副業で、体験旅行で…を農作業をお手伝い
人手不足を救う?農家を助太刀ビジネス
今回のテーマは、農家の人手不足解消を目指すお助けビジネス。
繁忙期の「猫の手も借りたい」農家と、
アルバイトや副業で「農作業を手伝いたい」人をマッチングする会社や、
旅行者と農家を“一宿一飯”でつなぐ新たな旅のウェブサービスに注目する。
福岡、大分、佐賀、宮崎に拠点を持つ農作業受託会社「菜果野(なかや)アグリ」は、
繁忙期の農家と、「農作業を手伝って収入を得たい」人のマッチングサービスを行っている。
農家やJAの選果場から依頼を受けると、
主婦や学生、フリーターら登録スタッフを引き連れて現場へ。
委託料から経費を差し引き、働き手に日払い&現金で報酬を支払うという仕組みだ。
最近では、コロナ禍で収入が減った会社員が副業として始めるケースも増え、
現在登録スタッフは約2万人にのぼる。
2021年に助っ人として働いた人は延べ3万5000人。
今年からは九州外にも活動の範囲を広げている。
旅行者と農家をつなぐ新たなウェブサービス「おてつたび」だ。
利用者は専用サイトで受け入れ先の農家や漁業者などを選択。
現地までの交通費は自腹だが、
労働対価として報酬と宿泊場所の提供してもらう仕組みだ。
宿泊費が安くあがるだけでなく、
観光ツアーでは得られない密な交流体験ができると学生を中心に大好評。
登録者は全国で2万5000人、受け入れ側も800を超えているという。
そのうち4割は人手不足に悩む農家。
九州では佐賀県がこのサービスに注目し、積極的に農家の登録をサポートしている。