息子が中2になった頃だった。
私は「善も悪もない」という言葉に出会って、それが仲々飲め込めなくて、もどかしくて、それである日息子に聞いたのだ。
「どうしたら〝善いも悪いもない〟って思えるようになれるんだろう?」
そしたら息子が、「う〜ん・・・」と言いながら机の上の紙切れに何かを書き始めた。
そして言った。
『これは染色体(遺伝子🧬)だよ。 左側がたとえば赤色だとして、右側が青色だとするね。
赤色から青色を見ると自分と違う色だから理解できなくて、
「あいつはきっと悪い奴だ」と言うわけ。
ところがさ、これを上の方から見てごらんよ。
ただ、赤い色と青い色があるだけなんだよね。
どっちも悪くない。 善いも悪いもない。
つまり善も悪もないってことさ』
そうか・・・・上から見ればいいのか!
ただ色が違うだけ、善いも悪いもないのだ。
いろんな色があるだけ・・・・
クレヨンにいろんな色があるように、世の中にはいろんな色があるだけなんだ。 イヤミな人も起こりっぽい人もノロマもせっかちも、ただそういう色があるだけ。
いいとか悪いとか別けるから、心の中がこんがらがってしまうんだネ。
病気も貧乏も、仕事の失敗も受験の失敗も、実はそういう色があって、私たちはただそういう色を色々体験しているだけ。
いいも悪いもない。 あえて言えば、悪くない。
いいとか悪いじゃなくて、本当は全部必要だって事だ。
だって、病気や失敗のお陰で大切なことに気付けることは、いっぱいあるもの。
『何があっても よか❤️よか』あべまりあ(著)
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