こんな寒い冬でも頑張って海に入っている方がいました!
前回でやっと”立ち方”をレクチャーしましたが、サーフィンにおけるテイクオフというものは”サーファーの永遠のテーマ”だと思っています。
私はサーフィン歴25年以上になりますが、今でもテイクオフは気を付けないと”ズレ”が出てきます。
サーフィンを始めて、波に立てるようになったからと言って”テイクオフ”は出来るようになった!というのはひとつの上達度合いを図る上では重要な項目なのですが、完璧に出来るっていうことは永遠にないんですね~
最近はスクールで色々な方(色々なレベルの方)を見ていますが、逆に自分がテイクオフの勉強になっちゃったりもします。
今回は、テイクオフの立ち上がる動作について練習方法を書きたいと思います。

まずはテイクオフを確実に決めるための『陸トレ』についてです。
サーフィン25年以上やっている私も今だに『陸トレ』は行います。
なぜかと言うと、テイクオフの動作の微妙なズレからライディングに影響があるからです。
サーフィンを上達したいのであれば、練習の質を上げる必要があると思います。
サーフィンの場合は、その場で練習することが難しく、海でも波に乗る時だけにしか練習ができないスポーツなので、出来るだけ実践に近い形で数多く練習することによって、海での練習の質を上げたいわけなんです。
ライディングや技なども練習の質が重要になるので、しっかりと”陸トレ”を行うことがサーフィン上達の最短コースになると思います。
前置きが長くなりましたが、サーフィン 陸トレ練習法 3ステップです!
① 床の上で腹ばいになり、三角形を意識する!
② テイクオフの動作はゆっくり!『ワン、ツー、スリー!』
③ 前足体重にならない!
この3ステップを意識して海に入らない日は”陸トレ”してください。
各ステップを説明していきます。
① 床の上で腹ばいになり、三角形を意識する!
まずは、床の上で直線の目印を探してください。(畳の線やフローリングの板のラインとか)
直線の上をセンター(サーフボードのセンターラインのように)にして腹ばいになります。
パドリングのレッスンで行った、お腹の三角形を陸でもイメージしてください。
ある程度海に入っていると忘れがちなので、陸でも三角形は意識してくださいね。
そこから胸を張り、顎を引き、背中の筋肉を意識してパドリングを数回してください。
胸を反る!というのは”結果的に反っているように見える”だけなので、無理に反らないで大丈夫です。
お腹の三角形が意識できてパドリングしていれば自然に胸は張っていると思います。
② テイクオフの動作はゆっくり!『ワン、ツー、スリー!』
あくまでも陸トレなので”焦らずにゆっくり”行ってください。
実際に海でも思っているほど早くないんですよ。
(私のリアルレッスンを受けた方は、今までと違うその”余裕”にビックリされます!)
まずはパドリングの姿勢から”ワン”で手を着きます。
『ワン!』なんて気合入れなくても大丈夫ですので、『ワ~ン~ツ~スリ~』なんて感じでゆっくりやってくださいね。(笑)
”ワン”で胸の脇に親指が着く位に手を着きます。
手の位置が前過ぎると体を起こすのが辛くなるので、手をまっすぐ着いた時に”指先が乳首のライン”位に来るような感じです。
何度か体を起こしてみて、一番楽な場所を探ってください。
海ではボードのセンターに乗っていれば、センターよりやや前(10センチくらい)になります。
陸では体を引き寄せる動作が要らないのでセンター辺りで良いです。
”ツー”でそこから腕が真っ直ぐに伸びるまで体を起こし、モモ(膝の上辺り)の2点と両腕2点の4点でバランスをとるようにします。
ここで全体重を腕に乗せてしまうと、波に乗って勢いが着いたボードが落ちながらテイクオフしてしまいますので、あくまでもボードは水平のラインを意識してください。
あとで詳しく説明しますが、サーフボードはセンターが水平でも、板の縦方向へ”ロッカー”と言って反りがついていますので、テール側は自然に前傾しているんです。

↑この位置でも板は水平です。(このあとチューブですが)
Kelly Slater Makes History... from Roger Sharp on Vimeo.
このケリーも腕全体で体重を受け止めているように見えますが、実際は腰から下は水の中なので、全部の体重が腕から板にかかっているわけでは無いです。
短い板でこれだけ手が前に着いていて、腕に体重かかっていたら前のめりになってしまいます。
このあと、板を前に押し出しながら(押し出されながら)立ちます。
この様なトップアスリートのテイクオフと始めたばかりの初心者の方はテイクオフ時の波の位置が違いますので、実際はこの様な体勢は難しいと思いますが、体重の掛かり具合は参考にしてください。
ここで前に体重をかけてしまうと、板全体の前傾角度が増してしまい、落ちながらのテイクオフになります。
波のパワーで押し出されながらのテイクオフは、余裕も無くなり、難しいいです。
私たちのイメージでは、その様なテイクオフシチューえションは『チューブ』狙いの時等になります。
この部分に関しては波を追いかける動作からの連動なので、後で記事書きます。
リアルで説明すれば直ぐなので、近々動画も織り交ぜて説明しますね。
腕6:モモ4くらいの意識でいてください。
ここ4点でボードを支えたら、この体勢で前後左右にバランスを移動できるか確認してください。
このバランス移動が自由に出来ないと、テイクオフ時のバランスが取れず”調整しながらのテイクオフ”ができませんん。
波に応じて調整しながらテイクオフするのが”当たり前”ですので、ここでバランス移動出来ないと、ある一定の位置からしかテイクオフすることが出来なくなります。
初心者の頃は波を見る目がまだ養われていないので、この部分は重要です。
”ツー”でバランスをとることを確認できてからで良いので、落ち着いて”スリー”に移ります。
次に足の運び方、足の入れ方で悩む方が多いです。
最初にセンターラインに腹ばいになると書きましたが、ここで足を着いた時に両足がセンターラインを踏んでいる事が重要です。
特に前足が入らない方が多いのでは無いでしょうか?
身体が硬い(テイクオフの動作に慣れないので当然です)という事が多いですね。
そういった理由も有るのですが、ほとんどの方は”前を見て立っている”のです。
目線は前です!
テイクオフの時点で横を向かないようにしてください。
(よほど早い波でしたら別ですが…)
基本的に次の動作の進行方向へ顔は向けます。
体をまっすぐにしないという事なんです。
何かといいますと、お尻の位置がセンターライン上にあると足が入りませんん!
足が入りづらいと背中を丸めて、顔は下を向いてしまいます。
ツーの姿勢からスリーに入る瞬間にまずはお尻の位置を若干左へ(レギュラースタンスの場合)落としながら、膝を胸に当てるくらいに引き寄せて来ます。
つま先は擦らないように若干右手側へ傾けながら膝を折ると入りやすいです。
そして、お尻は絶対に肩のラインよりも上に上げないようにしてください。
ジャンプしてしまうようにテイクオフすると、足の位置が定まりません。
できれだけ音のしないように(床の)、出来るだけセンターライン上に足が来るように工夫してみてください。
力は要りません。
スムーズにテイクオフすることがコツです。
後ろ足は膝の内側をボードに向けるようにして、若干前に移動するくらいで自然に入ると思います。
足の運び方、足の位置を工夫してみてください。
毎回同じように出来るように陸で”何度も”やってみてください。
リアルレッスンですと簡単に説明できるのですが、文字で説明すると”感覚”が伝えづらいので、後日動画をアップします。
まずは自分なりに上の注意点を抑えた練習をしてみてください。
また、ちょっと長くなってしまったので、③ 前足体重にならない!とスリーで立った時の注意点を次回書きますので少々お待ちくださいね。
文字ではいまいちピンとこない方は、都内で月に2回行っているテイクオフ集中講座をご利用ください。
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