黒田アベノミクスのリスク

今朝の朝日新聞を読んで

黒田日銀総裁は、「国債暴落リスク」が相当あることを自覚はしているように思われる。
しかし、そのために掲げた二つの課題は、相当ハードルが高い、いや不可能に近い。

①債務残高のGDP比を減らすこと(ほぼ、不可能)
  これは、毎年数%の経済成長とプライマリーバランスの達成を同時に実行しなければ、不可能と思われる。
  しかも、アベノミクスは、公共投資を増大である。プライマリーバランスの達成には、当面逆行でその赤字幅は、とてもよくて僅かに縮小。それどころか拡大である。

②銀行券ルールの復活(黒田緩和の中止、→ほぼ不可能)
 長期国債まで購入するという無制限の緩和=財政ファイナンス(日銀が直接国債を買って、財政収支をあわせる)により近い状態まで来て、この異次元緩和の中止など、極端な変更などできるものなのだろうか?
 
どっかの週刊誌が、「黒田丁半ばくち」と見出しに書いていたが、「丁半」なら、確率は5分5分。それくらい高ければ、この賭けの意味があるだろうが。
 
経済成長至上主義=経済成長を前提とした社会システムをあらためない限り、破綻の衝撃はより大きなものになってしまうと思う。
黒田相場、アベノミクス相場で沸き立つ今。市場は、相変わらず目先の利益で踊っている。
 
マネーゲームは活況づくが、国民の暮らしとは関係なさそう、しかもその先には、大きな落とし穴=破綻が

政府債務残高の国内総生産(GDP)比が220%を超えていて、経済協力開発機構(OECD)諸国のなかではとびぬけて高い水準にある。債務残高の対GDP比を減らしていくことが必要だ」と語った。

日銀には2001年から、市中に出回るお金(日本銀行券)よりも、長期国債の保有を小さくするという「銀行券ルール」
「将来的な復活」に言及

以下今朝の朝日新聞より
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「財政赤字縮小を」 黒田日銀総裁、政府に努力促す 国債購入、再制限も

「黒田緩和」、リスクは国債の暴落


 日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁は10日、朝日新聞などのインタビューで、借金が膨らんでいる政府の財政について、「おそらく持続できない。財政赤字の縮小が必要だ」と述べ、財政健全化に向けた政府の努力を強く促した。日銀が国債を買いすぎることを防ぐルールについては「将来復活してくる」と語った。

 黒田総裁は、日本の財政状況について、「政府債務残高の国内総生産(GDP)比が220%を超えていて、経済協力開発機構(OECD)諸国のなかではとびぬけて高い水準にある。債務残高の対GDP比を減らしていくことが必要だ」と語った。

 日本の国と地方を合わせた長期債務の残高は940兆円に上る。対GDP比では、米国(約109%)など他の主要国と比べて突出して悪い状態だ。
 黒田総裁は、日銀が国債を買いすぎないようにするルールを、将来、再び適用する考えも示した。
 日銀には2001年から、市中に出回るお金(日本銀行券)よりも、長期国債の保有を小さくするという「銀行券ルール」があった。しかし、日銀は、4日の金融政策決定会合で、このルールの一時停止を決めた。すでに、長期国債の保有額がお金の量より多くなっていて、ルールが形骸化していたためだ。
 黒田総裁は10日、「将来的な復活」に言及することで、「日銀は国債を買いすぎるのではないか」との市場の懸念に配慮を示したものとみられる。

 ■国債暴落リスク懸念

 黒田総裁が、日本政府に財政再建を求め、日本銀行が国債を買いすぎないようにするルールの「将来的な復活」も口にしたのは、大胆な金融緩和策は、「国債暴落」のリスクと背中合わせだからだ。

 日銀は4日の金融政策決定会合で、今後2年で市場に流すお金(マネタリーベース)を2倍にすることを決めた。金融機関が持つ長期国債などを買って、お金を渡し、金融市場のお金をじゃぶじゃぶにしていく。

 日銀が大量に国債を買えば、国債価格は上がり、金利は下がっていく。企業はお金を借りやすくなり、投資が活発になって、経済成長が加速する――というのが日銀が描くシナリオだ。
 だが、大規模な金融緩和にはリスクがある。

 政府が放漫財政に陥れば、金融市場で「日本の国債はいずれは返済してもらえなくなる」という懸念が広がる。となれば、国債価格が暴落し、金利は急上昇し、経済を冷やす。
 日銀が国債を買いすぎていると、市場に見られることももう一つのリスクだ。

 今回の緩和策で日銀が買う国債は月に7兆円に上る。財務省が毎月発行する国債額の7割に当たる規模だ。市場では「もはや財政ファイナンス(赤字の穴埋め)に近い」(みずほ証券の早乙女輝美氏)との声も出るほどだ。

 市場で「日銀による実質的な赤字の穴埋めは長続きしない」との見方が広がれば、やはり国債が暴落しかねない。
 「黒田緩和」を台無しにしかねない二つのリスクを防ぐため、黒田氏はあえて政府に注文をつけ、銀行券ルールの「将来の復活」に言及したものとみられる。(高田寛)

 ■「追加策考えていない」 一問一答
 
黒田総裁のインタビューでの主なやりとりは次の通り。

 ――緩和策の発表後、円安・株高が進み、金利は乱高下しています。
 

「市場がインパクトを消化するのに時間がかかっている。為替レートは、リーマン・ショック後に行きすぎた円高の是正過程という考えも成り立つと思う」

 ――物価や景気の動向次第では、追加の緩和策を行うのですか。

 「これで2%の物価安定目標が達成できると考えている。追加策を次々に打つことは考えていない」

 ――政府の財政状況をどう見ていますか。

 「持続可能性が大いに疑われ、おそらく持続できないと思う。財政赤字の縮小が必要だ」

 ――「銀行券ルール」に代わる新たな歯止めは考えないのですか。

 「現在の緩和策が続くわけではない。物価目標が達成されれば、出口ということになる。銀行券ルールはいずれ復活してくる」

 ――海外では「円安誘導」という批判もあります。

 「主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、今回の緩和は物価目標達成のための措置で、為替を下げる目的ではないと明確に説明する。物価目標の達成を通じて世界経済にもプラスだ」