クリス・レーベン引退「おまえら、見たかったものを見ることができたのか? MMA Unleash | ☆ 格闘技 LOVE インパクト ☆極嬢魂レンノカ 降臨☆

☆ 格闘技 LOVE インパクト ☆極嬢魂レンノカ 降臨☆

格闘技マニアの魔女が総合をメインに、情報、観戦速報レポート、勝敗予想、話題や熱い想いなど雄叫び言いたい放題格闘技三昧のブログ!



Drop Kick



OMASUKIFIGHT コラム


クリス・レーベン引退「おまえら、見たかったものを見ることができたのか?」■MMA Unleashed





これが結局、レーベンが繰り出した最後の魔法となってしまった。


クリス・レーベンの戦績は22勝11敗、うちUFCでは12勝10敗だった。

負け数10はUFC史上2位(1位はティト・オーティスの11敗)、

ファイトナイトボーナスは6回、

タイトル戦に一度もたどり着くことなく、

UFCで22試合も戦った選手は他にはいない。

ネット番組MMA Hourでレーベンは次のように引退表明を行った。

「すばらしい現役生活だった。

俺は他のだれよりもたくさんのパンチを出せたと思ってる。

もちろんいいときも悪いときもあった。

このあたりでそろそろ、指導側に身を置くようにしい。

UFC168のあと、自分は過去を振り返り、いろいろと考え直してみた。

そして、この決心が一時の気持ちの高まりではないことをしっかり確認した。

自分はMMAから引退したいんだと、

はっきり言えるようになったんだ。

自分はいま33歳だ。

選手としてものすごく年寄りだというわけではないが、

問題は年齢ではなくて、現役生活の長さなんだと思う。

自分は結構長くMMAをやってきた。

先の人生は長い。

これから子どもを育てたりしていく上では、やっぱり肩の上には頭があってほしいし、

頭の中には脳みそも入っていてほしい。

だからこの辺で有終の美を飾りたい。

自分は21歳になるまで、何の格闘技もやっていなかった。

当時のUFCは、タフガイだというだけで、そこそこやれたんだ。

自分はタフガイだった。

技術も多少はあった。

でも、ユライア・ホールのような最近の選手を見ていると、

やつらはアスリートとしてレベルが全然違うんだよ。

MMAは進化し、変化してきた。

そんな中で、自分なんかがここまでやれたことに満足しているよ。

現役生活でいちばん甘美な記憶は、UFC132でのヴァンダレイ・シウバ戦の勝利だ。

ヴァンダレイは自分にとってはヒーローだった。

MMAを張り始めた頃、自分は3キロほど歩いてビデオショップに行き、

PRIDEの海賊版のビデオを買って、

ヴァンダレイの試合を見たものさ。

それがMMAを始めたきっかけだった。

これまでは稼いだカネを全部違法薬物につぎこんでいた。

むかしは、そんなこと構うものかと思って戦っていた。

畜生、別に明日、死んだって構わない。

あいつをぶち殺してやると思ってやっていたんだ。

そんな燃える気持ちが、ここ数試合にあったといえばウソになる。

認めたくはないが、いまはもう、家にいるのがいい。

年をとったのかな。

すっかり落ち着いてきてしまったんだよ。

いまはハッピーに暮らしているよ。

そこが肝心なところだろ。

ハッピーエンドだよ。

これからは女房を大事にするよ。

女房は自分にとっては老齢年金みたいなものだからね。

彼女はいま、サンジエゴでロースクールに通っているんだ。

未来はひたすらに明るいよ」

今後のレーベンは、サンジエゴのVictory MMAでコーチとして活動していく。

同僚コーチにはディーン・リスター、

所属選手にはジェレミー・スティーブンス、マイルス・ジュリー、KJヌーンらがいる。

(文 高橋テツヤ Omasuki Fight)