ビジネスレターなどで
「ご多忙」
という言葉を使用する機会があると思います。
実際には文章の最後に、次のように使われることが多いと思います。
「ご多忙のところ大変恐縮でございますが、よろしくお願い申し上げます。」
この意味は、
「あなたにはやるべきことが沢山あるにも関わらず、お手を煩わせて申し訳ありません」
という相手を気遣う内容であることは言うまでもありません。
相手が忙しい状況でなかったとしても、このように書き添えられます。
しかし、
「この表現は失礼だ!」
と指摘する方がいらっしゃいます。
それは、「忙」という字を使うためです。
その理由は次のとおりです。
「忙」という字は、
立心偏(りっしんべん)という「心」表す文字と
「亡」という文字を
組み合わせて作られています。
これは「心を亡(ほろ)ぼす」という意味で捉えることができます。
このように、マイナスイメージを連想させる言葉であるため、
ビジネスレターを送る相手に対して失礼にあたると考える方がいらっしゃるのです。
それでは、どのように表現すれば良いのでしょうか?
次の文章で示すように、「忙」の代わりに「用」を使います。
「ご多用のところ大変恐縮でございますが、よろしくお願い申し上げます。」
このように、たった1文字を変えるだけで、差し支えない文章に変身します。
実は、「ご多忙」を避けた方が良いことは、社会人でも知らない方が多いです。
実際に、「ご多忙のところ...」と書かれたビジネスレターを受け取って、
「失礼だ!」
と怒る人はほとんどいないと思いますが、
「ご多用」と表現したビジネスレターを受け取った方の中には、
「おぉ! 良い文章を書くことを心がけてるな!」
と、高く評価してくださる方がいらっしゃるかもしれません。
就職活動においては、履歴書などを就職希望先に送る際は、送り状の最後に、
「ご多用のところ大変恐縮でございますが、書類にお目通し頂き採用をご検討頂きますようよろしくお願い申し上げます。」
のように締め括ると良いでしょう。
>>> アドバイスプランのご紹介
>>> ご相談とご依頼の流れ
>>> 相談室ご訪問前のQ&A