さて、「Debian のバックアップを作成する委員会」も堂々、第2回目を迎えてしまいました。他 OS では簡単にスナップショットが取れるのに、Debian は不便な奴だなあと常々思っていましたが、何と超便利なものがソコにありました。「灯台下暗し」でした。何故かというところを簡単メモにしました。
ウィキペディアには GNOME Disks についてこんな説明がされています。
「GNOME Disksは、udisk用のグラフィカルフロントエンドです。パーティション管理、SMARTモニタリング、ベンチマーク、およびソフトウェアバックアップに使用できます。これはDebian、Ubuntu、Linux Mint 等にデフォルトで含まれています」
ご存知のように、第1回目の「Debian のバックアップを作成する委員会」は、こんな風にややこしくやっていました。
今回の作業は、マルチブートでインストールしている Debian11 と MX Linux 19 を使用しています。環境によっては、インストール用USB やライブ USB の方が良い場合があります。しかし、インストール専用 USB はこれに利用できません。
それでは環境が整い次第、ゆっくりと進めていくことにします。今回使用する GNOME Disks は Debian のメニューのアクセサリー項目にありました。MX Linux には新規インストールしています。
1. ディスクのサブメニュー
2. パーティションのサブメニュー
3. ディスクイメージを作成
4. ディスクイメージをリストア
5. USB へ ディスクイメージをコピー
6. USB から Debian を再インストール
この GNOME Disks には大きく分けて、「ディスクのサブメニュー」と「パーティションのサブメニュー」があり、それぞれでバックアップと出来るようになっています。
今回使用したのは千円で購入した中古 SSD で、ディスク容量はたった 64GB しかないレア物です。
実際はこんなものでした。大変でした。
奮闘解決編もあります。
1. ディスクのサブメニュー
Debian のメニューのアクセサリーの「ディスク」をクリックし、右上にある三点リーダー「︙」をクリックすると、ディスクのサブメニューが現れます。その中から2点ほど動かしてみました。
ディスクのサブメニュー
a. ディスクのベンチマーク
これは、ディスクの読込み/書込み速度をベンチマークとして表示することが出来ます。実際に計測してみますと、「平均読み込みレート」は 270MB/s でした。
b. SMARTのデータとセルフテスト
SMARTのデータ表示と,セルフテスが実施できます。ただ、表示されるデータについては、極楽はぜのスキルではほとんど理解出来ていません。
その中で、SSD の動作時間は4ヶ月と9日と表示され、正規化値は97でした。千円の中古なのに、10万時間の寿命からは3%程しか使用していないことになっています。
2. パーティションのサブメニュー
それでは実際に使用することの多い、パーティションのサブメニューの項目を動かして見たいと思います。真ん中にある小さな歯車アイコンがそれです。
パーティションのサブメニュー
a. パーティションを初期化
パーティションを初期化します。ボリュームラベルを入れないと先へ進めません。フォーマットのタイプを選択できます。
b. パーティションを編集
パーティションの名前を変更できます。必要であればフラグをつけることが出来ます。
c. パーテーションサイズを変更
Gparted と同様にスライダーを動かすことで、かんたんにパーテーションサイズの変更が出来ます。
d. ファイルシステムをチェック
ファイルシステムをチェックできます。結果はシンプルな表現で「無傷」でした。
e. パーティションイメージを作成
パーティションのディスクイメージを作成できます。具体的な事はこの後に色々やっていきます。
ここまでで、一通りの主だったメニューを試してみました。操作は直感的に出来ますので、特にマニュアルは無くても不便はありませんでした。と言うか、まともなマニュアルを発見出来ませんでした。
3. ディスクイメージを作成
実際にバックアップ用イメージを作成してみます。この作業には、ライブ USB で起動するか、マルチブートの場合は別パーテーションから起動する必要があります。これは当該パーテーションをアンマウントする必要があるためです。
a. パーテーションをリサイズ
まず最初にやっておきたいことがあります。作成作業は起動 OS 上で実行されるため、作成ターゲットより大きな空きスペースを必要とします。
現実的には、このために大きなパーテーションを準備することは出来ないので、実際には作成ターゲットパーテーションを縮小することにより、スムースに作成が進みます。ただ、ギリギリまでは小さくできませんので、1〜2 GB の余裕が必要です。
b. リサイズ
画像のように、パーテーションサイズを 6.6GB まで縮小することが出来ました。
c. ディスクイメージを作成
パーティションのディスクイメージを作成しています。ジョブの経過時間が表示されないときは、空白部分をタッチすれば表示されます。注、X マークをクリックしますと停止してしまいます。
パーティションのディスクイメージが完成しました。これから、これを使用してバックアップのリストアを始めます。
4. ディスクイメージをリストア
作成されたイメージファイルを使用することで、同じ SSD 内にバックアップをあっという間に簡単に作成できます。しかし、これは本来の目的ではありません。次へ続きます。
5. USB へ ディスクイメージをコピー
これからの作業のため、バックアッブ用 USB へ ディスクイメージをコピーしていますが、これが一番時間のかかる作業です。数十分かかりました。
6. USB から Debian を再インストール
ここからは、バックアッブ用 USB へコピーされたディスクイメージを、SSDへ貼り付け、疑似インストールをしていきます。ここでは、若干の後処理が必要となる場合があります。
a. ディスクイメージをリストア
バックアッブ用 USB から、sda4 パーテーションへディスクイメージをリストアしてみます。リストラではありません。
b. コピー中
バックアッブ用 USB から SSD へコピー中です。サイズ 6.6 GB で6分かかると表示されています。
c. 終了
SSD の sda4 パーテーションへのコピーが終了しました。
d. ブートローダインストール
早速、再起動してみました。ところが起動しません。このバックアップの方法は、ブートローダをインストールする工程がありませんので、手動で追加してやる必要があります。
そこで、何かの方法で復旧させる必要があります。それには、別パーテーションの OS か、今使用しているライブ USB の起動復旧ツールを利用することです。
今回は、MX Linux の起動復旧ツールでブートローダーを入れ、結果は Grub-Customizer で確認しています。
Grub-Customizer
e. fstab と initramfs-tools の修正
ところが、残念なことに環境によっては、起動にとても時間がかかることがあります。
これは別 PC へコピーしたことによって swap の UUID が現状と適合しなくなったためのようです。そこで現状がどうなっているか UUID を確認してみます。
# lsblk -f
lsblk -f
① fstab の確認
上記を参考にして、/ etc / fstab の swap に正しい UUID があるか確認します。
② resume の確認
同じく、/etc/initramfs-tools/conf.d/resume に正しい swap UUID があるか確認します。
正しい swap UUID を設定したら、アップデートを実行しておきます。
# sudo update-initramfs -u
これで、あの悩ましい、起動時に 90 秒も待たされることがなくなりました。swap は便利なようですが、悪さも一丁前にするので扱いにくい類のやつです。使ってはいませんが、swap file の採用もありかなと最近思っています。
f. パーテーションエラー解消
ところが、インストール先 sda4 に、変な三角マークが出現してしまいました。出現理由は分かりませんが、対処方法は簡単です。Gparted でパーテーションを右クリック、「チェック」で修復することが出来ました。
Gparted
g. 完成
ようやく、Debian11 を 別 PC へバックアップすることが出来ました。Debian11 もまもなく本リリースを迎えそうで楽しみですね。
省力・省エネ・省マネーの大好きな極楽はぜは、いつもこんなことばかりして遊んでいるのですが、新規インストールに比べると何かとトラブルの多いのが難点です。
当たり前といえば当たり前で、誰もサポートしてくれないので自力更生の一本道です。これも自分で出来るボケ防止と飽きずに続けています。頑張りまーす。
近所のりんごの木は、もう、美味しそうな色づきとなってきて、つい手が出てしまいそうな状況です。
新聞情報ですと、「2021年産県産リンゴの初競りが、青果市場で行われました。お盆のお供えなどに使われる花祝が、3年連続1箱3万円以上のご祝儀価格がつきました。」そうです。
最近の極楽はぜは、2回目のワクチン接種も終わり元気にしてします。そして、その結果はといいますと、接種当日は発熱もせず何事もありませんでした。2日目の朝も平熱でしたので、日中にジムへ行き2時間ほどカラダを動かしてきました。すると案の定、夕方には 37.5 度の発熱があり、ほら見ろ状態になってしまいました。では、また。
デビアンもツール使えば手抜き出来