一昨日の7月17日は本ブログ『金銀りんごがマクロスサーガ……神話とマクロスを語りたい」公開からちょうど一周年🎂!!

多くの方にご訪問いただきありがとうございますラブラブ
謹んで読者の皆様に感謝申し上げます_(._.)_
 
 
実は私……すっかり忘れてました💦
もう一年……ちょうど昨年6月に新作マクロスの告知に刺激されて始めたこのブログキラキラ
マクロスと神話だけに絞ってるからすぐにネタ切れするかと思ったけど……全然切れないニコニコ汗うさぎ
 
作品間隔が長いマクロス……前作シリーズ・マクロスΔはもう8年前……劇場版も3年前……
でもテレビもアニメも無くてもグッズやゲーム、円盤、企画展、書籍、雑誌ネット記事なんかでも連続して神話ネタが投下されるのがマクロスサーガの強み……キラキラ
 
これからもマイペースでのんびり記事投下していきたいと思います🍎

 

 

 

下矢印下矢印神話バレ注意かもりんご下矢印下矢印

 

 

 

 

 

今回で3回目のハヤテ特集ブルーハーツ

 

今日取り上げたいのはハヤテの家名である「インメルマン」の語源……

もちろんインメルマンの由来に関するマクロス公式の見解では、前回記事で書いた如くドイツ国のWWI時代の撃墜王マックス・インメルマンなんだけど……

そもそも「インメルマン」ってどういう意味なの?……を考察してみたいかも🍎

 

比較言語学などの手法で言葉のルーツを研究している専門家によると……

「インメルマン(Immelmann)」にはルーツの異なる二つの語源説があるらしい……

 

 (1)古代インド言語に由来する「養蜂家」

 (2)中世キリスト教騎士団に由来する「常に神と共にある者」

 

 

長くなりそうだから今回は(1)の「養蜂家」から見ていきたいりんご

 

 

(1)インメルマン=「養蜂家」

 

“インメルマン=養蜂家”は非常に古い時代のインド……まだ文字が無かった先史時代(約1万年~六千年前)に存在したと推定されている古代言語インド・ヨーロッパ祖語(古代印欧祖語)に由来するもの……らしい……

 

古代印欧祖語[imme](意味は“蜂”)

古高ドイツ語[man](意味は“人”)

下矢印

インメルマン(Immelmann)=「養蜂家」ハチ

 

古代印欧祖語[imme]はなんでも“蜜蜂の羽音”が元になって生まれた言葉なんだって……!?

ほぅほう……“ブーン”じゃなくて“イーン”なんだハチ……なるほど……びっくり

 

養蜂の歴史は非常に古くスペイン・アラニア洞窟遺跡にある1万5千年前の壁画にもミツバチの巣から蜜を採取する女性が描かれているらしい……

紀元前5000年の古代メソポタミアの楔形文字にも養蜂に関するものがあり、古代エジプトの壁画にも記録がある……

古代においては貴重な甘味料であり栄養価も高い蜂蜜はおそらく薬……非常に高価なものだったに違いないびっくり

 

現在使われているような養蜂箱の原型はローマ時代の発明品で、それ以前はどうも天然のミツバチの巣を切り取って持ち帰り、夏になったら巣を壊して採取していたらしい……効率悪そう………💦

 

その後、ゲルマン民族の大移動による混乱で一時下火になった養蜂……

 

しかしローマ・カトリック・ゲルマン文化の融合を果たし「ヨーロッパの父」とも呼ばれた神聖ローマ皇帝・カール大帝(742年~814年)が即位し、彼が養蜂を奨励、その産物を物納する蜂蜜税を設けたことで大復活🐝

騎士階級においても養蜂税による養蜂管理は中世封建制の特徴の一つになっていたりする……適当に希望者が養蜂してるって感じじゃなくて領主から許可をもらった専門者に限定されてたんだねびっくり

 

また中世ヨーロッパではローマ時代以前から存在する獣脂ロウソクよりも悪臭の少ない蜜蝋ロウソクが教会や王宮など上流階級では好まれるようになり、その原料となる蜜蝋を採取する目的でキリスト教修道院でも養蜂が盛んにおこなわれたらしい……

そもそもキリスト教騎士団はキリスト教武装修道会という意味なので騎士団と修道会に大きな区別は無かったらしい……

でも獣脂ロウソク……むしろその悪臭が気になる……汗うさぎ

 

おそらくインメルマン一族は中世封建制度下での騎士階級の主従関係に属する養蜂管理を任された森番・森林官だった可能性があるかも🍎

 

あとカール大帝と言えば11世紀の古フランス語叙事詩『ローランの歌』にも歌われたレコンキスタ初期のイベリア・イスラム勢力との戦いが有名かも🍎

可変戦闘機YF-29のペットネーム・デュランダルは『ローランの歌』に登場する聖剣の名前だから、そこも注目するところ……

マクロスFはギリシャ北欧神話要素満載の楽劇『ニーベルングの指環』、レコンキスタや十字軍などの中世騎士の叙事詩や騎士団の歴史、西洋神秘学や錬金術なんかを加えたような内容だから、歴史的主役のカール大帝も目が離せない……裏マックスのモデルと思われるマクシミリアン大帝のように……

 
 
ところでこの“インメルマン=養蜂家”という語源は一見マクロスとは関係ない事のように思えるけど……

実は……

小説版『マクロスF・イツワリノウタヒメ」のある設定が新作マクロスにも反映されるなら“インメルマン=養蜂家”は非常に重要な意味を持つことになるかも🍎

 

小説版 『マクロスF・イツワリノウタヒメ』ではクラン・クランはS.M.S.の傭兵であると同時に異星生物学者であり、彼女が収集した各種データからバジュラについてオズマにレクチャーする場面……そこで……

 

バルキリーの反応炉、船団のフォールド機関、都市のエネルギー炉、星間ネットワークの基地局、人工重力発生装置、EXギアの推進システム……バジュラはそれらに使われているフォールドカーボン反応素子を集めて、体内でフォールドクォーツを精製するミツバチのような生物……だからそれらを持つ人類文明を襲う……とクランは説明してるんだよねびっくり

 

バジュラはフォールドクォーツの原料である

低純度フォールド物質を集める宇宙ミツバチ

 

 

……これから類推できることは……

 

インメルマン=養蜂家=バジュラを育て利用する者

蜜はフォールド物質

 

 

一方、前々回の記事でハヤテ=疾風のネーミングが世界中の神話に登場する風神を表している可能性について触れたけど……

その中でも私が特に怪しいと注意していたのが……

 

インド神話『リグ・ヴェーダ』

暴風神・ルドラ

 

 

後の時代のインド神話最高神シヴァ神の原型とも言われる疾風神だけど……

ひとつには……ハヤテが劇場版マクロスΔ『絶対LIVE!!!!!!』にて演じた北欧神話・巨人ロキと語源「咆哮する者」が共通で、古い時代のルドラが北欧に伝わって後の北欧神話巨人ロキ成立に繋がった仮説があること……

 

もうひとつはルドラの呼称のひとつが「ヴァジュラを持つ者」であること……

バサラ様のモデルと思われる金剛夜叉・十二神将跋折羅大将のサンスクリット名ヴァジュラ・パーニも「ヴァジュラを持つ者」なんだけど、ハヤテはバサラ様に続く二人目の「ヴァジュラを持つ者」「バジュラの使い手」ということになるかも🍎

 

ハヤテ・インメルマン⇒北欧神話ロキ(咆哮する者)

⇒インド神話・疾風神ルドラ(咆哮する者)

⇒ヴァジュラを持つ者

 

つまり……“養蜂家”と“疾風の神”のどちらもが“ヴァジュラを持つ者”に辿り着くことになる……びっくり

 

 

そもそもインド神話におけるヴァジュラ(Vajra)とは何なのか?

これは一年前の記事(参照過去記事「熱気バサラ(1) 欧印神話をつなぐバジュラの使い手」)になるけど……

 

 

……一般的にはヴァジュラは仏教密教用語……

ヴァジュラ=金剛杵

煩悩を打ち砕く仏具武器

 

……さらに仏教誕生以前のインド神話まで遡ってみると……

ヴァジュラ=雷帝インドラ(帝釈天)の雷撃魔法

 

……その雷撃魔法が実体化したものが……

炎のように輝く硬い宝石

 

おそらくこの宝石がマクロス世界のフォールドクォーツに該当するんだろうけど……このサンスクリット語ヴァジュラが後に北欧に伝わって「炎のように輝く赤い宝石」を意味する古ノルド語・ブリージンガルになったと考えられてるんだよね……

 

 

そしてバジュラの由来には更なる神話エピソードがある……

それは紀元前2世紀頃に成立したインド神話叙事詩マハーバーラタに収められた物語……

 

インドラ(帝釈天)はどうしても倒すことが出来ない強敵ヴリトラを打倒する方法を梵天ブラフマーに相談したところ、ブラフマーは「光輝く聖仙人ダディーチャに頼んで死んでもらい、彼の自殺遺骸から全身の骨をもらい受け、その骨から工巧神に武器ヴァジュラを作らせて、それでヴリトラを粉砕せよ」と教えた……

インドラはブラフマーの教え通り聖仙人ダディーチャに相談すると、彼は自ら進んで自殺し、その遺骨をインドラに提供する……

インドラはその遺骨からヴァジュラを造らせ、それをもってヴリトラ打倒に成功する……

 

 

ヴァジュラ ⇒ヴリトラを倒す為に聖仙人の

       自殺遺骸から作られた武器

 

 

つまり……ヴァジュラって元は高位仙人……人間なんだよね……びっくり……

マクロスでもバジュラは元サブユニバース人なんて展開もあり得るか……ガーン

 

 

じゃあこのヴリトラとは何者か?

4千年前に書かれた『リグ・ヴェーダ』によると……

 

ヴリトラ⇒超巨大な蛇族の最初の者

“アヒ(意味は蛇)”と呼ばれている……

 

そのヴリトラ(Vritra)の語源は“せき止める者”“障害物”……

神話ではその巨体で水をせき止めて干ばつを起こす悪神として描かれている……

研究者の間では北欧神話の世界蛇ヨルムンガンド、ギリシャ神話の大蛇神テュポーンと関係していると考えられているらしい……

 

 

あれれ……北欧神話の世界蛇ヨルムンガンドの名前が出てきましたね……

 

ここからは私の予想・妄想になるけど……

 

劇場版マクロスΔには反映されなかったテレビ版18話でのプロトカルチャー遺跡でのライブシーン……

フレイアは一瞬覚醒して「破滅の純情」の歌詞の如く“蜷局を巻き~Yeahな蛇の女神”としての姿を垣間見せる……

 

 

あのテレビ版18話からフレイアの正体は世界蛇ヨルムンガンドや永遠蛇ウーロボロス等の蛇の女神だと睨んでたんだよね……

そしてあの珍しそうな鎌首をもたげるハート型ルンは蛇の頭かもしれないって……🤔

 

さらには劇場版マクロスΔ『絶対LIVE!!!!!!!』ではレイブングラス村の林檎園でのハヤフレデート……

初心なはずのフレイアが妖艶に誘い林檎を食べるハヤテはまさに“エデンの園”の「失楽園」物語……りんご

旧約聖書やミルトンの『失楽園』ではイブ“邪悪な蛇=サタン=堕天使ルシフェル”から“禁断の林檎”を食べることをすすめられて、さらにアダムにも食べさせる展開だけどここには蛇は出てこない……🐍

しかし小説版Δのタイトルにもなった『アル・シャハルの少女』はフレイア自身が“邪悪な蛇=サタン=堕天使ルシフェル”でもあることを示している(アル・シャハルはウガリット神話の金星神で堕天使ルシフェルの原型)……キラキラ

 

 

さらにYami_Q_ray戦において北欧神話の“Diva in Abyss”・冥界女神ヘルに相当する闇フレイアが登場するけど、闇フレイアの実体存在として“星の子”が誕生した時、その兄弟に当たる世界蛇ヨルムンガンドと大狼フェンリルも同時に生まれているはずなんだよねよ……

おそらくそれに相当するのがフレイアとハヤテ……🍎

 

 

 

書き出すと長くなるから別の機会にするけど、フレイアが蛇属性を持っていることを示唆する表現は少なくない……

この蛇族ヴリトラはフレイアのこと、もしくはフレイアを含む蛇一族“蛇の人”のことを指し示してるんじゃないかと思ってる🐍

 

……ということは……

 

ハヤテ・インメルマン

⇒蛇族ヴリトラを倒す武器・蜜蜂バジュラの使い手

⇒蛇一族(フレイア含む)を討伐するヴァジュラ軍騎士

 

 

おそらく……ハヤフレの最初の関係は敵対……炎

そこから紆余曲折を経て二人は恋仲になる……ラブラブ

ロミオとジュリエットマックスとミリアのように……びっくり

 

その経緯は分からないけど……

妄想ではテレビ版Δ初回放送のハヤフレの出会いや「唇の凍傷」の歌詞が示唆する偶然の出会いや流浪・逃避行の雰囲気……

あと小説版Δでハヤテに保護されたフレイアが、ウィンダミア戦役開戦直後にスパイ疑惑に晒されるも、やがて“ウィンダミアからの自由の亡命者”として逆に祭り上げられていく過程は、かつてフレイアがハヤテの支援でサブユニバースから逃れてきた亡命者で初めは混乱をもたらしたけど後にプロトカルチャーはそれを歓迎した……みたいな50万年前の出来事を示唆しているのかも🍎

 

 

長くなったからここまで!!

恐らく次回もハヤテ特集になる予定……