生まれ変わったマクロスファンクラブ「マクロス魂」……早速入会したけど会員証イメージの選択肢にミュンと星の子がいなくて残念……ガーン
結局、二人に関係性大なシャロン選んじゃったウインク

 

今回はもっぱら北欧神話のお話……

マクロス要素は最後の方にチョッとしかないガーン汗うさぎアセアセ

でも……自分的には……重要だと思ってるかもりんご

 

 

 

今回はまず北欧神話での魔女グルヴェイグを見ていきたいかもキラキラ

 

 

女神グルヴェイグが登場するのは北欧神話原典『古エッダ』……

『古エッダ』は1643年にアイスランドで発見された『王の写本』と呼ばれる写本に記されていた歌謡詩集のこと……

研究者によると1270年頃に編纂された説が有力らしい……びっくり

この『王の写本』の内容に他の写本に残っていた各種エッダ詩を加えて『古エッダ』と呼ばれているキラキラ

 

王の写本の写真

 

グルヴェイグの名前は北欧神話原典『古エッダ』の最初の章「巫女の預言」の一カ所に出てくるのみ……マジで……にもかかわらずアース・ヴァン戦争開戦の原因にもなった彼女のアースガルド侵入物語はこの数百年の北欧神話研究者の興味の対象になって来た……

 

『エッダ - 古代北欧歌謡集』(谷口幸男訳、新潮社 1973年)からグルヴェイグ侵入からアース・ヴァン戦争に至る該当箇所を抜粋してみた([]内の数字はスタンザ(節番号)を示す)……

 

 

『古エッダ』「巫女の預言」からの抜粋

 

[21節]

 神々が槍でグルヴェイグを突き、ハールの館で焼いたときが、この世での戦の始まりであることを、わたしは知っている。 三たび焼いたが、三たび生れかえり、 何度もくり返したが、まだ女は生きている。


[22節]
 どこへ行っても女はヘイズ (Heiðr)と呼ばれた。女は魔法を使ったからだ。 どこでも女は魔法を使い、人の心を魔法でたぶらかし、みだらな娘たちの喜びだった。

 

[23]

 そこで、裁き治める神、いと尊い神々は、こぞって裁きの庭に出で、協議をこらした。アース神が貢物を差し出した方がよいか、それとも、神々がひとしく生贄をうけるべきか、と。


[24]
 オーディンは槍を放って、敵の軍勢の中に投げつけ、これがこの世で最初の戦となった。アース神の城壁は破られ、戦を告げるヴァンル神たちは戦場を踏み荒すことができた。


[25]
 そこで、裁き治める神、いと尊い神々は、こぞって裁きの庭に出で、協議をこらした。 そも何者が空中に毒を混ぜ、巨人の輩にオーズの妻をとらせようとしたのか、と。

 

 

ほんとにこの一カ所しかなんだよね……驚き……びっくり

 

 


 

The Æsir lift Gullveig on spears over fire 

as illustrated by Lorenz Frølich (1895)

 

 

特に節番号[21][22]が重要だと思うけど、他の北欧神話研究者も抄訳に挑戦していて微妙に訳が違ったりする……いくつか古い順に並べてみた……谷口先生以外は英語だから適当に日本語訳にしている🍎

 

 

ヘンリー・アダムズ・ベローズ訳(1923年)

私(巫女)が覚えている戦争は、世界で初めての戦争だった。
神々が槍でグルヴェイグを倒したとき、
そしてハールのホールで彼女は焼かれ、
三度焼かれ、三度生まれ変わり、
何度でも何度でも、それでも彼女は生き続ける。
彼らの家を探していた彼女をヘイズと名付けた
魔法に関しては、視野の広い魔女。
彼女の魔法によって動かされた心は、
彼女は邪悪な女性たちにとって喜びであった。

 

 

谷口幸男訳(1973年)

神々が槍でグルヴェイグを突き、ハールの館で焼いたときが、この世での戦の始まりであることを、わたしは知っている。 三たび焼いたが、三たび生れかえり、 何度もくり返したが、まだ女は生きている。
どこへ行っても女はヘイズ (Heiðr)と呼ばれた。女は魔法を使ったからだ。 どこでも女は魔法を使い、人の心を魔法でたぶらかし、みだらな娘たちの喜びだった。

 

 

アンディ・オーチャード訳(1997年)

それから巫女(the sibyl)は世界の最初の大戦争を思い出した。
彼らが槍でグルヴェイグを刺したとき、
そして彼らは彼女をオーディンの広間で焼き殺した。
彼らは三度生まれ変わった少女を三度も焼き殺した。
一度ではなく何度も、それでも彼女は生き続けた。
彼女が家に来たとき、彼らは彼女をヘイズと呼んだ。
杖の技術を知っていた巫女(シビュラ,sibylline)の魔女、
彼女はできるところではセイズ魔法を行い、トランス状態でセイズ魔法を行った。
彼女は常に邪悪な女性たちの喜びであった。

 

 

ジョン・フレデリク・リンドウ訳(2001年)

巫女は世界で最初に人々の戦争を覚えている、
彼らがグルヴェイグを槍で刺したとき
そしてハールの館で彼女を焼き殺した。
三度焼かれ、三度生まれ、
何度でも、当たり前のように、彼女はまだ生きている。
彼女が家々に来ると、彼らは彼女をヘイズと呼んだ。
予言に長けた予言者であった彼女は、魔法の杖を観察しました。
彼女はどこでもできるところでセイズを行い、トランス状態で セイズ魔法を行った。
彼女は常に邪悪な女の喜びだった。

 

 
とにかく共通しているのは
(1)北欧神話世界の最初の大規模戦争はグルヴェイグ処刑から始まった
(2)グルヴェイグは槍で刺されて火あぶりにされて処刑された🔥
(3)グルヴェイグは3度処刑されても生まれ変わって存在している😱
(4)アース神族の家を訪ねる彼女を信奉者たちはヘイズ(Heiðr)と呼んだ
(5)新しい抄訳だとハリポタで有名になった“杖魔法”を使い、預言が得意🪄
(6)トランス状態になってどこでもセイズ魔法を行使した
(7)邪悪(不道徳?)な女性に大人気なグルヴェイグキラキラ!!ラブラブ
(8)彼女が原因でアース神族とヴァン神族は戦争になった⚔️
 
 
ようするにグルヴェイグのセイズ魔法はアース神族の女神たちには大人気ラブラブ汗うさぎ
まぁ、よく当たる占い……特に女性が恋占いに夢中なのはいつの時代も同じということかも💦
そして頭の固いオヤジどもからしたら“異なる思想に染まる”→“堕落”という発想があるのも今も同じ……
 
しかもそれにはグルヴェイグの名前の由来である“Gold(黄金)”が関係していると……
勿論この“黄金”という言葉は現代におけるマネー的なものである可能性も高い………
でも北欧神話では女神イズンの「常若の黄金林檎」の名称、北欧神話のルーツと言われる古代インド・イラン方面の神話や思想では“黄金”が不老不死を目的とした古代錬金術との関係が強かったことから、グルヴェイグも何らかの「不老不死」の概念と結びついたものであるかも知れない……
 
誰にとっても……特に寿命が短い古代においては……「不老不死」は洋の東西に関係なく人類の希望……女性にとっては永遠に若く美しいことはまさに“夢”キラキラ!!ラブラブ
 
過去記事でも書いたけど、「不老不死」的な思想を説く一種の新興宗教的なもので、それがアース神族の伝統派・旧守派とぶつかった可能性もあったんじゃないかな!?
 
古代においては多くの場合、宗教指導者は学者・技術者でもあったから、本当に“黄金”の精錬技術をはじめ、薬草等の薬物の知識、催眠術や各種霊術、あとはバイキングにとって重要な天気予想などの知識もそれまでのアース神族には無かった実用技術を齎したのかも!?
“杖魔法”もダウジング棒みたいなものという説もあるし……水脈とか簡単に見つけたとか……びっくり
 
下矢印下矢印以下妄想神話バレ注意下矢印下矢印
そんでもって、マクロス世界ではこの“黄金”がおそらく“スピリチア”
北欧神話は時代を超えて同じ話を何度も繰り返す「ギュルヴィたぶらかし」的な構造を持つ……マクロスが過去作オマージュシーンを多用するのもその表現のひとつだと予想してるりんごキラキラ
 
ストーリーについても同じく……
例えば人類文明に革命をもたらした“ASS-1落下事件”は、おそらく50万年前にプロトカルチャー文明の飛躍的発展の原動力になったと河森監督がコメントしている“バジュラ死体入手事案”に相当する出来事だったと思ってる!!……しかもASS-1事件が監察軍の所為だとすれば50万年前のバジュラ死体入手事案も誰かの所為だった可能性も……誰かがバジュラを殺した……とかびっくり
 
だとしたら……
ミリア・シビル・美雲の単独潜入とその捕縛や敗北、同化恭順に至る物語を繰り返すのは、おそらく50万年のプロトカルチャー時代に同じような出来事があったから……可能性もあるよね🍎
プロトカルチャーにとって衝撃的な“異界の女神”~おそらくサブユニバースからやって来た~との接触がその文明に大きな影響を与えたから……
おそらくプロトカルチャーたちは彼女のもたらしたスピリチアに大喜び!!キラキラ
でもそれは“禁断のエリクシア”だった……
アース神族がグルヴェイグとの接触によって“黄金に対する欲望”に溺れたように、プロトカルチャー人もその“異界の魔女”の“スピリチアに対する欲望”に溺れたのかも!?
 
しかもまた多くの研究者が、グルヴェイグ/ヘイズルはフレイヤと同一女神であると理論づけているのは話したけど~女神フレイヤと同一綴りのマクロスΔのフレイア(Freyja)の名前も「金曜日(Friday)」の語源だったり、過去記事に書いたように他のマクロス歌姫(バサラ様を含む)の名前にも“黄金”や“金星”や“光り輝くもの”の要素が必ず含まれているのは、彼女たちはその“異界の魔女”と関係している~その末裔~だったりするのかも……そんな気がする……🍎