去年の12月9日に、旧東海道の関宿から、前回シリーズの伊勢参宮道の津までを結ぶ伊勢別街道を歩いた記事のその2です。
当日歩いたコースは↓。
歩いた距離は寄り道含めて20kmちょっとくらいかと思います。
その1はおよそ8年ぶりの関宿を少しだけ歩き、ようやく旧東海道と伊勢別街道の追分に立ったところで終わってしまいました(^^ゞ (↓再掲)。
曲がりくねって、何なら曲尺手のようになっている下り坂を進みます。
朝の時間帯に、少し高いところからこうやって山が霞んで見えるのはいいなあ。
何となく感じるモノがあったので、関宿方向を振り返って「お食事処 伊勢路」の看板を激写!
そのすぐ先で鈴鹿川に差し掛かり、勧進橋を渡ります。
橋の上から、旧東海道の鈴鹿峠方面を感慨深く眺めます。
進行方向に向き直ると、駐在中に特に好きだった国の首都の名が!リスボン!
当時ポルトガルが大好きで、日本でよく耳にするブラジル系の、ではなく少しくぐもった発音で斜陽感のあるポルトガルのポルトガル語などを熱心に学びましたが、こちらは「ご休憩・ご宿泊」のホテルで、ストリートビューで見るとすでに廃ホテルになっているようでした(↓)。
どの辺がリスボンっぽかったのか興味はありますが仕方ないなあ。
さて、リスボンは置いておいて街道ですね。勧進橋の先に石標や常夜燈、それに何かのお堂のようなものが立っているところがあります。
もちろん街道遺構で、伊勢別街道の旧道はそのまま左方向に曲がって行くのですが、写真の左端からもっと左奥方向に、街道時代ではなくもっと昔の遺構があるので、まずはそちらを見に行きます。
それが都追美井(つつみい)という井戸。これは 延喜式内社であった大井神社の御神体だった井戸なんだそうで、ガイドブックによれば「天照大御神を伊勢に移す際、この井戸水で神馬を洗った」のだそうです。
かつて神社の境内だったそうですが、小さな川を、心もとない小さな橋で渡った先の、小さなエリアにあるので、もとの姿は想像しにくいです。
解説。明治末期にほかの神社と合祀されてしまったのですね。
街道筋に戻って4枚上の写真で見えていた次の街道遺構に向かいます。
こちらは鈴鹿駅跡(すずかのうまやあと)。ふりがなが無いと鉄道駅の跡地に思えてしまう字面ですが、こちらは「御厩(おんまや)」と呼ばれ、大化の改新以降、全国に駅制が敷かれた際の駅(うまや)で目印に大きな「御厩の松」という大木があったそうです。
そしてこちら(↓)がその御厩の松、の根株なんだそうで、かなり大きな松だったことが想像できますね。
その鈴鹿駅跡の御向かいには地蔵尊があり、年代ものっぽい地蔵が三体並んでいました。
そこから先、車道から逸れた伊勢別街道は古そうな集落に入ります。
石垣の上に立ってるこの門は、ちょっとトマソン的な「無用門」か、高度の足りない「自殺ドア」的になってますね。
決して「江戸時代からの旧家がそのまま残っている」訳ではありませんが、道筋といい、連子格子のある家といい、街道筋っぽいエリアです。
突如かなり急な上り坂になり、、
名阪国道の高架を潜ると、、
右側に、大きなサービスエリアクラスのドライブインがあり、出発直後なのに寄ってしまいました(^^)。
行けるトイレには行っておく!は街道歩きの鉄則なので私、間違ってないです( ̄▽ ̄)。
ドライブインを出るとすぐに亀山市から津市に入ります。今日のゴールは津ですからね、あとは「市内散歩」になるので、もう半ば着いたと言っても過言ではありません(※過言です)。
しばらくは大きな車道(県道10号)を進んで行きますが、途中街道から右折する道があり、そこにちょっとした道標があるので、激写すべく右側に渡ります。
写真に看板が出ているので分かりやすいですが、右折方向は石山観音に向かう道です。摩崖仏で有名なところですね。
こちらがその道標(↓)。「石山觀音道」と刻まれています。
小さくて見えませんが「石山觀音道拾二丁」と刻まれています。ざっと1.3㎞という距離もあり、かつ山の上にありそうなので残念ですがパスします。
その先で見た崖下の風景。「昔ながらの日本の風景」的でいいなあ。
伊勢別街道の説明と、Web上の街道の解説が見られる、良質な観光案内がありました。
お読み頂いている皆さんもおそらくこのQRコードからアクセスできると思います。
その先で「楠原宿」の標柱を発見!
楠原宿入口手前の街道左側には庚申塚がありました。
交通量が激しいので、道路向かいから望遠を利かせて撮ります。
上の写真に入らなかった石仏が年代物で何とも言えない味があったので単独で激写!
風化してマイルドになったお顔が何ともいいじゃありませんか。
そのすぐ先で、伊勢別街道は交通量の多い県道10号から右に逸れて楠原宿に入って行きます。
車道から外れると少しホッとしますね。
おっ、宿場の説明が詳しくていいですね。
ここから楠原の宿場跡に入っていきますが、続きはその3でご紹介します。
つづく!