『夢の中へ』 山田正紀 出版芸術社
| 夢の中へ (ふしぎ文学館)
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「友達はどこにいる」
「回転扉」
「ネコのいる風景」
「撃たれる男」
「ねじねじ」
「少女と武者人形」
「カトマンズ・ラプソディ」
「遭難」
「泣かない子供は」
「壁の目」
「ホテルでシャワーを」
「ラスト・オーダー」
「十三時の時計」
「思い出酒場」
「暗い夜、悲鳴が聞こえる」
「織女と牽牛」
「ネコ・レター」
「生まれながらの敵」
「硬貨をもう一枚」」
「狼がきた」
「旬の味」
「犬を連れたおじさん」
「カレンダー・ガール」
「雪のなかのふたり」
直木賞候補になった「少女と武者人形」を含む
文学寄りの奇妙な味の短編集。
ユーモアものもあるが、全体的にはホラー寄りか?
エンタメとしての衝撃の結末を追求したものではなくて、
文学寄りの曖昧な結末の話が多い。
総合評価は並。
『海馬を馴らす』 ロバート・B・パーカー 菊池光 訳 早川ミステリ文庫
- 海馬を馴らす (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ロバート・B. パーカー
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スペンサーシリーズ13作目。
『儀式』 の続編。
質の悪い売春組織に転職してしまったエイプリルを再び救い出す話。
愚かな現実と悪い現実を素直に見つめて、
ベストの選択が出来なければ、
夢を見ずに少しでもマシな選択をするしかない
というテーマは『儀式』 と同じで蛇足な感じ。
音楽学院に通う色男が女を食い物にする悪として描かれているのは、
芸術関係者は野蛮で破廉恥なゴロツキが多いと言う自説と同じで共感したがw
美術ネタはアンリ・ルソーとジョージ・スタッブスとピカソ。
画家名が特定出来ない絵が2枚出てくるので、
美術マニアは挑戦汁!
[1年で何ページ読める?] 4月篇
1~4月累計 63作65冊20849P
2009年の月平均 15.8作16.3冊5212P
4月の内訳
『儀式』 269ページ ロバート・B・パーカー
『パーク・サイドの殺人』 326ページ ヒラリー・ウォー
『議論の余地しかない』 119ページ 森博嗣
『オッド・トーマスの霊感』 565ページ ディーン・R・クーンツ
『拡がる環』 255ページ ロバート・B・パーカー
『もういやだ! この疲れた心を休め、甦らせてくれる心の専門家50人』 198ページ
『おとり捜査官 1 触覚』 342ページ 山田正紀
『宇宙に隣人はいるのか』 190ページ ポール・デイヴィス
『メロス・レヴェル』 524ページ 黒武洋
『ホット・ロック』 338ページ ドナルド・E・ウエストレイク
『告別』 268ページ ロバート・B・パーカー
『人間・この劇的なるもの』 174ページ 福田恒存
『あなたの人生の物語』 521ページ テッド・チャン
『20世紀の幽霊たち』 699ページ ジョー・ヒル
『大学の話をしましょうか―最高学府のデバイスとポテンシャル』 187ページ 森博嗣
『若き獅子の船出』 209ページ アレグザンダー・ケント
『蜷川幸雄と「さいたまゴールド・シアター」の500日』 239ページ 橋田欣典 他
『キャッツキルの鷲』 391ページ ロバート・B・パーカー
『私を猫と呼ばないで』 251ページ 山田正紀
4月からは一日一冊ペースで行かないと
宣言した年300冊に到達しないので、
努力したのだが、
残念ながら今月は29冊でした。
新人の研修指導していたので、
勤務中に読めない時間が多かったのが
30冊突破出来なかった原因です。
まあ、なんとかほぼ月30冊ペースは維持出来るでしょう。
本の廃人を目指すなら一日3冊は読まないとアカンでしょうな。
グリグリ読める面白い本をお勧めして下さい。
『自己チュー親子』 諏訪哲二 中公新書ラクレ
- 自己チュー親子 (中公新書ラクレ)/諏訪 哲二
- ¥798
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本書のベストセリフ
『いろいろな人の視点を取り入れないで
「自己」がどんなに純粋に考えても無効である』
社会性や公共性という概念が理解出来ない
自己中心主義が何故生まれたか、
どうやってまともな社会人にするかを考察した本。
自己チューなキチ○イの例として、
亀田兄弟とか秋葉原通り魔の加藤とか、
時事ネタも入れてるので、
判り易くてよいだろう。
亀田や加藤の親の世代が既にキ○ガイなので、
日本社会はもうダメポ。
日本は通り魔だらけになって滅びるなw
反日主義者の私は日本が滅びてもいっこうにかまわないが、
なんとかしたいと考えている人は、
本書の分析は参考になるだろう。
自己チューなキチガ○人間の考察が、
芸術論にクロスするのは知的興奮しました。
自分探しとか自己実現とか自己表現に拘る奴は○チガイですよw
ニートとかひきこもりは自分を天才芸術家だと思っているので、
かけがえのないオンリーワンの素晴しい自分が、
誰でも出来るような仕事をしてはいけないと思っているのだww
何も表現せずに生きる為だけに汗水垂らして働くことが尊いという考えを
広く流布しなあかんのだが、まあ、もう遅いですなwww
『失踪者』 ヒラリイ・ウォー 早川ポケミス
| 失踪者 (1965年) (世界ミステリシリーズ)
ヒラリイ・ウォー 早川書房 1965-02-15 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
捜査官は鑑識官とは違う。
殺人事件の現場に第一に駆け付けても、
現場保存以外は何もせずに、
死体発見者に「何もしないの?」と糾弾されても、
平然と「鑑識がまだ来てない」と切り返す主人公が、
体裁を整える為に仕事してる振りではなくて、
本物のプロの矜持が感じられてデラかっちょええ!
例によって若い美人が被害者だが、
推理の過程で被害者が悪党だった可能性も語られるのが、
美女を無条件に良いものとしない
論理的な本格推理で素晴しい!
真犯人に至る重大な手掛かりと、
真犯人と特定出来る物的証拠が、
ともに、被害者と加害者が事件に関係ない
第三者への心を込めた贈り物だったというのが、
皮肉が効いていて面白い。
キリスト教を超越し、仏教的因果応報を具現化した傑作。
この本はホレイシア さんに譲っていただきました。
ご好意を感謝します。
『私を猫と呼ばないで』 山田正紀 小学館
- 私を猫と呼ばないで/山田 正紀
- ¥1,785
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「消えた花嫁」
「親孝行にはわけがある」
「猫と女は会議する」
「津軽海峡、冬景色」
「つけあわせ」
「女はハードボイルド」
「窓の見える天窓」
「恋の筑前煮」
「カゴを抜ける女」
「スイサイド・ホテル」
「恋のコンビニ愛のチップス」
「足りないものは何ですか?」
「壁の花にも耳がある」
「私を猫と呼ばないで」
かろやかな恋愛小説のような軽めのミステリ小品集。
あっと言う間に読めるが、何も残らない。
ホラーやファンタジーの要素を無くして、
恋愛要素を増やした朱川湊人
って感じ?
『キャッツキルの鷲』 ロバート・B・パーカー 菊池光 訳 早川ミステリ文庫
- キャッツキルの鷲 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)/ロバート・B. パーカー
- ¥756
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スペンサーシリーズ12作目。
ハードボイルドと言うより、もはやピカレスクというかスパイアクション!
強姦罪以外のカリフォルニア州法全てを破った(猥褻物陳列しますぞw)
スペンサーとホークは全米指名手配され、
司法取引で無罪になる為CIAに雇われて
お国の為の殺し屋になるw
目標は核兵器さえ売り飛ばす武器商人。
世界を守る為の二人のミッションが開始される(ちょっと違うww)
これでスペンサーシリーズを卒業する人が多いみたいだが、
ワンパターンの私立探偵もの、ハードボイルドが嫌いな私は、
逆に益々スペンサーシリーズが好きになりましたw
NASAに雇われて宇宙人と戦う話はいつ書くのだろう?ワクワク…。
冗談抜きでクライマックスの銃撃しない睨み合いのシーンの緊迫感が凄い!
悪党なら簡単に殺すスペンサーだが、
正当防衛でも銃を捨てることもある。
私立探偵のくせに国家権力の犬になるとは何事だ!
と本書は叩かれたそうだが、
単純な孤高のヒーローではなくて、
己のポリシーに筋が通っているスペンサーは魅力的である。
スペンサーが愛してるスーザンに魅力がないのは欠点だが、
今回の大量殺人はスーザンを救う為ではなくて、
相棒ホークと友情を深める為の行為だと解釈しませう。
一緒に悪い事すると共犯意識で絆が深まるよねw
スーザン救出後にスペンサーがスーザンではなくて、
ホークと同じ部屋で寝る時に、
ギャグでホモネタを口走るのを深読みするべきだと思う。
シリーズの最後はスーザンが死んで、
スペンサーとホークが結ばれると思います。ハァハァハァ…。
美術ネタは、クリスティアン・クローグの「病める子」と
エドヴァルト・ムンク の「病める子」かと思うが、たぶん違うでしょうな。
芸術ネタはソポクレス の「オイディプス王」 の一場面が語られます。
解説者に芸術に詳しい奴持ってこいや、ゴルァ!
今回の解説もスポーツネタかよ!
スペンサーはマッチョだが筋肉馬鹿では無い教養人だってのに!!
『蜷川幸雄と「さいたまゴールド・シアター」の500日』 橋田欣典他 平凡社新書
- 蜷川幸雄と「さいたまゴールド・シアター」の500日―平均年齢67歳の挑戦 (平凡社新書)/橋田 欣典
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本書のベストセリフ
「今の社会の特色は大きな物語がないこと。
哲学などの理念が消え、
小さな断片しかないような時代になっている。
清水さんの芝居は幸せな時代だったのかもしれない」
遠まわしに過去の盟友の清水邦夫を
時代遅れのお気楽坊やと言ってますw。
さすが、仲間内のお遊びサークルとして演劇しているのとは違う世界の蜷川である。
『第四の扉』 ポール・アルテ 早川ポケミス
- 第四の扉―ツイスト博士シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)/ポール アルテ
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ツイスト博士シリーズ1作目。
作者はフランス人だが、舞台はイギリスであり、
ジョン・ディクスン・カー を後継する作品である。
最初は主人公の名はギデオン・フェル博士だったが、
著作権の壁を突破出来ずに、
オリキャラとして微修正したそうな。
幽霊が犯人としか思えない密室殺人が連続するが、
見事に説明付けます。
実はメタフィクションだが、
そう書いてもネタばれにならない捻りが、
殺人事件のトリックと犯人を指摘した後に待ち構えてます。
ジョン・ディクスン・カー の後継というよりは、
クレイトン・ロースンではないか?
という突っ込みをしたくなる人もいるかもしれないが、
怪奇趣味はジョン・ディクスン・カー の再来ということで。
超常現象を信じたい人には、
輪廻転生が起こったと解釈することも可能です。
本格ミステリですが、出だしはコージーかよ!
と思うほど軽いので、
妹萌えのライノベしか読んだことの無い人もサクサク読めるでしょう。
二重三重のどんでん返しの締めは、
トドメの指摘セリフで終わる、
無駄がほとんどない本格ミステリです。
『京都蜂供養』 山田正紀 出版芸術社
- 京都蜂供養 (山田正紀コレクション)/山田 正紀
- ¥1,529
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「鮫祭礼」
「猫を憎む」
「モアイ」
「鳥のいない鳥篭」
「京都蜂供養」
「転げ落ちる」
「いけにえの空」
「獣の群れ」
「近くて遠い旅」
の9編が収録されたSF・ミステリー短編集。
痴漢冤罪事件ネタの「獣の群れ」が素晴しい!
自分の無実を晴らす執念と
悪のケダモノの美人女子高生との鬩ぎ合いが、
リーガルサスペンスの枠を越えて、
素晴しい結末に着陸!
(失敗?物語が終わった後にどんでん返し?)
普通の作家なら、
無実の証拠と捏造証拠の戦いになるだけだが、
場外乱闘の肉弾戦で馴れ合いになるかと思わせて、
ラストで更にひっくり返ってハッピーエンドと思わせて、
実はバッドエンドか?
シミタツが書いたら、敵の女子高生と仲良くなって結婚して終わるよなw
「やらせてあげる」とバスト押し付けてくる美人女子高生をケダモノと認識し、
敵として退治してしまう山田正紀 は素晴しい!
ケダモノ退治出来ない男は、
女子高生などというケダモノと同じ車両で通勤する仕事に就くのが間違い。
プライドの高い知的な大人は、女子高生からは逃げるべき。
君子危うきに近寄らずですぞ!