『飛ぶ教室』 エーリッヒ・ケストナー 光文社古典新訳文庫
- 飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)/ケストナー
- ¥500
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ジャンプで「飛ぶ教室」という漫画が連載された時にも、
ケストナーがブームになった記憶がないが、
なんで今頃あちこちのブログで話題になっているのか判らなかったが、
新訳で出てたからかw
生きるのに役立つ名セリフ満載の本だが、
小説としては書き込みが浅くてタルイよな。
小学生の男子に読ませるなら有効だが、
おっさんが今頃これを読んで感動していては恥ずかしいよな。
「金持ちであることと有能であることは別問題」等の
良識ある大人には当たり前のことばかり書かれています。
国を滅ぼしても自分の利益しか考えない
政治家や官僚に読ませるべきテキストか?
でも、全体主義や資本主義に汚染された現代には、
もう、この本の持つ力はほとんどないと思うよ。
ウーリの命を賭けた勇気の提示も、
今の子供たちには、
「馬鹿じゃん!」とか「つまんないあてつけしやがって!」
と思われて、ウーリへのイジメはなくならないと思いますw
イジメ対策はやはり谷沢永一 先生のおっしゃるように、
「いじめっこの太腿をナイフでブスッと刺す」
のが有効だと思います。
戦えないのなら逃げるのみ。
学校の中で飛び降りても問題は解決しないと思いますよ。
男は勇気が無ければいけないという、
古臭いジェンダー観は乗り越えてない古い作品である。
良作ではあるが、古典として闇に消えていてもよかったと思う。
他校との喧嘩とか、貧乏な生徒の問題の解決も、
ご都合主義すぎないか?
教師のポケットマネーで解決するには、
現代の貧困格差はありすぎるであろう。
というか、いい先生ばかりでムカつきました。
自分を犠牲にして子供を救う先生なんて、
現代ではほんと御伽噺だよね。
子供を素晴しい人間に成長させるために読ませる価値はあるが、
子供を救う力はこの本にはあんまり残ってないと思う。
子供を救うのは夜回り先生に任せて、
子供が嫌いな私は面白い本を読んで自分を救うことに専念しますw
『OUT』 桐野夏生 講談社文庫
- OUT 上 講談社文庫 き 32-3/桐野 夏生
- ¥700
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年収200万以下のパートのおばちゃんが、
金ピカのロレックスをひけらかし、
ベンツ乗り回すヤクザを退治してしまう痛快なノワール。
魅力的なおばちゃんや婆さん描かしたら、
桐野夏生 は世界一ですな。
沈着冷静冷酷非情のヒロインの雅子様(43歳)に燃え萌えですぅ!
雅子様って、ネーミングやばくないか?w
さりげなく南京大虐殺批判もしているので、
将来発禁になると思うので、すぐ読めww
『リガの犬たち』 ヘニング・マンケル 創元推理文庫
- リガの犬たち (創元推理文庫)/ヘニング マンケル
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"刑事クルト・ヴァランダー"シリーズ第二作。
天才忍者来人薔薇弾覚醒!
忍法<人形隠れの術>炸裂!!
糞遁の術は未完成…。
という話です。(ちょっと違うw)
冗談抜きでここまで楽しくなるとは思ってませんでした。
スウェーデンの田舎町イースタの刑事が、
バルト三国を救うためにラトヴィアでテロリストになるという、
大スケールの話に発展してワクワクドキドキしますた。
人権擁護国家のスウェーデン人なので、
テロリストと化しても、
殺人はしないのが素晴しい!
銃を持った敵を素手で倒した後に、
敵の銃を奪うという発想が皆無なのが素晴しい。
銃を持った敵が複数いる場合は、
仕方なく敵の銃を奪おうとするが、
基本的に肉体派ではなくて知性派(正しくは妄想派w)なので、
肝心の時にアクションが滑って絶体絶命!
戦うより隠れること逃げることが得意な斬新な主人公である。
殺人犯なんて滅多に現れないのんびりした田舎で、
空き巣や寸借詐欺の相手するのが本人の理想であったが、
如何にしてクルト・ヴァランダーが覚醒し、
世界平和の為に行動するようになるか、
楽しみに読んでください。
そして皆様も全体主義への怒りを覚醒させよ!
『翼とざして』 山田正紀 光文社カッパ・ノベルス
- 翼とざして アリスの国の不思議 (カッパ・ノベルス)/山田 正紀
- ¥840
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セバスチアン・ジャプリゾの『新車の中の女』へのオマージュ。
"わたし"は殺人事件を目撃する、が、
犯人の姿形は"わたし"だった!?
ドッペルゲンガーかタイムトラベルネタでも使わないと
解決出来ないかと思わせるが、
時間加速現象まで出てくるが、
SFにはならずに見事にミステリとして決着します。
あれの証言には嘘がないが、わざと隠した部分が
ちょっとアンフェアかと思ったが、
魅力的な謎なので一気読み出来るでしょう。
山田正紀 は左寄りと思われるが、
右翼団体を主人公にしたレアな作品でもある。
右翼団体の青年達の青春ドラマでもある。
左翼団体の青年が現実認識の甘い
幼稚な坊ちゃんみたいに描かれているがいいのかw
三島由紀夫しか知らない右翼のお友達に推薦するには
ベストな山田正紀 作品である。
『エンデュアランス号漂流記』 アーネスト・シャクルトン 中公文庫BIBLIO
- エンデュアランス号漂流記 (中公文庫BIBLIO)/アーネスト シャクルトン
- ¥820
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1914年、史上初の南極大陸横断を試みるも、
南極に上陸出来ずに、浮氷に閉じ込められたまま、
22月間南極圏を漂流したエンデュアランス号乗組員のノンフィクション。
隊長のアーネスト・シャクルトンの手記なので、
他の隊員の内面描写もセリフもほとんどなくて、
地の文のみが改行なしで延々と続くパターンが多いので、
読み辛くて、感動のパワーポイントが薄い。
エンデュアランス号が氷で破砕されても、
海の上の氷の上をボートを引きずって歩いて生還しようとする
諦めない心に感動するべきだろうが、
深刻な食糧危機にはならないで、
人肉を食うかという状況にはならなかったのは残念。
乗組員28人全員が見事に生還します。
部下掌握術の本としてヨーロッパではロングセラーになったそうだが、
隊長のアーネスト・シャクルトンはクェーカー教徒で、
「神の加護があったから生還できた」
と言うきち○いなので、
21世紀に生きる人間が参考にするには古すぎます。
死の南極圏から生還したら、
第一次世界大戦が起こっており、
「死の世界から狂気の世界に帰ったのか…」
という視点は皮肉が効いてて良いが、
この時代の南極探検隊は全員軍属なので、
生還した全員がもちろん軍地に出征するという、
命の尊さを学ばない白けるオチを迎える。
死の南極圏でもユーモアを忘れないのが、
さすがイギリス人で、
「南極には女の魔手が届かないのがいいよな」
という素晴しいギャグもあるんだが、
全般的には時代を乗り越えてない古い本である。
この手の本はスラヴォミール・ラウイッツ の
もっとも生きるのに参考になる名著であろう。
『詭弁論理学』 野崎昭弘 中公新書
- 詭弁論理学 (中公新書 (448))/野崎 昭弘
- ¥693
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日本一の数学解説者野崎昭弘 先生の
時代を越えた傑作。
30年前の本なので、論理学の話題は古過ぎるが、
論理学を学ぶ目的論が人生の教科書として素晴しい。
詭弁強弁を駆使して他人を支配しようとする者から逃げる為に
論理学を学ぶのである。
議論に詭弁強弁を使う相手には、
「あなたの考え方にはついていけない」
と避けるのが賢い生き方。
相手が詭弁強弁を使う人格破綻者と見破る為に、
論理学の知識が必要なのである。
そして、他人をやり込める為ではなくて、
知的興奮のネタとして論理パズルを楽しめばいいのである。
他人を尊重するまともな大人は、
議論して相手を叩きのめそうなんて考えない。
人柄の良い人間は詭弁強弁に絶句するものである。
無神経な若い女やおばちゃんに
口喧嘩で負ける自分のエピソードを
野崎昭弘 先生は開陳してるのが凄い!
東大卒なのにこんなに腰の低い偉ぶらない先生も珍しいよね。
野崎昭弘 先生が体験した理不尽なエピソードがいっぱい出てきます。
自分だけでなく、妻や娘が酷い目に遭ってるのに、
百戦百敗の事例を紹介するとは、
野崎昭弘 先生は、男は妻や子を守る為に戦って、
他人を傷つけるべし!という古臭いジェンダー観も乗り越えている素晴しい人である。
自分の面子丸潰れのエピソードも平然と書く野崎昭弘 先生は凄いよな。
知識があるということと、
それを武器にして戦えるということは別問題です。
人柄が全て。
自分の為にも家族の為にも戦わず、
純粋に知識で遊ぶ野崎昭弘 先生はほんとの知的な人だな。
議論に強いのは頭が良いのではなくて、
人柄が悪いのです。
自分の意見が絶対に正しいと押し付けてくる
野蛮なゴロツキは相手にせずに無視すべし!
『時の娘』 ジョセフィン・テイ 早川ミステリ文庫
- 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)/ジョセフィン・テイ
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「成吉思汗(ジンギスカン)の秘密」 と「オックスフォード運河の殺人」 を読んでいて、
寝たきり探偵の歴史ミステリの元祖のこれを読んでないのは恥ずかしいだろうと、
やっと読んだ。
「成吉思汗(ジンギスカン)の秘密」 と「オックスフォード運河の殺人」 より
ラストのどんでん返しが深いです。
イギリスの歴史の知識が無くても楽しめます。
探偵の調査員になる青年が、
美人女優との恋愛より、
歴史書にのめりこんでいくのが痛快。
女優が出演している舞台より本の方が興奮すると、
観劇などしなくなり、
知的に目覚めていく過程が素晴しい!
重大な面白い事は本の中にしかないのです。
知性を賛美した傑作である。
jett さんの記事『時の娘』ジョセフィン・テイ
『顔のない神々』 山田正紀 角川文庫
| 顔のない神々〈上〉 (角川文庫)
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| 顔のない神々〈下〉 (角川文庫)
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1973年、オイルショックでトイレットペーパーを買い占める、
自分の家族のことしか考えてない愚かな国民に対して、
田中角栄派の政治家海藤は、愚かな国民を善導すべきと、
自分が独裁者になって日本を支配しようとの野望を持つ。
海藤は政治界、官僚界、経済界を巧みに支配していく。
自分が支配する全体主義国家にするには、
思想信条の自由もあってはならない。
海藤は宗教界の支配にも乗り出す。
学者もマスゴミも全体主義批判が出来なくなっていく中、
新興宗教「ひかりのみち」教団は、
武装テロリストと化して、全体主義にノンを叩き付ける。
日本が全体主義になっていく過程を描いた衝撃の、
仮想現代史!(=幻代史)
神や宗教が嫌いな筈の山田正紀 が、
宗教団体を主人公サイドに持ってきたレアな作品。
神通力を持った宗教家と自衛隊とのバトルアクションはオマケな感じ。
日本が全体主義になっていく過程を描くのがメインと思われる。
これは超能力者を出さずに、
自衛隊との戦闘をメインにした冒険小説として書いた方が、
より面白くなったと思う。
普通の人間が知恵を使って自衛隊と戦うパターンを
もっと多く描写してほしかった。
うんこ爆弾で自衛隊を翻弄するシーンは大傑作である。
宗教団体ではなくて環境保護団体が自衛隊と戦うという話で、
書き直してほしい。
しかし、田中角栄や中曽根康弘はイニシャルでの登場だが、
三木だけが実名で登場してるのは何故だろうw
角栄ファンや中曽根ファンにはヤバイ右翼がいるからかww
ヒラリー・ウォーは何故マイナーか?
メジャーなヒラリーと言うと、ヒラリー・クリントン、
上品な紳士のフェミニストである自分は想像だにしなかったが、
ヒラリー・ウォー を女性作家と誤解していて、
「バカな女が書いた小説なんて問題外」
と思っている男がいるのではないかと思い付いた。
(↑思い付いたのならフェミニストじゃないじゃん!w)
ヒラリーは男にも女にも付けられる名前です。
ヒラリーという性別不明名探偵が出てくるミステリもあったよな。
ミステリファンなら有名だよな。
この考察はミステリファン以外の人間が何故読まないか?
という論旨に発展させるべきか…。