嶺川です。



今あなたが15歳だとして
「お前は料理人になれ」と
家から一方的に追い出されたら
どうしますか?



中国料理シェフ
脇屋友詞さんの著書
「厨房の哲学者」を読みましたので
少しだけ紹介します。


脇屋さんのことは
テレビにもよく出ていたので
なんとなく知っている程度でした。


いま65、66歳くらいですね。


どちらかと言えば
怖そうな顔つきなので
「根性入ってそうだな」
とは思っていましたが
実際そうでした。


脇屋さんは15歳で
自分の意思ではなく
父親からの一方的な「命令」で
東京赤坂の「山王飯店」で働き始めます。


易者の父親が
「友詞には食神がついている」といって
勝手に決めた道。



北海道の自宅から
布団や本など
荷物は全て社員寮に送られ
事実上、追い出された状態で
拒否権はなかったとのこと。


最初の仕事は鍋洗い。


中華料理の世界も
厳しい階級社会です。



山王飯店の場合
スタッフ80名で

鍋を振ったり調理するのは
20人ほどの「親方」で
他はすべて他の下処理や雑用や
その最下層が鍋洗い。


中華料理なので
料理を作る親方は全て中国人。

日本人が調理したり料理長になることは
まずなかった時代です。



親方が料理を作り
1つ作り終えるたびに
決まった場所に鍋がガシャンと置かれ

親方はまた違う新しい鍋で
次の料理を作り始めます。


鍋洗いは1日に数百枚。

洗っても洗っても
汚れた鍋が待っていますし
遅れたり、焦げが残っているとドヤされます。


中卒の15歳で体も細く
中国語もわからない脇屋少年は
それでも懸命に
朝から晩まで鍋を洗い、磨きます。



最近のタイパの考え方からすると
まったく非効率です。



先日、他の記事でこんな質問がありました。

「ホリエモンが3ヶ月で寿司職人は作れる
と言っているようなこの時代に
非効率な”職人の修行”について
どう考えたらいいですか?」

そこに書いていたのが
非効率な修行や単純作業が続くと
作業しながら深く考える時間が発生する。

それによって2つのメリット(?)がある。

1つは洞察力や、奥深さや、新たな発想などが生まれることがある。

もう1つは「自分にはこういうものは向いていない」
と理解納得できること。

みたいなことが書いてました。




脇屋さんの場合
鍋洗いを続けていると、
ある時から

背中からホール内の様子が見えたり
中国語はわからないけど
交わされている料理の単語から
状況を察することができるようになっていき

親方が次に必要とすることも
分かって準備できるようになりました。


それによって周囲や親方から
少しづつ認められ、気に入られるようになります。

だからと言って
鍋洗い以外の違う仕事を任されることはないし
料理もできません。



働き始めて最初の年末。

脇屋さんは実家に戻らず
1人でスキーに行きます。


今思えば、惨めな状況の中
得意なことをして自信を取り戻したかった
のだと思うと書いています。


スキー場である言葉を見つけます。



以下、本から引用
ーーーーーー

そして足腰に心地の良い疲れを感じながら戻ったレストハウスの土産物売り場で、
僕はその額に入った言葉を見つけた。
誰か偉い人の書いた言葉だった。
こう書いてあった。


「この道より我を生かす道なし。この道を歩く」

何故かわからないけど、背筋がざわざわとした。

その言葉から目が離せなくなった。

何かとても大切なことが書かれている気がしたからだ。

心の中で何度もその言葉を繰り返した。



僕がわからなかったのはこのことだったのだと思った。

何を選ぶかではない。

重要なのは何かを選ぶことなのだ。

僕が苦しかったのは、何も選んでいなかったからだ。


僕はその額を買い、後生大事に抱えて東京に帰った。

あの日、僕は自分の行くべき道を見つけ、それからずっとその道を歩いてきた。
今日までの50年間はその選択が間違いではなかったことを確かめるためにあったと言っても良い。


「厨房の哲学者」より引用ここまで
ーーーーーーーー



それからも脇屋さんは
鍋洗いを3年半続けました。


10人が入っても8人が辞めていく仕事だそうです。


脇屋さんは日本を代表する
シェフになっていきますが
全部書くとキリがないのでここまでにしておきます。


今の時代にはそぐわない
下積みから立身出世した
昭和的なストーリーかもしれませんが
やはり惹かれるものがありました。



18歳で結婚するときの
ご両親とのエピソードも凄く良かったです。




また

・親から進路を決められた

・家業を継がなくてはならなかった

・自分がやるしかなかった


職業選択の自由があるはずの現代ですが
実際にはそんな立場や境遇にある方も
きっと多いだろうと思います。


僕もそのひとりだと感じています。



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