私は自分自身が心理学を学んで、とても楽になりました。
それは、自分に関する謎が、いくつも解けたからです。
「なんで?どうして?」
と疑問に思うことに対して、
「人の心にはこれこれこういう動きがあるんだよ」
と知ることで、
「だから私はこのような状態なのか〜」
となり、
「じゃあまあ、それはそれで致し方がないというか、ある意味当然なんだな」
と納得すると、
今まで「なんで?どうして?」に使っていたエネルギーを
「これからどうしようか?」
に使うことが出来るからです。
この作用は私だけでなく、多くの人が感じる作用で、
だから、私は学校でも心理学を教えればいいのに、と思うこともしばしばです。
ところが、
たまに「心理学を学んでも楽にならない人」がいます。
というか、その人たちは「心理学を学べば学ぶほど苦しくなったり」します。
そういう人に実際に会ったことがあります。
一体何が起きているのでしょうか?
それは、心理学の使い方の問題のようてす。
例を挙げましょう。
ある人にすごくイライラして困っていたとしましょう。
心理学を学び、自分がなぜその人に腹が立ったのか?その理由が分かったとします。
そうしたら
「そうか、それでこんなに腹が立っていたんだ」と理解し、自分の中の「怒り」の元を見ることによって、意識が相手から自分に移ってゆきます。
ところが、苦しくなる人というのはこうです。
自分が腹が立ったのは、自分の中にある「怒り」が原因で、それは私の問題だから、腹を立ててはいけない・・・。
「腹を立ててはいけない」・・・これでは自分を理解するどころか、ただ押さえつけています。
これって例えるならこんな感じ。
原因不明の腹痛で七転八倒していた人が、検査の結果、盲腸だと分かりました。
原因が分かったので、もう痛いとおもってはいけない。
・・・
いやいやいや、痛いでしょう!
治療してないもん(笑)
っていうのはお分かりでしょう?
という違いです。
そして、「適切な対処」は「適切な理解」の先にしかないので、
もしあなたが今、心理学を学んで苦しくなっているとしたら、
急いでどこかに向かいたい気持ちを少し脇に置いて、
ただ自分を理解しようとすることに集中してみてください。
今日も最後までお読みくださってありがとうございました。