外資系企業では、偉くなるほどハードワークになっていく、と聞いたことがあります。
それもただ長時間働く、というわけでは決してないのです。 同じ仕事でも、できるだけ短い時間でこなしていくことが求められる。
欧米のエグゼクティブは、なるほどそうやって鍛えられていくのか、と感じたことを覚えています。
一方で、ある外資系企業の社長から、ショッキングな話を聞いたことがあります。
彼は30代で日本企業から転職するのですが、前職時代はとにかく猛烈に働いていたのだそうです。 そうした風潮の時代でもあったのかもしれませんが、午前0時前になど、帰ったことがなかったといいます。
それが職場では当たり前になっていたし、ある意味でプライドのようなものになってしまっていたのだそうです。
ところが、イギリス系の会社に転職してロンドンに勤務して、驚くことになります。
誰もそんな長時間労働をしている人はいなかったからです。
もっといえば、誰もそんな人を尊敬しない、とすぐにわかったといいます。
尊敬されるのは、ファミリーを大事にする人です。
子どもが病気になったら必ず、帰れ、と言われる。 どんなことがあっても、自分の家族を犠牲にしてまで仕事をしろとは絶対に言わない。 それが当たり前の発想だった、と。
自分は日本でとんでもないことをしていた、と彼は反省することになったのです。
そして改めて気づいたのが、もちろん仕事も大事だけれど、最も大事なのは家族だ、ということ。
グローバル化が進む時代、こうした発想が、日本でも浸透してくるかもしれません。
そういえば、こんなことも言っていました。 休暇というのは、2週間とってようやく休みだと言えるとわかった、と。
これもまた、ぜひ浸透してほしい “常識” です。
━━ 仕事をすべてに優先させていませんか?
『成功者3000人の言葉』 上阪 徹(著)