人見街道を歩く(全一回) 1/2 | らんまるの街道歩きブログ

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最近は殆ど街道がメイン

2015年7月18日(土)

台風の通り過ぎた今日、人見街道を歩きました。
人見街道は、府中にあった武蔵国の国府(大体今の大國魂神社)から
杉並区の大宮八幡宮を結ぶ街道で、私がも好んで歩いている
江戸時代の街道ではなく、もっと古い時代の「古道」に属します。

街道ではない部分も含め本日歩いた総距離は22.7km、ルートは↓です。

(上の地図をクリックするとYahoo地図のページにジャンプします)

今回歩くにあたって参考にしたのは以下の本です。
東京古道散歩 (中経の文庫)/中経出版
¥730
Amazon.co.jp
著者の荻窪圭さんは本来デジタル機器のライターさんなのですが
こうした事にも造詣が深くこういう本を出されたり、タモリ倶楽部
この手のテーマの回にも出演されたりしている古道通の方です。

武蔵野線で終点の府中本町まで出て、東方向にある大國魂神社に
お詣りに行きます。ここはかつて武蔵国の国府があった場所です。
まずは拝殿で本日の道中の無事や家内安全などを祈ります。01
大國魂神社の敷地内にある宝物殿の前には武蔵国府跡の
石碑があります。
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人見街道の起点(あるいは終点)ですね。

大國魂神社のすぐ東隣には武蔵国衙跡があるので
そちらを見にゆきます。

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国衙とは律令時代の役所の事です。残念ながら開園前だったので
上の写真はフェンスの隙間から頑張って撮ったもの(9時開始との事)。

取りあえずそこから西方向に進みますが、この付近では人見街道の
跡はよく分からなくなっているそうなので、昔通った事もある甲州街道を
1㎞ちょっと=東府中駅の北辺りまで東に向かって歩きます。
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以前も通った道ですが逆から見ると少し印象が違う気がします。
やや曇り気味で、台風の余波で強めの風が吹いているため、
少し暑くなっても風が吹くとすぐに涼しくなり、この時期としては
異例なほど歩き易い陽気。

で、東府中駅のすぐ北にある交差点で一本北の道路に出て、
すぐに右折、さらにすぐ↓の地点で左折をします。

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ここを左折した時点で大体人見街道に入ったかと思われます。

すぐ北にある車道の向こうに続く人見街道。
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クルマ通りが切れた一瞬を狙って脱兎の様に渡り先を急ぎます

やがて行く先に妙な建造物が見えてきます。
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実はこの建造物、自衛隊府中基地のもので、そのまま進むと

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上の写真の地点右斜め前に進む筈の人見街道は一旦中断。
止む無く基地を回り込む様に右折⇒左折して回り込みます。

左折後4本目の角を右に曲がると街道に復帰できます。
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すぐ先の信号交差点を超えると、古道としてだけでなく
車道としての「人見街道」もそこから始まります。

500~600Mほど進むと浅間山通りという道路と交差しますが
寄り道したいところがあるのでここで浅間山通りに左折。

200Mちょっと進んで左折すると人見稲荷神社が見えます。
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この辺りはかつて人見村と呼ばれており、この街道名も
それに拠ります。

人見稲荷神社は余り規模は大きくないですがとても
立派な神社です。ここでも丁重にお参り。
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浅間山通りに戻りさらに北上すると、目当てにしていた
浅間山が通りの左手、明治大学のグラウンドの向こうに
見えてきます。
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うーん、山とは言いませんが丘登りですね。体力は温存したいが
登らないのも勿体ないんで頂上まで登る事にします。

石段を暫く登ると頂上にたどり着き、こんもりした浅間神社が。
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今は木が繁ってよく見えませんがかつては見晴らし良かったでしょうね。

地形的には古多摩川が流路を変えながらあちこちの土地を削った、
その削り残しが山の様になっている場所なんだそうです。

さて人見街道に戻り東を目指します。
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多磨霊園の入口のすぐ南側を通り、住宅地の中を通って行きます。
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西武多摩川線の踏切を超える少し手前には人見街道の新しい
石碑があり、それらしい気分になります。

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暫く進むと道路の幅も広がり普通の車道っぽい感じに。
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暫く進み、野川公園入口交差点のすぐ手前で府中市から
三鷹市に入る辺りで街道左手には新選組局長の近藤勇の
生家跡を示す碑が立っています。
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近藤勇はここらあたりにあった宮川家に生まれ、後に
天然理心流の師範であった近藤家の養子になったんですね。

すぐ隣には近藤勇の産湯の井戸があり、そのまた隣には
近藤勇を祀った近藤神社も見ることができました。
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そこから進むこと約200M。左側には龍源寺という立派なお寺が
あったのでここでまたお詣り。
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龍源寺のすぐ南には、車道から右に軽く逸れる古道が
残っているので信号を渡ってそちらに進みます。
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↑の写真で向かって右側に見えている道路が古道の入口です。

古道に入ると車通りも無く、のどかに野川を渡りました。
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うん、本当にのどかでこれは和みます。

野川を渡るとこの日のメインイベントです。野川を超えた後、
右側に入り口のある湿地公園に入りそのまま崖を登ります。
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高低差の非常に大きな崖ですが、これがメインイベントその1、
「国分寺崖線(こくぶんじがいせん)」です。古い多摩川が刻んだ
河岸段丘地形です。上の写真はほんの一部しか写っては
いませんが、もっと広い範囲にわたり大きな高低差があります。

階段を登っていくと崖の上に向かって右側に↓が見えました。
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これが出山横穴墓群8号墓で、7世紀中ごろのお墓の公開施設で
穴の中に横たわる人骨、のレプリカを見る事ができます。
メインイベント2ですね。
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国分寺崖線と、横穴墓をしっかり味わい街道に戻ります。

街道に戻ってしばらく進み東八道路(都道14号)との斜めの
交差点を超えるとすぐの左側に大沢八幡神社があります。
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上述のガイドブックにも書いてありましたが鳥居が特徴的!
創建は慶長年間だとか。

その先は特に大きな見どころは無いものの何となく旧道風な
道を2㎞ほどてくてくと歩き続けます。
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やがて市役所前という交差点を超えると右手に三鷹市役所が
見えて来ますがなにやら人だかりが。。
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良く見ると第38回みたか商工まつりの最中だった様で
ずいぶん賑わっていました。

長くなってきたのでここまでを1/2とし、2/2に続きます。