新しい年、いつもの蓬莱山飾り、そして初日の出。 | タカポンの裏千家茶道教室入門

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~芝刈り爺さんが綴る茶道歳時記~

2016年です。もう5日たってしまいました。いよいよお稽古始め。

今の茶室はこんな感じです。





いつもの蓬莱山飾り。縁起物のオンパレードです。





10個の柿は、二個、二個、なか六つ(睦)まじく、とか。

ウラジロは、子孫繁栄、とか。


また、ウラジロの白は、胞子です。これで増えるんですね。


シダですから本来温かいところのものなんだと思いますが、当地北関東の(栃木県南部)山にもいくらかあります。

これがウラジロの自生する様子です。




今日は4枚ほどいただいてきて、飾りつけました。

四隅にある白いのがそうです。タカポン先生は裏を表にして飾ります。

師匠からそうするように教わったとか。



そして、ユズリハ。

中央の大きな葉っぱです。

親の葉は、次の世代の葉が育つのを見て散るから、ユズリハ。実際はもっと残っています。3世代同居くらいですね。


一番上はダイダイ。

黄色い布のようなものは、のし鮑。これもおめでたいもの。


海老、長寿のシンボル。さらに下にはコメしっかり敷かれています。

コメの上に炭がのっています。


また、魔よけ、あるいは清めの道具としての、鈴も置いてあります。





神社で巫女さんが、舞を舞う時にシャンシャン鳴らしてました。出雲大社で見たことがあります。

垂れさがるリボンのような布は、青、赤、黄、白、紫(黒)で、陰陽五行説から来ているとか。最初は黒だったそうですが、最上の色、紫に変わったとか。


肝心な軸はなかなか繊細な文字です。




「松樹千年碧」(しょうじゅせんねん(の)みどり)


千年生きる松のエネルギーにあやかりたいものです。



また垂れ下がる柳は、そもそも柳の木はすごい生命力を持ち、挿し木でもすぐの付きますし、余った枝を庭の隅に置いておけばそれだけで、芽がすくすく伸びます。我が家も挿し木して、増やそうとしましたが、大きくなりすぎ、近所迷惑なので切りました。


柳は中国では旅に出る人に柳を結んで贈る故事があるそうで、利休様が柳を結んで送別の花としたことが最初、と言われています。


柳の下には、ユーレイも出るくらいですから、神秘的な力があるとされたのでしょう。日本では、ユーレイ。西洋は魔女、似てますね。でも中国は悪鬼を遠ざけ子宝を授ける木とのこと。縁起のいい木なんだそうで、若さを保つため柳の枝を髪にさしたりしたそうです。以上柳については「あけび園」(茶道具専門店)さんでいただいた資料を参考にさせてもらいました。


いつかだったか、関西や九州でこんな形の蓬莱山飾りを見かけました。



そして初日の出。




今年は一日、正月の初日の出は、きれいでしたが、何とカメラのカードが入っていなくて、、。携帯での撮影。何日か初日の出撮影に通いましたが、雲があったりしてなかなかいい感じには撮れませんでした。



ともあれ新しい年。


穏やかで、いい一年にしたいものです。


暖冬のせいでしょうか、我が家の庭でも、


ロウバイがいつになく早く咲きました。いいにおいです。





庭の万両も赤い実をたくさんつけています。





それではみなさんにとっても2016年、平成28年が、平和で穏やかに過ぎていきますように。