「で、裕美はどうするの?卒業したら?」
「・・・まだ考えてない」
「お前は連通いつでも入れるだろ?」
「OLもいいけど・・・」
「あ、そうかお前英語喋れるんだったよな。なら通訳とか?」
「それもちょっと。まだ考えてません」
「甘いけど、女だからいいか」
「・・・お兄ちゃんには悪いけど、私は素敵な奥さんに一番なりたいんです!」
「え!?このさめゆき君とか?」
「それはまだ決まってません。けど・・・」
「智さん」
「何?」
「僕たちはまだ学生で将来のこと何も決まってません。ですが就職決まれば裕美さんをいただきたいと考えてます」
「へぇー、もうそこまで話ついてんだ、参ったな。じゃこのまま何もなければ即結婚ってわけ?」
「具体的に何もしてませんけど、気持ちはそうです」
「いや、やるなぁ、俺でも学生の頃なんて結婚なんて考えたこともなかったのに・・・。いや、年が若いと考えも若いのかな。ま、君なら間違い起こしそうにないから大丈夫だろうけど」
「有難うございます」
「じゃ、これでいい?ちょっとブラブラしてくるよ、あ、一人で行きたいから。これで失礼するよ」と言って智さんは出て行った。
「有難うございました」智さんを後に挨拶したが、智さんは片手を上げてそのままいなくなった。
支払いもしてくれた。有難う、智さん。結局裕美が話してた冷たいお兄さんとは全く違った血の通った暖かい人だというのが分かって嬉しかった。いきなり俺たちのこと認めてもらえたし、仲間になってもらえた。智さんともこれから出来るだけ会ってより親しくさせてもらおうと思った。
その後俺たちはまたカラオケ始めた。一つ一ついい方向に流れてることが実感できた今日だったので思いっきり歌った。
相変わらず裕美のカラオケは上手かったが、カラオケでカクテル(お酒だ!)裕美が頼んだのはびっくりした。こんな冬に!一杯だけだったが気持ち良さそうに飲んでた。カクテルなら苦くないし。気分悪くならなくてホッとしたけどね。
俺は生中三杯飲んだ。ここでご飯も頼んだ。4時間はあっという間に終わった。楽しかった。
店を出て裕美の家まで送った。別れ際にまたキスした。カラオケの高揚感の残渣が残っていたが、今日も俺は理性が上回っていた。キスだけで十分満足し、それは裕美も同様に見えた。
明後日また新宿駅で待ち合わせをし、俺の実家に行くことが決まっている。早いけど、ホントに早いけど、俺の両親に裕美との結婚を承諾してもらうつもり。何も問題ないのは分かってる。一つ一つ順序を踏んでやっていくんだ。
俺も部屋に戻り裕美に無事帰れたメール出してまたアメーバ開きブログ書き始めた。少し酔ってたので時間かかったが、更新完了。俺も眠ろう。・・・いい一日だった。
明日は・・・、明日は閉じこもっていよう。裕美は明後日のことで忙しいだろうからいいとこメールだけで止めておこう。俺の方は特に用意するものもないので久しぶりにゲームでもするか。・・・そんなこと考えながら眠った。
おしまい(続く)