今回の記事はワルキューレのエース……
そして星の歌い手である美雲・ギンヌメール様……
フレイア以外のワルキューレメンバーの記事は初めてかも……
「星の歌い手」クローンである「星の子」ちゃんがおそらく女神フライア(ワーグナーの歌劇「ニーベルングの指環」に出てくる北欧神話女神フレイヤと女神イズンの両方の特徴を合わせ持った女神)という重要な役割をしている以上、もうひとりの「星の歌い手」クローンである美雲ギンヌメール様にも重要なマクロス・サーガ的な役割があるはず……
実は初めてマクロスΔを見たとき……最初に観たのは「激情のワルキューレ」だけど……
「ヴァール・シンドローム」っていう病名を聞いたときにもしやと思った女神様がいたりする……それは……
北欧神話 誓約の女神ヴァール
女神ヴァールは北欧神話に登場するアース神族の女神
ヴァールの語源は古ノルド語: Vár で「誓い・誓約・約束・取り決め」を意味する言葉……
13世紀の原典『スノッリのエッダ』の第一部「ギュルヴィたぶらかし」で9番目の女神として名前を挙げられていて……
男女の間で互いに交わされる誓いや取り決め……「ヴァーラル」と呼ぶ……に耳を傾け、それを破る者に罰を与える女神様……婚約の証人的立場の女神様なのかも…
北欧神話原典『スリュムの歌』では花嫁を浄める儀式でその名が告げられる……
男性が浮気すると奥様だけでなく女神ヴァールからも罰せられるらしい……
とても怖い女神様だとか……
そして北欧神話研究者の一部は女神ヴァールは豊穣の女神フレイヤの別名のひとつと考えていたりする……
だから「ヴァール・シンドローム」は北欧神話的表現ならば「誓約症候群」
そもそも誰がこの病名を命名したのかという疑問も……
その病名を聞くたびにこの怖い女神様が関係してそうな気がしてたんだけど……
元々、有名古典文献資料にほとんど出てこない女神様だから美雲様とはイマイチ結びつかなくて……
でもある本によると断片的な古典資料に……
魔法の糸巻棒(糸巻の護符と言うらしい)を片手に呪歌ヴァールロックを歌って誓約魔法をかける様子が記述されているらしい……
つまり女神ヴァールは独自の呪歌魔法によって契約者同士を魔法の糸で縛るということ……
そう言えば……「激情のワルキューレ」の終盤やテレビ版最終話においてこんなシーンがあったかも……
「星の歌い手」の魔法の糸……上のカットだと……どちらかと言うと糸と言うよりも神経線維…ニューロン…に近い形状かも……
神経線維ニューロン
そして粘り着くような表現はシナプスとも蜘蛛の糸とも似ている……
そして「星の歌い手」として覚醒した美雲様が歌う「星の歌」……
もしかするとその「星の歌」はマクロスワールドにおける契約呪歌ヴァールロックなのかも
するとあの場面で美雲様は銀河中の人々を強制的にロイド・ブレームや美雲様自身に縛り付ける契約を結ばせようとしていたということかも……
本人の同意を得ない契約の強制はダメですよ美雲さま(三歳)
ってかレディМさん、美雲様のこの能力を知ってたんじゃないかな……自分たちも使うつもりで……
でもあの場面、美雲様だけでなくロイド・ブレームさんもプロトカルチャーシステムに洗脳されて操られていたと思うんだ……これはマクロスΔだけでなくて7やFとも関係することだから別の記事で書くつもり……
あともうひとつ……マクロスサーガと絡んできそうなことは……
女神ヴァールを表すケニングが「黄金の女神 (Vár gullz)」であること……
【ケニング】
北欧神話を記述するスカルド詩では固有名詞の代わりに比喩的複合語を使ってその対象を表現する……この修辞技法をケニングと呼ぶ……例えば「ワルキューレ→オーディンの娘たち」のような……
当時の吟遊詩人はこの技法を習得する必要があった
“黄金”はマクロスワールドでは“スピリチア”に相当する言葉……
もうひとりの「星の歌い手」である「星の子」ちゃんが「常若の黄金林檎」を管理する女神イズンでありブラギ(バサラ様)の妻に相当するアニマスピリチアとの関連性が深い存在であることと大いに関係ありかも
あとマクロスは単なる神話劇というよりも神話学劇……神話を巡る学術上の問題点なんかをストーリーに組み込んでいたりするみたいだから、女神ヴァールが女神フレイヤの別名という学説も織り込んできたりする……美雲様もマクロス・フレイヤのひとりの可能性もあるかも
神話学劇例の過去記事
案外、美雲様の名前は魔法の「蜘蛛の糸」で縛るところから“美蜘蛛”由来だったりしてね……
でも「美雲」って英語なら「Mikumo」でしょ……頭文字は「M」……案外レディМ候補のダークホースな気がする……
このことについては美雲様のもう一つのモデルと思われるものと関係してくるので別の記事する予定
例の呪文はマヤン(Mayan)が英語でマヤ人なことしかまだわかんないかも
蜘蛛と言えば……全然関係ないお話だけど……
ハエトリグモの一種であるクジャクグモの特集をNHKの番組で見たことあるけど……「一度だけの恋なら」すぎて辛い
だって大きな雌グモの前で、小さな雄グモが綺麗な腹部を全開にして求愛ダンスを踊るんだけど、雌グモが気に入らないとその雄グモは食べられてしまうらしい……
厳しすぎる……
念願かなって交尾できたとしても、雌が恍惚としている間に必死に雄は逃げ出さないと助からないとか……“君の中で遊ぶ”余裕なんてないと思うわ
人間がこんな風にならなくて良かったなぁーって