武器学校60周年記念行事(車両編②) | どるにえ北多摩製造廠

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この行事は例年、前回で紹介したような展示の他に、
少年工科学校のドリル演技や戦闘訓練を模した訓練展示、
チアダンスや陣太鼓などのパフォーマンスがグラウンドで行われます。

自分も訓練展示は見てみたかったのですが、
一回目の戦車体験搭乗整理券配布に間に合わず、二回目に並ぶ事に。

その結果、各種車両や榴弾砲などの模擬戦闘として、空砲射撃を伴っての
迫力ある訓練展示は、残念ながらあまりちゃんと見られませんでした。

しかし空砲とはいえ、戦車砲や155mm砲の発砲音は体に響きます。
近距離なので、映画などでおなじみの雷のような低音ではなく
比較的シャープな、高めの周波数の音がよく届きました。

その発砲音が、花火同様に発砲炎から一瞬の間を置いて聞こえる事に感動。
来年も来られれば、今度はこちら優先で楽しみたいですね。



それからしばらくして、一旦整備実習場に入っていった戦車達が
展示のためシャッターから出てきました。未だに並んでいる間の出来事でしたが、
実は結構良いポジションにあったため、とりあえず動画を撮ってみました。
画質が荒いですがご勘弁を。




この後すぐ券を受け取るタイミングだったため、残念ながら74は撮影できず。
ひとまず券をゲットし、早速自分も見に行ってきました。


10式戦車

最新型の10式戦車。量産車の公開は半年前とかなり最近の事です。
試作車との主な違いは、砲塔側面ハッチ、砲手用照準サイト(砲塔左上)日除け、
車体側面スカートのステップ(足を掛ける穴)、砲口照準ミラーが左側から
右側へ移動している点など。


10式戦車試作車

ちなみにこちらが、広報センターに展示してある試作車です。
光の当たり方が悪くやや見づらいですが、量産車との違いが分かる角度の
写真を選んでみました。上で書いたような部分がはっきり違っていますね。

今後はこの10式が全国の74式を更新する事になる予定なので、
各地の駐屯地祭で10式に乗る事ができる日が来るのも、そう遠くないかも。
とりあえず、本車の異常に早い砲塔旋回と変態じみた射撃力は必見です。


90式戦車

90式戦車。斜面になっているので上面が見られるアングルは面白いですね。
こちらも試作車と細かい点が異なっており、砲塔側面の新型発煙弾発射機、
砲塔前面のキャンバスの有無などで区別がつきます。


90式戦車試作車2

例によって広報センターに展示の90式試作車で比較。
砲塔前面にキャンバスが張ってあり、発煙弾発射機は74式同様の旧型。
配置もそのまま、上下に並んだ形になっています。


74式戦車

74式戦車。下り斜面ならではの構図が撮れました。
グラウンドでついた土埃を水で洗い落としてあり、普段つや消しで見づらい塗装も
クッキリ映えて一石二鳥。砲塔左にレーザー測距儀がないのが少々寂しいですが
避弾経始を重視した形状は、昔ながらの戦車らしい戦車という印象を受けます。


そして、その左端で見切れているのが、今回一番見たかった戦車。


八九式中戦車側面

八九式中戦車乙。日本初の国産戦車にして、世界初のディーゼル戦車の一つ。
靖国神社にもガソリンエンジンの甲型が展示してありますが、
これは数年前に武器学校の手でレストアされ、現在国内において自走可能な
唯一の旧陸軍戦車という事で、非常に貴重です。


八九式中戦車前面

前面から。この構図は正直ちょっとブサイク。主砲の57mm砲はダミーですが、
オリジナル同様肩当てで操作する事が出来るようになっています。
車体に星のマークがあるとないとで、大分印象も違いますね。


八九式中戦車

斜め後方から。尾部の出っ張りは塹壕などを超えるための補助用ソリです。
もっともさほど効果的ではなく、専ら所帯道具を載せるラックと化していました。

マフラーが銀ピカな事からも分かる通り、エンジンや足回りなどは
武器学校が現代の技術で仕上げたものですが、どんなエンジンを積んでいるのか
聞くのを忘れてしまいました。次回聞いてみようと思います。


八九式中戦車後面

以降の車両にも継承される、左右非対称砲塔とカンザシ機銃が独特の雰囲気。

今年は60周年という事で、八九式も動いてくれる事を密かに期待しつつ
来たのですが、残念ながら予定はないとの事。一応終了間際に車庫入れで
動かすとは伺いましたが、とりあえず今回はスルー。



こんな感じにしばらく見物した後にひとまず昼食。
その後は目の保養も兼ね、女子高生のチアダンスなどを眺めつつ休憩。
そうしているうちに、体験搭乗の予定時間が近づいてきたので移動。



戦車体験搭乗では、74式戦車と90式戦車のどちらかに乗る事になりました。
砲塔後方上部の特別席に74式で約10人、90式で約15人を乗せて走るという形。
ただ、見ているとやはり90の方が大きさ、重量、速度面で迫力を感じました。

そんな雰囲気を察してか、列整理の隊員さんがそれとなく融通して下さり、
90の最前列中央という絶好のポジションに収まることができました。

カメラを持ち込めないという事でしたので撮影はしませんでしたが、
順番待ち時には携帯等で撮っている人も結構いたので、
ちょっとくらいなら大丈夫だったのかも知れません。

さて、いざ乗ってみると、結構速度が出る事もあり振動がすごい((((;゚Д゚))))
真っ平らな舗装路でこれだけ揺れるなら、凸凹な不整地を走ったらどうなる事か。
とりあえず、満腹状態で乗るのは止めた方が良いでしょう。酔います。

ただ、超信地旋回は非常に滑らかで、むしろもっと回って欲しいくらいでした。
まあ、何回も乗るほど変わった事をするわけではありませんが、
あの振動は良い経験になると思いますので、その点ではオススメですw



ここで車両編は終了。次回は小銃や砲などの火砲編となります。