無料配達の謎 | GOOD&BAD TIMESは えもさんち

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小さなカフェバーのマスターの独り言

なんか新型コロナとかいうやつが世間でもてはやされてるわけです。政府も各自治体も、もちろん国民もその魅力に取りつかれて、寄るとさわるとコロナ話で持ちきりですね。テレビのワイドショーなんて、もはやそのネタしかないのかというくらい(まぁ、私はテレビないから知らんけど)。

シンゾーくんとユリコちゃんの熱心な宣伝効果もあって、サービス業は軒並み大きな影響を受けてます。
*あ、別に非難してるわけじゃないんですよ。みんなそれぞれに、出来る限りの仕事をしてくれているわけで、責任のない立場から「おっせぇ」だの「手ぬるい」だのと喚くのは野暮だし、愚の骨頂だと思うので。
田舎繁華街の外れでちっさいカフェバーとかやってるうちにも、それなりに影響がないわけでもない。とは言え、普段からお客さんが詰めかけてるわけでもないから、判りづらいと言えば判りづらいレベルなんですけど、それはどうでもいいか。

そんなこんなで、近所のお店も色々と工夫を凝らして対応しようと躍起なんです。テイクアウトとか出前とか、素直に営業自粛とか。
ただ、「みんな頑張ってて偉いなぁ」とか他人事みたいに眺めていると、時々おかしなことになってるお店もあるんです。
いや、他人様が何をしようが、法に触れなきゃ何でもいいとは思うんですが、「それ…は、何のつもりなんでしょうか?」とか思っちゃうやつがね。

あるお店では、「カレーを無料で配達します」というんですが、この「無料」は配達料ではなくて、カレーその物にかかってるらしい。
店に来ると人が集まっちゃうから配達。部屋に引きこもってるしかない人達に美味しいもの食べてちょっとでも幸せな気持ちになって欲しい。それは解る。解りますけれども、無料って何で?みんなお金がないから引きこもってるわけじゃないですよね。これは「商売抜きで頑張って、みんなを笑顔にしたい」的な話なんでしょうか。炊き出しか何かのつもりなんでしょうか。
意味不明です。

別のお店では、「お店を開放します。持ち込みOK。店にあるお酒も無料で飲めます」という。
いや、だから何で無料にする必要があるんでしょう。しかも、こちらにいたっては結局人を集めちゃうことになるわけで、もはや本末転倒です。
まったく意味不明です。

この2軒だけみると、どちらも地元出身者のお店なんですよ。そういう土地柄なのか、地元仲間に男気魅せたいのか解りませんが、見ようによってはお客さんに失礼なんじゃないかとさえ思います。何がしたいのかも解らないし、悪く見ればあざとさしか感じないのです。別に、ちゃんとお金頂けばいいじゃないかと。

また、こういう動きを誉め散らかす方もいるわけです。「流石だね」「かっこいいわ」「カレー欲しいです」「こういうことが出来る人は本当に…(略)」。
はっきり言えば、気持ち悪い。

3.11の時ならまだ解る。避難先でお金もないし、あっても店もないとかいう事態なら、本当に素晴らしいと思います。が、買い出しに行くのが怖いという、飛沫感染と空気感染の違いも理解出来てない人がいるという程度で、何も外に出るなとまでは言われていない。食料品買いに行くのは不要不急ではないわけです。

何だか違和感のある話だな、と思ったということです。はい。