行き蛇口を開けた。静かに流れるお湯の音が聞こえてきた。俺も肝心の時にはどうしても受身になる・・・。直さないといけないな・・・。とにかく、もう一度酔おう、そう思って、
「ゴメン、もう少し飲みたくなったんでお酒買ってくる。何か買ってこようか?」
「・・・ウーロン茶お願い」流石にお酒は裕美は無理だよな。
「分かった。行ってくる」各階に?自動販売機はあったので、難なく買って部屋に入り冷蔵庫に入れた。
さて、どんな風にして風呂入ろうか。またジタバタしてたら裕美に怒られる。
「そろそろお湯も入ったようだし、俺から入るよ。服とかここで脱いでもいい?部屋は暖房効いてるし全然寒くないけど、とりあえずパンツだけの格好になってパンツはユニットで脱ぐ」そう言ってズボンから脱ぎ始めた。
裕美もやっと緊張してきたのか目のやり場に困ってきたようで、キョロキョロし始めた。こりゃいい!あれこれ言わなきゃ良かった。言う前に行動してれば良かったんだ。裕美は俺が脱いでるの恥ずかしがって顔をあっちに向けて黙ってた。とりあえずパンツだけの格好になって、
「じゃ、待ってる」と言ってユニットに入りパンツを脱ぎ、洗面器がないのでシャワーで局部とか足とか洗った上で湯船に浸かった。うん、気持ちいい。多分あの様子では裕美は入ってこないだろうと思ってとにかく冷えた身体を思いっきり伸ばして寛いでた。
なんだかんだ言ってもやっぱり女の子なんだと妙に安心した感覚が俺を包み込み、このまま風呂出て酒飲みながら裕美と話せば何もなく終わってくれる、そう思ってた。
・・・しばし眼を閉じ俺としては長湯に浸っていたそのときだった。ユニットの扉が開き、裕美が入ってきたのだ!
え!?度肝を抜かれた・・・。裕美は全身バスタオルに包まって入ってきた。その表情はいつもの大人しそうでいて、それでいてどことなく高揚したようなウキウキしたような顔つきだった。裕美はどうしても俺とのお風呂の入浴を実行したいんだろう。強情な裕美だから引っ込みつかなくなってるのかもしれないが・・・?
俺は動揺してはいけない。動揺すればまた裕美が怒る。暖かく迎えてやろう。そうすれば裕美も喜ぶはずだ。
「お風呂気持ちいいよ。早くお入りよ。俺そろそろ頭とか洗うから出ようか?」
「まだ入ってて。・・・ちょっと眼瞑ってて。出来たら向こう向いてて欲しいな」
「ん、分かった」裕美に言われたとおり奥に顔向けて眼を閉じた。バスタオルを外す音が聞こえ、裕美も同じように身体シャワーで洗ってるようだ。
シャワーの音が止み、裕美もお風呂に入ってきた。俺はまだ向こう向いて眼を閉じていた。裕美の足?が俺の足に触れたようだった。ビクッとしたが、まだ眼を閉じていた。・・・・・・。
(続く)
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