生きている上で、
この世に生をもっていることで、もっとも大切なこととは何か。
それと、
今、生きている上で、もっとも必要としているものは何か。
これは似ているようで違う。
かなり違う。
それは、時間においての違いがあるからだ。
時間の違いと精神の成熟、
もしくは老衰は比例する。
そのところで、現時点の時間の中の自分の精神を拾いあげる。
しかし、その精神は拾いきれずに、指の間から、はらはらと、こぼれおちてゆく。
目の前で
精神のしずくが、指の間から、いくつもいくつもこぼれて落ちてゆく。
その貴重なしずくを、拾えず、支えられず、
何もなすすべもなく、
はらはらと涙がこぼれるように、
ただただ、その現象だけをみている。
深い悲しみ。
時として、感謝。
同時に、静寂。
その事実を知る。
その事実を体験する。
その上で、さらにもっとも大切な存在に気付く。
それは。
去っていく人が、気付きなさい。
というメッセージでもある。
去っているのではない。
今、あなたはここにいるから。
それをわたしはしっているから。
見守っているから。
それは、この世でまだ一緒に生きていて、共にわかちあえるボディをもった人。
父であり母であり兄弟であり。
そして、血を分け合ってはいないけれども、魂が一つの存在に。
そこに明日がある。