自分は欲望の奴隷だった。
受験勉強にはまっていたころは、偏差値が全てだった。
偏差値で人間の価値そのものを推し量ってしまうほどだった。
大学に入ると、映画と政治に興味をもった。
政治は、ちょっと右翼的な主張になり、歴史をかなり勉強した。
歴史を知らない人はバカだと思っていた。
そして歌がうまくなりたかった。友人とカラオケには頻繁に行った。
社会人になり、電化製品の販売をするようになると、外人と接することの多さから、英語に興味をもつようになった。
そしてイーオンに通うようになり、語学の本を読むようになった。
やがてフランス語に興味をもち、フランス人家庭教師を雇う。
どんどん語学を勉強するうちに、全てはラテン語だと思うようになった。ラテン語を学ばなければ意味がないと思うようになり、ここで
自分の進む方向が、とんでもない方向にいってるのではないだろうかと疑問を持つようになった。
会社を辞めてから、しばらく勉強していたが、語学への興味は非常に薄れていった。
保険の仕事もした。商品知識を豊富にし、約款を隅から隅まで読んで
暗記しようとするくらいであった。ここで、学校は二つ通っている。
まあ、学校といってもビデオ学習で合計で40時間くらいだった。
そして今は日経新聞を読んでいて、興味があるのは心理学である。
こうやって振り返ってみると、つくづく欲望に振り回されてきたなという感が否めない。
欲望に振り回されて、努力した結果、結局少しばかりの知識を手にいれ
失ったものは、一言でいえば、バランス感覚や五感だろう。
季節を感じず、味覚や聴覚、嗅覚も衰える。
今の経済情勢を見て、アメリカの新自由主義路線の失墜ということは
際限なく膨らんだ欲望というバブルがはじけたと捉えられる。
この世界の経済の致命的なまでの失敗は、自分の人生と大きくかぶり
自分に対しても猛省をうながすのである。
世界経済も日本経済もこの先、未曾有の悲劇へと突入していくのかもしれない。そしてそれから再生の道を歩むだろう。自分も再生の道をこれから歩もうと思う。