「アイアンのシャフトが抜けました 
」と初めてのお客様が来店されました。
渡されたヘッドとシャフトを見ると、接着剤の残骸が異様にこびりついています。
ヘッドを見るに元々カーボンシャフトだったのをスチールシャフトにリシャフトしたものと思われます。
ただ抜けたというよりも、何か作業に問題があったような感じがありありです 
嫌な予感がしつつも、お預かりして作業を始めました。
ネック内の接着剤の除去をしていると、削っても削っても地金が出てきません 
スチールシャフトと同じ先端径のカーボンシャフトもありますが、このアイアンには径の太いカーボンシャフトが装着されていたんですね。
太いカーボンシャフトを細いスチールシャフトにリシャフトするのには、一般的な作業ではスペーサーを入れて隙間を調整します。
ですが、このアイアンはスペーサーが装着されておらず、接着剤だけで隙間を埋めてあったんですね 
そりゃ強度が出ずに抜けちゃいますよね。
事故がなくて幸いでした。
お客様には他の番手も早急にやり直すようにお話ししました。
最近、本当に酷い作業のやり直しが激増しています 
その注意喚起の意味もあり記事にしております 
この業界には免許もなければ、教えてくれる学校もありません。
極端な話、ゴルフをしたことがない人でも明日から工房が開けるんです。
ゴルフが好きだからとかゴルフが上手いからだけで工房作業に手を出されちゃお客様もたまったものではありませんよね。
お金をいただくのならしっかりとした知識を持って作業をしてもらいたいです。
自分自身にも同じことを言い聞かせて日々作業しています 