四十九日の日、新幹線で実家へ向かった。
家にあがると、三男弟と義父母が迎えてくれた。
そして義父が、
「お墓へ納骨するときに骨壺をあけるから
そのときに坊さんに見つからないよう
少し持ってったらどうだ」
と言ってくれたのだ。
夫が奇跡を起こしてくれた
諦めきれずに骨壺を持ってきてよかった。
諦めなくてよかった。
うれし涙が溢れて
何度もお礼を言った。
夫と義父は見た目も雰囲気も似ている。
散々反対しても最後は賛成してくれる
そういった優しさの部分も似ていると感じた。
義母は義父のいないところで何度も
よかったねぇ
ほんとによかったねぇ
と言ってくれた。
たくさん感謝とお礼の言葉を伝えた。
49日法要でみんなが集まったとき、
義兄にも、義父の言葉を伝えた。
義兄は、えっ?
と一瞬ビックリした表情をした。
この時、義兄は義母のように喜んではいなかった。
だけど私は義兄も義母と同じように
ホッとしてくれたのではないかと思っていた。
だけどそれは違っていたようだった。