鬼嫁日記5 | 鬼嫁はロシア人

鬼嫁はロシア人

おいらのワイフは、皆が振り返るような美人。でも、その正体はとっても恐ろしいバーバイーガ・・・。じゃなくて、鬼嫁だったのだ。

 おいらが、ハバロフスクに居たのは5年ぐらいだったけど、ロシアにわたってすぐにゴルバチョフが失脚。

 

 ソ連が崩壊した。

 

 そんな中で、おいらは観光の仕事(ツアーガイド)をしていた。

 

 その頃の極東では、外国人が入れたのはハバロフスクぐらいだったので、日本人も結構、来ていたな。

 

 おいらを雇った社長は先見の明があったわけだ。

 

 極東地域以外の国内観光客を扱ってたのがマーシャ、英語圏の客をアーニャ、日本人客はおいらの担当だった。

 

 アーニャはおいらより3つぐらい年上でもう結婚してた。

 

 マーシャはグルジア出身で黒髪の物凄い美人だった。

 

 おいらより2つ年下だったかな。

 

 アーニャは気さくな感じだったけど、マーシャは美人過ぎて近寄りがたい感じがあった。

 

 でも、マーシャは日本人に興味があったらしくて、おいらの面倒をよく見てくれたんだ。

 

 会社に入って最初の休みにマーシャが街を案内してくれると言う。

 

 もちろん、おいらは二つ返事で誘いに応じたよ。

 

 2人で歩いているとデートしているみたいで、おいらは結構、舞い上がっちゃってたな。 

 

 レストランでは、マーシャはボックス席の向かい合いではなく、おいらの横に座った。

 

 「ワイン飲んでもいいかな?」と言って、おいらの隣でマーシャはグルジアワインを注文した。

 

 グラスを傾けながら、長く美しい髪をかき上げてマーシャは話し始めた。

 

 マーシャのお父さんは国立大の教授だと言ってたけど、当時は公務員は食べていけないぐらい給料が安かったらしい。

 

 それで、マーシャは大学を休学して働いていると言ってた。

 

 妹が2人いてバレエを習わしているので、お金がかかって大変なんだそうだ。

 

 

 こんな美人がよく知りもしないおいらの隣で身の上話をしてくれんだから、鼻の下が伸びちゃうよな。

 

 

 

 

 この後、どうなったかって?

 

 続きは、また明日。