春分の日だった3月20日(土)、館山に向かって外房を縦に伸びる伊南房州通往還歩きの第五回として勝浦から小湊までの区間を歩いた旅の記録、その5です。
本来は18kmほどの旅の予定が、今回は我ながら自分らしくない大失敗で結局25kmくらい歩いてしまいました。ルートは↓。
その4では、県道から外れて農道の様な旧道を歩き県道に再合流した後、進行方向の左(西)ではなく、休憩兼お参りのため右方向に進もうとしたところまでをご紹介しました(↓再掲)。
休憩兼お参りに向かったのがこちらの熊野神社。
お参りをした後、社殿脇で少し腰掛けて休憩させて頂きました。
境内にはずいぶんと小さな祠のようなものが置かれていました。昔からずっと村にあったものでしょうね。
その後大きな屋根の二階建て房総スタイルの民家(ソーラーパネル付き)などを横目に見ながら県道の街道を進みます。
↓の地点では元々の街道はほぼ直進していた様ですが、今は迂回するルートに変わっています。
ここでもまた夷隅川を越えます。だいぶ源流近くに迫っているのでただの小川の様です。
食料品・雑貨のきへどん商店、「喜平どんの商店」の意味でしょうかね。今はヤマザキショップになっている様ですが、元々この辺りの「何でもある百貨店」だったのでしょう。
きへどん商店を越えたところで右を見ると民家の前に妙に大きな木があったのでちょっと寄って見ることにします。
見事な大木ですねえ。時折同じようなことを何度か書いていますが。ここまで育った巨木は、長老の様な深さと叡智の様なものを感じてしまい、敬意を抱かずにはいられません。
少し前から晴天になってきた青空の下の街道ウォークはいいですねぇ。
その先、↓の地点で、事前の調べでは街道は県道から左に逸れていた様でした。
すごいとこ通って行くなあ。こんな道で進んで行けるといいなあ。
と、思ったのもつかの間、あっという間に旧道の痕跡は田んぼに埋もれてしまったので、已む無くあぜ道を通って県道に復帰せざるを得ませんでした。
元々予定していたコースは赤紫の、実際に歩いたコースは太目の黒線で描いてあります。
この辺りも旧道が右端に見切れている民家の手前辺りを通っていたらしいのですが、不法侵入になりそうなので県道から写真のみ撮ってスルーします。
再びここで左に逸れる旧道を進みます。
逸れる地点の右側の崖には馬頭観音碑が並んでいました。
それる道に入ってすぐに夷隅川を渡ります。もう本当にただの小川。かなり源流が近いので無理もありません。右側に穴が空いてますがこれも一種の甌穴でしょうね。
うーん、気持ちのいい旧道ウォークになってきましたよ。
おや、木の下になにやら石像のようなものがありますね。行きましょう♪
かなり風化した石仏が二体ですね。古くからの街道筋だということがよく分かります。
この街道S字カーブの先で、草道の旧道に入れる筈、、
と、思っていたのですが、予定していた地点をはるか通り過ぎて、こんな(↓)大屋根の古民家が見えてもまだ旧道に入れない始末。
「こりゃ旧道の入口が埋もれてしまったな、と見当をつけてスマホで地図を呼び出して辺りを少しうろうろしていると、何とか旧道に入れそうな道筋が見つかりました。
が、その道は門扉に閉ざされて入れず。已む無く再びへんなあぜ道を通って県道に復帰して進まざるを得ませんでした(再び実際に歩いたルートを黒線で描いています)。
因みに「古地図散歩」で見ると、、見つけられなかった最初の旧道入口が赤丸の地点、門扉に阻まれたのが水色の丸の地点です。やむなく地図上方でぐるっと左外周を回るような黒い線=現在の県道に戻って歩いたという訳です。
街道ではない県道を淡々と歩きます。まあ明治初期の古地図に乗ってた道ではあるのでよしとしましょう。
左側だけに曲がれるようになっている丁字路に、丁字路を進んだ先にある寂光寺の題目塔がありますが、先程旧道をウロウロ探しているうちに随分と時間を撮ってしまったので、県の指定天然記念物、上野村の大椎はあきらめて県道を急ぎます。
県道を進んだ先で左折→右折するとまだ旧道に復帰できるのが分かっているので、ここは頑張るところです。
路肩の代わりにあぜ道のようなスペースがあるのでクルマが通っても何とか歩けます。景色ものどかなので散歩としては気持ちよかったです。
左側に見えている低山の向こうに旧道がある筈ですが、この辺りからそちらに進む術は無さそうです。
山の手前は細~い小川状の夷隅川が流れています。
街道右側の低い崖に湧水を発見。お腹壊しやすいので飲んだりはしません。
おお、桜なんかも咲いてくれていてなかなかいいじゃございませんか。
こういうところで旧道に入りそこなったロスをリカバーしようと焦るとロクなことはないので、なるべく景観などを楽しみながら進んでゆきます。旧道への復帰地点も間もなく見えて来る筈ですが、ここまでをその5として続きはその6でご紹介します。
(まだしばらくつづく)