ゆっくり中山道を歩く第9回 高崎-安中2 | らんまるの街道歩きブログ

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2017年10月28日()に、久々の中山道歩き、その9回目として

前回ゴールの高崎から、安中駅あたりまでの約15㎞を歩いた

旅の記録2/3です(距離には駅⇔街道の歩き、神社仏閣をお参り

した分なども含まれています)。

 

当日の歩行ルートは☟。

 

今回もガイドブックは『ちゃんと歩ける中山道六十九次 東』。

 

1/3では、国道406号から旧道に入り、自然石の道標に

いたく感心したところまでをご紹介しました(☟再掲)。

 

旧道に入るとすぐの右側に小さな小さな八坂神社があります。

石垣の上にある小さな祠がその八坂神社ですね。神社そのものより、

手前にある角柱状の道標の方が、目にキャッチ―です。

すぐ近くにとても分かり易い案内板がありました。

「榛名山 草津温泉」などと刻まれているのですね。

 

その先に続く道は、少しひなびた旧街道らしい雰囲気の景色で

個人的にすごく好きな風情でした。

ある意味、雨が似合ってる様な気がします。

 

昭和を感じさせる商店の横に大きな木が立っているのもなかなか

いい雰囲気。

片手で傘をさし、残る手で地図を見て、写真を撮る時は地図を

ポケットにしまって片手で撮るので大変といえば大変なのですが、

景色がこうだと、雨天でも街道歩き楽しめるなぁ。

 

暫く歩き進んで行くと、左手に若宮八幡宮があります。鳥居の奥に

山門があるのは珍しいですね。

 

山門の少し先で、右に曲がった先に社殿があります。

妙に横広な感じの鳥居ですね。社殿でお参りをした後、一応こちらの

神様に一言お断りを入れてから、社殿の階段で5分ほど休ませて

頂きました。

 

少し先の左側の角に庚申塔がズシッと立っています。

「庚申塔」がかなり深く彫られているので、少しくらい風化しても

ちょっとやそっとでは読めなくならなそうです。

 

街道沿いには、この地域の名物のだるまの工房が沢山ありますが、

天気が悪いので屋外に並べられていないのがちょっとだけ残念。

 

そのすぐ先の左側には群馬県の史跡、飯野茶屋本陣があります。

この辺りは立場(たてば)であって、宿場ではないので、宿泊は

できないのですが、皇女和宮の下向の際、公卿が立寄ったり

した、とのこと。中庭が整備されています。

 

茶屋本陣から300Mほど進んだ先の左側には金崎不動尊。

お堂は街道側に背中を向けているので、敷地に入って正面から

お参り。

 

そのすぐ先で左から来る国道18に合流しますが、その手前右側には

上州櫓づくりの旧家がある。この構造は養蚕をやっていたのですね。

 

国道に合流します。

左に見えているのが国道、右のくねった道筋が旧中山道です。

そのまま進んで行くのが順路ですが、見たいものがあるので

一旦交差点で国道を左に渡り、碓氷川の堤防沿いの道を進みます。

 

すると見えてくるのが、群馬県内で唯一現存する、富士塚の一里塚

があります。

塚木は樹齢二百年以上の榎だそうで、日本橋から二十八里の

一里塚です。112㎞くらい、全行程の20%くらいでしょうか。まだまだ

400㎞以上楽しめる訳ですね(^^)。

こんな位置に左側の塚が残っているということは、無くなった右側の

塚は今の国道ど真ん中くらいだったかと思います、とここまで

書いて思いましたが、或いは堤防沿いの道が旧道でこれは右塚?

 

一旦堤防沿いの道を戻り、交差点で国道よりも一本内(北)側の

旧中山道に入ります。

「←側道」と書かれている道がそれです。左に見えている原っぱ的な

敷地には馬頭観音がありました。

こちらは街道側に背を向けているので、敷地の中に入って撮った

ものです。

 

その先の道も街道らしく くねっています。

 

くなった道を進んで行くと、国道に合流します。先程一里塚でも

考えましたが恐らく本来の旧道は国道の真ん中を通っていたのかな、

と思いますが、そうはできないので国道の右側をそのまま歩いて

いくと、右側に浅間神社があります。

因みに国道の対岸はさきほどの藤塚の一里塚。

 

社殿でお参りをしていたら、妙に疲れを感じたので、こちらでも

神様にお断りを入れて軒先で少しだけ座って休憩させて頂きました。

 

国道の反対側に見えている一里塚を左手でつまんでみたり。

 

その後はしばらくやや単調な国道歩きが続きます。

けっこう雨脚強し。

 

やがて街道右側に、道路より少し低い天照皇大神宮があります。

こちらでも丁重にお参りして街道に戻り、先を急ぎます。

 

そのすぐ先には比較的大きなだるま屋さんがありました。

画面下、中央からやや左寄りには、大きな石に、リアルな達磨大師の

顔を刻んだものがありますが、かなりリアルで迫力ありました。

 

本来の予定では、ここから歩道橋で国道の左に渡り、更に碓氷川を

越えて、シューイチなどに出演している中山秀征さんが毎年お参り

している少林山達磨寺に寄る予定だったのですが、雨脚がかなり

強く、残念ながら断念。

 

少し先、八幡大門交差点から右に伸びる道の先には上野国一社

八幡宮があり、この交差点のすぐ脇には一の鳥居があります。

かなり遠方には社殿も見えていた様でした。

 

交差点を超えると安中市に入ります。

看板のイラストは安政遠足(とおあし)のものですね。

日本最古のマラソン大会とされているものです。

 

その先の右側に、寒念仏橋供養塔が立っています。

寒念仏(かんねんぶつ)、とは、寒い時期の朝早くに、声高に念仏を

唱えるお坊さんの修行です。

こちらの供養塔は、寒念仏供養と出た報謝金を貯めて享保十七年

(1732) に石橋を改修し、後に石橋を更に堅固に回収したことを

祈念したもの、とのこと。

 

台座の上には何やら矢のマークなどが刻まれていた様でした。

 

その先の板鼻下町交差点で国道は左に曲がって行きますが、

中山道は直進方向。

ただし、そのまま真っ直ぐの県道26号を進んでいくのではなく、

国道から右に逸れたら、すぐのY字路の左側、県道137号に入るので

少し注意が必要です。私は間抜けにも、事前に調べて地図にも書いて

あったのに、誤って一旦県道26号に進みかけてしまいました。

 

県道137号に入ると車も割と少なくなり、落ち着いて歩けます。

 

道は間もなく旧道らしい風情が出て来て、街道右側に双体道祖神を

含めた石仏群などが見られます。

 

その先で、JR信越本線の踏切を越えます。

この踏切の名前は「第九中山道踏切」。

 

その先の板鼻二丁目交差点の右側の角には道標がありました。

ガイドブックには「榛名道」とありましたが、「やはたみち」と刻まれて

いる様に見えます。

 

この先から板鼻宿に入り、旅も終盤に入りますが、ここまでを2/3と

して、残りは3/3でご紹介します。

 

(つづく)