「ロシア語」(ラテン文字転写) 「村山七郎訳」 『ごんざ訳』
「стружу」(struzhu) 「鉋をかける」 『かなつく』(かんなをつく)
「стружки」(struzhki) 「鉋屑」 『かなくづ』
「стругъ столяр:」(strug' stolyar:) 「鉋 指物師、家具師の」『かな』
「つく」というのは、槍をつくように、こっちからむこうに「つく」ことだ。
ごんざにとって、かんなは「ひく」ものではなく「おす」ものだった。
日本国語大辞典 「かんな(鉋) 材木の面を削って平らに、また、なめらかにするための工具。やりがんな(さおがんな)は、槍の穂先の反(そ)ったような形、突きがんな(桶がんな)は桶大工などの用いるもので刃が広く、両端に柄があり、押して用いる。現今、ふつうには、台がんなをいい、堅い木の台に、刃を適当に傾けてはめこんである。かな。」
現代の日本では、かんなはひくものだけど、江戸時代中期までは、かんなは「おす」ものだったらしい。欧米では昔も今も「おす」ものだから、ごんざはかんなのかけ方に関しては、カルチャーショックを感じなかったはずだ。