アピタル主催・キャンサーネットジャパン企画運営の
「Her2陽性乳がん患者さんに対する情報発信セミナー」
に、行ってきました。
受付待ちの間に、無事pomeさんとも合流でき
(pomeさん、小柄で凛とした格好いいお母さんでしたよー)
楽しい時間を過ごせました。
セミナーの内容を報告しますが、
私の勘違いもあるかもしれないので
詳細はこの後公開される以下のサイトでご確認ください。
http://www.cancernet.jp/her2station/
まず中村清吾先生から最近の治療薬と治療方針のお話。
ハーセプチンが生まれるまでのお話は
皆さんよくご存知だと思うのですが、
抗がん剤が大砲の弾なら、分子標的薬は
ピストルの弾丸であるという例えはわかりやすかったです。
つまり、大砲は標的の周囲も破壊してしまうけど
ピストルの弾丸は狙ったところだけ打ち抜く
「魔弾(magic bullet)」ということですね。
さて、ではハーセプチンの後ですが、
現在はHer2だけではなく、Her1からHer4までの
Herファミリー全体をターゲットとした薬の
開発が進んでいるようでした。
すでに認可されたものとして経口薬の「タイケルブ」
これはハーセプチンがHer2の外側にくっつくのに対し
内側へ入り込んで信号をブロックするのだそうです。
現在はカペシタピン、ゼローダとあわせて
おもに再発の患者さんに処方されます。
またこのタイケルブは、ハーセプチンの150分の1
という小さなものなので、いままで届かなかった
「脳」へも届くことが期待されているそうです。
次にペルツズマブ(パージェタ)ですが、これはハーセプチンと同じく
Her2タンパクに作用しますが、
ハーセプチンとは違う方向の場所にくっついて
her2とHer3を合体させないようにして増殖を抑制します。
現在はやはりおもに再発患者さんに対して
ハーセプチン、タキサン系抗がん剤とあわせて処方されます。
そして最後に認可待ちの「TDM-1」
これはハーセプチンそのものに抗がん剤をくっつけた薬
おそらく年内か、来年早々には認可されそうです。
その2に続く