潜在的ファンを振り向かせるためには?日本のMMAの未来を考える 大沢ケンジ | ☆ 格闘技 LOVE インパクト ☆極嬢魂レンノカ 降臨☆

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大沢ケンジ コラム


2014年もスタートしてすぐの1月4日のUFCに、いま日本のMMAの期待を一身に背負って川尻選手がデビューし、見事一本勝ちを収めた。

さらに一緒に出場していた菊野克紀選手も完勝、ストラッサー起一選手は反則勝ちではあるが、日本のMMA界としては見事なスタートをきれた。

しかし、いまのところUFCの話題以外、日本MMA界に大きな風が吹く気配は感じない。

いまだ去年から続く日本MMA界の停滞感のようなものが流れている。

おそらく日本のMMAに関わる多くの人がそれを感じながらどうにかしなくてはいけないとは思うものの、

その停滞感を打ち破ることができていないという状況だろう。

たしかに現在の日本のMMAはかつてのような元気はないが、


自分がいろいろなものを見たり聞いたり、ジムを経営している中で感じたものとしては、

MMAに興味のある人は意外に多いのだが、

現在の日本MMA団体には興味がなかったり、

民放での放送がなくなり、試合を見るのが容易ではなくなっているので、

ストーリーや背景がわからない人たちや、

あちこちで開催されているので、どれを見るべきかわからないというような、

潜在的MMAファンが多いように思う。

しかし、喧嘩に近いかたちで「最強は誰なのか?」には多くの人が興味を持っている。

自分は、この状態は一昔前のプロレスの状況に近いと思う。

10年ぐらい前のプロレスファンは

「昔はプロレス好きだったけど、いまのプロレスはちょっと違うんだよな~」という感じで、

プロレスには愛情のようなものはあるが、

いまのプロレスは応援しづらいというような気持ちの人が多く、

潜在的なファンが多かった。

しかし、その人たちをファンとするまでのソフトとしての力がなかった状況だ。

そしていまのプロレスは新日本プロレスがすごい勢いで息を吹き返し、

潜在的なファンだった人たちをファンにまで成長させて、

プロレス人気が以前とはまた違ったかたちで盛り上がっている。

MMAにもその可能性はあるのだが、現状は停滞感抜け出せない。

できる・できないを一切考えずに

日本でMMAが再び人気が出るとしたらどういったかたちがあるか

いくつか考えてみようと思う。

まずひとつは、相撲の若貴やボクシングの亀田兄弟のように、

幼い頃から天才として注目されていた人が、プロの世界に入って勝ち上がっていく姿をテレビで追いながら、

その競技も少しづつ人気を吹き返すパターン。

これは福原愛ちゃんのおかげで卓球が以前よりも注目を浴びたのと同じパターンだろう。

しかし、テレビで取り上げ、成長を追いながらなので、

とても時間がかかりそうだ。

次はとんでもなく強い選手が出てきて、

その選手の結果を追っているうちに、競技自体も注目を浴びるパターン。

最近では男子の体操等は内村選手や団体でのオリンピックでの金等でこのパターンが当てはまるだろう。

昔でいえばスキーのノルディック複合が荻原選手や、女子レスリングの吉田沙保里選手、といった感じだろう。

UFCで日本人選手が圧倒的な強さで王者になれば、

再び日本でMMAが注目を浴びるようにはなると思う。

ただ…王者になることがとても難しいのだ。

続いては、日本でMMAの興行をやっている団体が多く、

どれが格闘技関係者で認められている団体なのか一般の人には非常にわかりつらく、

それが興味を薄くさせる原因のひとつになっているケース。

そこで、ボクシングのように日本のMMA団体をひとつにする。

これはとても難しいことだろうが、

UFCがPRIDEやWEC、STRIKE FORCEを買収して世界のMMAの頂点をわかりやすくして爆発的な人気を作り上げたように、

日本でもひとつでかいのができれば、日本のトップ選手が誰なのか関係者やずっと見てきた人以外でも、

また途中からでもMMAファンになりやすい状況が作れそうだ。

事が大きすぎる割りに効果は薄そうだが、

プロレスが復活したように潜在的なファンをファンに成長させる力にはなりそうだ。

今回は3つしか出てこなかったが、もっと考えればありそうだ。

「できる・できないを考えずに」と最初に言ったのだが、

TVで放送と言わなかったのは、大概のものがTVで放送すれば人気はあがると思うので、

それは考えとしては安易すぎるのでやめました。

それではまた次回で!!(大沢ケンジ@kenjiosawa