「一体感」が会社を潰す
異質と一流を排除する〈子ども病〉の正体
秋山進
PHPビジネス新書
本書の構成は次の通りです。
第1章「個人がコドモ?」の組織
第2章「組織文化がコドモ?」の組織
第3章「マネジメントがコドモ?」の組織
第4章コドモの組織から大人の組織へ
第5章コドモの組織で大人になる戦略
終章グローバル化と大人の組織
ここからピックアップして次のようにまとめました。
◆現在は無理に飲み会に誘えなくなったという時代の
変化もあつて、会社は仕事をする場に変わってきたよ
うな気がします。が、その一方で根本的なところはそれ
ほど変わっていないようにも思います。
とくに上層部になればなるほど変わっていません。す
なわち、ボスの覚えがめでたいことのほうが、仕事が
できるよりもはるかに優先されるということです。
グループの秩序をしっかりと守る者は大事にされ、リ
ーダーや取り巻きの立場を危うくするものは排除され
ます。
◆新卒入社であれば、何よりもまず仲間です。仲間の
なかで自分を脅かす者が出てきても、それは甘んじて
受け入れることができます。
ところが、中途採用だと、アカの他人です。たとえ会
社に貢献してくれそうであつても、自分の立場を脅か
す可能性がある者ならば、まだ素性と能力が多くの人
に知られる前に、有無を言わさず排除してしまうので
す。
これまでの自分たちのやり方とは違った、先進的なや
り方を中途採用者から学んで、みんなで共有して活用
していけば、組織の力が底上げされます。役員にもし
自信があれば、それぐらいのことはできると思うので
すが、″井の中の蛙″にはその自信がなかったような
のです。
誰かの地位を安泰にするために優秀な社員が排除され、
会社は現在もリスクにさらされ続けているというわけ
です。
◆みなさんも、うまくいった仕事や印象に残った仕事
を思い出していただくと、よいメンバーに恵まれ、自分
分たちがあたかもテレビドラマの俳優のように動いてい
たという印象があるのではないでしようか。
こんな風にテレビドラマ風になるためには、いくつか
の条件があります。
1 判断力があり信頼できるブレないリーダーがいる
2 一芸に秀でたよいメンバーがそろっている
3 リーダーとメンバー、メンバー同士に強い信頼関
係がある
4 自分が問題を解決するのだという強い当事者意識
を全員がもっている
5 問題解決に向かう段階では、方針の違いが生まれ
て摩擦が起こるが、摩擦にめげない
6 必要なアイデアを素早く共有し、みなが率直に意
見を言い合う
7 リーダーがあるべき価値基準に基づいて合理的に
方針を決める
8 個々人が自分の持ち場で自分の特技を活かしてし
っかりと成果を出す
9 ダメな場合は方針を変更して、新しいものを試す
10最後までがんばるだけの達成意欲をみながもつて
いる
このように条件を並べてみると、「大人の組織」とは、
結局のところ、テレビドラマで観るチームのような組
織をつくりましょうという話であったことになってし
まいそうですが(笑)、実際に、そういうことなのです。
◆東京オリンピックがウチを開く
2020年は、内向きから外向きへ、ウチを外に開く、
そういった動きの象徴的な出来事となって日本企業の
グローバル化を大きく前に進めるのではないかと考え
られます。
・異質「排除」から異質「統合」ヘ
コドモの組織のままではグローバル化することはで
きないのです。サッカー日本代表の中心選手、本田
圭佑選手が、「日本人同士であれば、テームワーク
はいつでも築ける。世界で勝つためには、チームワ
ーク以前に、まず個の力を上げないといけない」と
インタビューで答えていました。
これからの私たちは、これまでのチームワーク観を
も変えなければならなくなるでしょう。
以上を踏まえ、四行読書日記でまとめます。
「一体感」が会社を潰す
異質と一流を排除する〈子ども病〉の正体
秋山進
PHPビジネス新書
(事実)一番印象に残ったものは何ですか
ボスの覚えがめでたいことのほうが、仕事ができる
よりもはるかに優先されるということ。
注)一番印象に残ったことやアンテナに触れた事実を
一つ選んで書く。
(発見)直感的に思ったことは何ですか
「大人の組織」とは、テレビドラマで観るチームの
ような組織をつくりましょうという話であること。
注)事実から得られた発見や感想などを書く。
(教訓)学んだことをひと言でいうと何ですか
異質「排除」から異質「統合」ヘ
注)学んだことを一般化、抽象化して書く。
(宣言)その学びを活かしてどうありたいですか
わたしは先進的な方法を学び、仲間と共有して成果
をあげています。
注)「こうありたい」という姿を描き、そうなれて
いる自分を想像して現在進行形で書く。
ではでは