一人勝ちと言われるドイツにもリスクが潜んでいるということだろう ドイツ銀、不透明な手法で融資リスク隠す-伊・ブラジル銀向け
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MPRON76KLVRX01.html
ドイツ銀、不透明な手法で融資リスク隠す-伊・ブラジル銀向け
7月11日(ブルームバーグ):独銀最大手のドイツ銀行 は2008年以来、世界の銀行に巨額の融資をしつつ、これらについてのリスクを投資家に見えにくくするような会計処理を行ってきた。
ドイツ銀はブラジルやイタリアの銀行などに対して実行した融資について、実際には債権を保持しているにもかかわらずバランスシート上ではこれを消失させていることが、事情に詳しい関係者4人の話とブルームバーグ・ニュースが入手した文書から明らかになった。
イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ 銀行とブラジル銀行 向けの計25億ユーロ(約3240億円)の融資で使われた手法がその例だが、ドイツ銀はフランス・ベルギー系のデクシア に対しても同行が救済される数週間前に同様の方法の融資について交渉していたことが文書から分かった。また、この会計手法を他の融資についても2011年まで利用していたと関係者2人が明らかにした。
調査会社グレアム・フィッシャー(ニューヨーク)のアナリスト、ジョシュア・ロスナー氏は「これらの取引の不透明さと複雑さについては大いに懸念すべきだろう」と述べた。
関係者によると、これらの銀行への融資はドイツ銀が負債と相殺(ネッティング)することでバランスシートから除外している総額3955億ユーロの資産の一部。同行が最新の国際会計基準(IFRS)に基づいて4月に初めて開示したこの額は、ドイツ銀のバランスシート上の資産2兆300億ユーロの19%に相当する。
ドイツ銀の広報担当、カスリン・ヘインズ氏は、同行が「会計規則を綿密かつ保守的に、さらには意図された精神も考慮して適用している」とし、「透明性をさらに高めるため総額ベースの開示を開始した」が、相殺されている融資の額は「当行のバランスシートや重要な比率に重大な影響を与えない」と説明した。
モンテ・パスキとブラジル銀への融資に関する文書によると、ドイツ銀は融資の担保として受け取った国債を売って、その代金を貸し付ける一方、担保は融資が返済された時点で返還しなければならないためこれを負債として認識することでローン資産を相殺していた。担保は返還時に同じ国債のままである必要がなかったため、これを売却できた。
ドイツ銀はまた、担保に連動した証券のデフォルト(債務不履行)に備える保険の売り手となることで融資が返済されないリスクをトレーディング勘定に移し見えにくくしていると、ブルームバーグ・ニュースの依頼で文書を精査した会計士が述べた。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MPRON76KLVRX01.html
ドイツ銀、不透明な手法で融資リスク隠す-伊・ブラジル銀向け
7月11日(ブルームバーグ):独銀最大手のドイツ銀行 は2008年以来、世界の銀行に巨額の融資をしつつ、これらについてのリスクを投資家に見えにくくするような会計処理を行ってきた。
ドイツ銀はブラジルやイタリアの銀行などに対して実行した融資について、実際には債権を保持しているにもかかわらずバランスシート上ではこれを消失させていることが、事情に詳しい関係者4人の話とブルームバーグ・ニュースが入手した文書から明らかになった。
イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ 銀行とブラジル銀行 向けの計25億ユーロ(約3240億円)の融資で使われた手法がその例だが、ドイツ銀はフランス・ベルギー系のデクシア に対しても同行が救済される数週間前に同様の方法の融資について交渉していたことが文書から分かった。また、この会計手法を他の融資についても2011年まで利用していたと関係者2人が明らかにした。
調査会社グレアム・フィッシャー(ニューヨーク)のアナリスト、ジョシュア・ロスナー氏は「これらの取引の不透明さと複雑さについては大いに懸念すべきだろう」と述べた。
関係者によると、これらの銀行への融資はドイツ銀が負債と相殺(ネッティング)することでバランスシートから除外している総額3955億ユーロの資産の一部。同行が最新の国際会計基準(IFRS)に基づいて4月に初めて開示したこの額は、ドイツ銀のバランスシート上の資産2兆300億ユーロの19%に相当する。
ドイツ銀の広報担当、カスリン・ヘインズ氏は、同行が「会計規則を綿密かつ保守的に、さらには意図された精神も考慮して適用している」とし、「透明性をさらに高めるため総額ベースの開示を開始した」が、相殺されている融資の額は「当行のバランスシートや重要な比率に重大な影響を与えない」と説明した。
モンテ・パスキとブラジル銀への融資に関する文書によると、ドイツ銀は融資の担保として受け取った国債を売って、その代金を貸し付ける一方、担保は融資が返済された時点で返還しなければならないためこれを負債として認識することでローン資産を相殺していた。担保は返還時に同じ国債のままである必要がなかったため、これを売却できた。
ドイツ銀はまた、担保に連動した証券のデフォルト(債務不履行)に備える保険の売り手となることで融資が返済されないリスクをトレーディング勘定に移し見えにくくしていると、ブルームバーグ・ニュースの依頼で文書を精査した会計士が述べた。