手術後の入院生活
(舌がんの病状や手術のことは、前々日と前日のブログに掲載しています。)
手術後3日目で、ナースさんに車椅子に乗せてもらい、
やっと移動ができるようになりました。
結局すぐに歩けるようになり、車椅子は2日くらいで卒業になりました。
口の中や首回りなどオペで切ったところが少し痛かったけど、
鎮痛剤が効いているようで意外と大丈夫でした。
だんだん通常の身体になってくると、
「何かを味わって食べたい」という思いが強くなって来ました。
食事は、鼻から胃まで通したチューブを通して、
液状の流動食を流し込む(経管栄養)だけです。
胃に流し込むと、甘いにおいが漂ってきます。
流動食の表示を見ると、糖分にアミノ酸やビタミン・ミネラル分を
添加したものなので、確かに甘いのでしょう。
こんな食事が何日も続くと、胃に入れるたびにだんだんと
気持ちが悪くなるようになってしまいました。
だけど、他には何も食べられない(胃に入れられ)ので
胃に入れないとお腹がへります。
ヒマなのでテレビを見ていると、グルメ番組やら何やらで
やたら美味しそうな食べ物が出てきますが、
食べられない自分にとっては、見ているだけでストレスがたまりました。
その後、夜に夢ばかり見て、よく眠れなくなり、
精神科のドクターの診察を受け、精神安定剤を処方されました。
大きな手術の後に、よくあることだそうです。
手術で切った傷がだんだんと治ってきたところで、
嚥下(飲み込み)の診断を受けたところ、水すら飲み込めないことが判明。
舌が無くなったため飲み込みにくい上に、
何日も飲食物を飲み込んでないので、飲み込む力が衰えてしまったようです。
ゆくゆくはお腹に穴を開けて胃瘻(いろう)PEGをつくり、
栄養分を補給することになりました。
(↓こんなイメージ)
目の前真っ暗!
美味しいものを食べることができない。
一生、流動食で栄養補給ということになるわけです。
手術から1ヶ月ほどたったところで、外科(胃外科)に行き、
局所麻酔でお腹に穴を開けて、胃まで通るチューブを装着しました。
結局、それまで鼻からのチューブで胃まで流動食を流し込んでいたのが、
今度は、お腹のチューブに専用のアダプターをつけて、
そこから流動食を流し込む方法に変わるだけです。
胃瘻の扱いにもすぐに慣れましたが、流動食が気持ち悪いのは変わらず。
あ~、
何でもいいから口から食べたい!
切実な思いでした。
(翌日に続きます)