BS日テレでTV版「マクロスΔ」の再放送中!!
毎週木曜日の23:30から二話連続放送
早くも激情ダイビング回が終わって後半戦突入だね……
テレビアニメ版で語られたハヤフレミラの恋愛・三角関係要素
劇場版マクロスΔ「激情のワルキューレ」では削られちゃったけど……
もしかすると新作劇場版のために残してあるのかも🍎
命を懸けた三角関係がサブユニバースを舞台に火花を散らすなんて展開があったりして……
今回はマクロスΔシリーズのタイトルにたびたび使われる単語「激情」について妄想してみたかも🍎
神話妄想バレ注意かも
マクロスΔシリーズでタイトルなんかに度々出てくる言葉……
「激情」
アニメ版13話「激情 ダイビング」
劇場版の「激情のワルキューレ」
テレビ版初期OP「一度だけの恋なら」の“二度とない激情を君の夢で踊ろう”
「ワルキューレがとまらない」の“あふれだす胸は-激情-”
「ワルキューレはあきらめない」の“愚かな程の激情”
かなり意識して使われている感じだよね
実はこの「激情」という言葉……マクロスサーガを構成するメイン神話である北欧神話においては重要な意味を持つ言葉……
「激情」は北欧神話アース神族最高神の名前オーディンの語源だったりする
北欧神話アース神族・最高神オーディン
(英語Odin 古ノルド語Óðinn)
"Odin"Georg von Rosen,1886,wiki
オーディンの古ノルド語Óðinnの語源は……
"oðr"(激情、激怒、怒り狂う)
-inn(-の主 主神など)
……からなり……
激怒する創造神、怒り狂う主神
……を意味する言葉なんだって
つまり逆説的には……「激情」は北欧神話においては下のような意味を持つのかも…
オーディンそのもの
神の激しい怒り
激昂する主神
怒り狂う創造神
……
北欧神話における「激情」は“激しく燃えあがる愛情”なんてロマンチックなものではなくて……相当ヤバい方向の“激しい感情”だったりするんだよね
ここで北欧神話原典資料『古エッダ』に含まれる創造神話……
例えばアース神族最高神オーディン誕生の経緯とか……を見てみると……
原初、世界は無の裂け目・深淵ギンヌンガガップのみが存在した……
その南側にムスッペルヘイムと呼ばれる炎の世界
ムスッペルヘイムには炎の巨人スルトがいる
その北側にニヴルヘイムと呼ばれる氷の世界
その裂け目にニヴルヘイムの川から流れ込む冷気と、ムスッペルヘイムの巨人王スルトが巻き起こす熱気が流れ込み、発生した蒸気から原初の邪悪巨人ユミルと雌牛アウズンブラが誕生……
なんやら超巨大ブラックホールの南北に熱い銀河と絶対零度銀河が接触したみたいな展開だけど……
炎の巨人スルトが熱気バサラ、ニブルヘイムの女神が闇フレイアかも……
さらにその二つの存在から多くの巨人や神々が生まれ……やがて神であるオーディン、ヴィリ、ヴェーの三兄弟が誕生……
まだ巨人時代とも言えるその当時は、大地も空もなく世界は混沌(ケイオス・Xaos)の中にあったらしい……
やがて力を付けたオーディンら三兄弟は荒ぶる巨人ユミルを殺害して、超巨大なユミルの死骸を利用して大地や海川、天空を創り、いつの間にか出来ていた世界樹ユグドラシルと合わせて世界を創造……また二つの樹木から最初の人間アスクとエンブラを創り出した……というのが北欧神話における創造神話……
でもこの神話が始まっている段階で既にギンヌンガガップもニヴルヘイムもムスッペルヘイムも存在するわけで、炎の巨人スルトなんかは創造神話以前からムスッペルヘイムにいたりするから、実はホントの意味での「始まり」ではなかったりする……
アース神族最高神オーディンさえもあくまで巨人族より生まれた者……
本来ならば天地創造以前から存在しているとされるギンヌンガガップとニヴルヘイムとムスッペルヘイム、炎の巨人スルトの誕生こそが“真”の創造神話に相当するはず……
これについてはテキストが残されていないから、多くの北欧神話研究者が頭を悩ませているけど……
暗い深淵に灼熱の炎、凍てつく氷の組み合わせからの荒ぶる巨人の誕生という展開は、およそ優しい創造神をイメージできないのは確かかも……だから最高神オーディンの名称の語源から……
世界は神の激情・怒り・狂気から誕生した
創造神の激情が世界を生んだ
北欧神話の根底には創造神の怒りや狂気の概念が流れていると考える研究者も少なくないみたい……
以上、見てきたように「激情」という言葉が北欧神話においては……
「アース神族最高神オーディンそのもの」
「神の怒り」「激昂する主神」「熱く怒り狂う創造神」
「創造神の激情が世界を生んだ」
……などを意味するなら……
アニメ版13話「激情 ダイビング」
劇場版Δ「激情のワルキューレ」
「一度だけの恋なら」の“二度とない激情を君の夢で踊ろう”
「ワルキューレがとまらない」の“あふれだす胸は-激情-”
マクロスΔにおける“激情”は日本語そのままの解釈以外に、北欧神話特有の解釈が生まれる可能性がある……これもマクロスがいつも注意深く狙っているネーミングギミック・仕掛けだと思う……
例えば「激情 ダイビング」だったら……
オーディン(マックス様)自身のダイビングでサブユニバースに突撃するとか
激情ダイビングは世界そのものを破壊や創造する創造神の御神業の可能性もある……激情ダイビングで新しいサブユニバースを創造するとか……
「激情のワルキューレ」だったら……
オーディン(マックス様)が支配するワルキューレ……とか……
オーディン(マックス様)が怒り狂うワルキューレ……オーディンの怒りを受けたワルキューレとして恐らく最も有名な半神半人の女神ブリュンヒルドのことかも…
他に……挿入歌の歌詞も「激情」を「神の怒り」や「神の狂気」に置き換えたら、随分と印象の違う歌になるよね……暴力性や破壊性の高い局面で歌われることになりそう……
あと「激情のワルキューレ」がオーディンの命令に反した女神ブリュンヒルドだとすると……彼女の役をマクロスワールドで演じるのはシェリル・ノーム……
過去記事でフレイアの名前について書いたけど、それと合わせると……
「激情のワルキューレ」=シェリル・ノーム
「イツワリノウタヒメ」=フレイア・ヴィオン
というタスキ掛け的な名前仕掛けが組まれていることになるかも……
他にもマクロスFとマクロスΔの間にはタスキ掛け的ネーミングギミックが複数仕掛けられているみたいだけど……それはまたいつか別の記事にする予定……
マクロスはネーミングとか誕生日とかにギミック仕掛けまくってるから、それを探すのも楽しかったりする
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