午後の紅茶を一年で365本消費する自由人 -14ページ目

携帯電話(4)

彼からも…娘にお祝いの言葉をくれた。

『○○○、一歳だよね。おめでとう』

彼は…まだ写メでしか見たことの無い娘を、自分の娘の様に…喜んでくれた。

『俺も…欲しいな』

『作りなよ。可愛いよ』

彼も本当は物凄く欲しくてたまらなかった。
子供は…買える物じゃないから。タイミングが悪くて、なかなか出来なかった。

お昼過ぎ。
彼からメールが来た。
『午後から少し暇が出来たんだ。…で。○○運動公園って知ってる』

私も部活の練習試合とか…プールとかで行ったことがあって知っていた。

『知ってるよ。アパートからそんな遠くないし。どうしたの?』

『来れる?〇○○見たい』

彼が私の娘を見たい。その為に午前中仕事頑張って時間を作ってくれた。

嬉しかった。
初めて娘を見せる日が…こんな早く来るなんて。

『今から向かうから後3・40分位で…着くかな』

『解った。行くね』

私は…慌てた。
さすがにこのかっこじゃ行けない。
化粧もしてない。

どうしょう。
取り敢えず。
娘のヨダレかけを新しいのに変えて。

髪を縛り直した。

私も…うっすらと化粧を服を着替えて。

家を飛び出した。

私の方が少し遅れて着いた。
彼の隣に車を停めた。

携帯電話(3)

近くの小学校から…運動会の曲が朝から流れて来た。

9月と言えば運動会。どこの小学校でも運動会ラッシュ。

娘もあと6年後には大きなトラックを一生懸命に走ったり、皆でダンスをするのかな?

そんな期待に娘が答える様に明日で一歳になる。

ケーキも予約したし。プレゼントも買った。友達も夜はお祝いにくる。

『ママ。ご馳走沢山作るからね』

明日が自分の誕生日だとも気づかないで娘は…オモチャをかじってる。

また歯がはえるのかな?
きっと歯肉が痒いんだね。

早くママの作る料理食べれる様になって欲しいな。
貴方の好きな物沢山作るからね。



次の日。
一年前の今日。
彼女が産まれて。
私に娘が出来た。

妊娠中毒症で1ヶ月前から入院していた。

そして。
PM 1:33。
あの子を産んだ。

今じゃ…上手に歩いて私の所にくる。

意識表示も上手くなった。
飽きたオモチャは…直ぐに投げたり。
気になったTVはじっと見つめたり。

『さてと。掃除して、買い物して、ご馳走作らないとね』

『○○○、お誕生日おめでとう。一歳になったよ』

娘を抱っこし頬っぺたにキスをしながら言った。

携帯電話(2)

今の時代に…生まれて良かったと思う。

もし携帯が無かったら、きっと彼にも会えず声を毎日聞けなかったから…。

言葉に出来ない思いをメールで託す。

彼を何時も側で感じていられた。

私の携帯の受信や…履歴には彼の名前が沢山入っていた。

もし旦那に見られたら不味いので…。
彼も私も…。
違う名前で登録していた。

彼を〇子として…登録。
私を、私の旦那の名前で彼は登録していた。
彼は時々。
想像も付かない事をする。
登録も旦那の名前入れるなんて…
聞いた時はびっくりした。

彼は仕事上、県外に行く時がある。

決まってその日の夜は…会える。

奥さんに帰り遅いと連絡を入れて暮れて。
私と会う。

で…何時も私の好きそうなケーキを買って来てくれる。

買う時間何て無いのに仕事をほったらかしにし有名な洋菓子店に並んで買って来てくれた。

『これ…有名で美味しいんだって』

たった一個のケーキやプリンを…

夜私と会えるから、喜んでくれるから、と言って買ってくる。

彼に…私は幸せいっぱいの顔を見せながら食べる。

『美味しいよ。ありがとう』

そんな優しさに…私は一段と惚れる。

私だけに愛情を注いでくれる気がした。

何より…。
『オルはお前の彼氏だよ。お前が喜ぶ顔見てたいから』

そんなこと言われたら。
嬉しくて…笑顔が止められなくなるよ。