【指導はコミュニケーション】
  | Toshihiko Nakazawa ~dancing New York~ 

Toshihiko Nakazawa ~dancing New York~ 

ニューヨーク在住、ダンサー中澤利彦による、アメリカ生活をお届け!

【指導はコミュニケーション】
 
※写真は教育実習の時のものです🤳



We done 2nd day of Dance workshop!!
 
先日は
文化庁主催・芸術家の派遣事業の3、4校目
新潟市立木戸小学校
新潟市立坂井輪小学校
 
でのダンス指導を行なってきました!
 
 
昨年からの継続して実施された学校も、今年初めて採択されて訪問した学校もあり、1年生〜6年生まで、幅広い学年に指導を行なってきました。
また、同級生が先生をしている学校があったり、久々の再会もありながら、地元の児童達と一緒に踊り、また、世界で活動しているダンサー達なので、海外の事や夢の事なども少しだけお話させて頂きました。
 
今日の体験が子ども達にとって、何か一つでも可能性を広げられるきっかけになる事ができたら嬉しいです。

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大学生の時に、教育実習を行なった時に(高校英語の免許を持っています!!)
『学習指導案』
というものを作成し、授業に臨みました。
 
その時は英語の授業だったので、事前に説明しづらい事は調べて、教材研究にはかなりの時間を要しました。
 
もちろんこのダンスの授業を行うにあたっても、しっかり練習し、何を教えるかを1から考えて、頭の中でイメージして臨みました。
しかしながら、現場に行ったら、それぞれの学校で、学年もダンスのレベルも違い、自分で思っていたような流れで出来ない事もあります。むしろほとんどそうです。
 
指導案通りに行かないのが現場であり、その状況に合わせて振り付けを変えたり、休憩を入れたり、適宜対応しています。オンラインのそれでは体験できない、「生」の空間がそこにあります。
 
大学生の時に作成した学習指導案は、授業内のタイムスケジュールを完璧に決めて、できるだけ全て自分のペースで指導できるようにしていました。今思うと、色々聞かれた時に対応できる能力が無かったからだと思います。
 
今は逆に『遊びの時間』を設けて時間に少し余裕を持たせて、質問を投げかけたり、意見を聞いたりもします。
 
どちらにも良い所も悪い所もあるかもしれませんが、このインタラクティブに指導できる所がこの派遣事業の醍醐味であり、最大の魅力だと思っています。
15年以上も踊っていれば、様々な状況が起きます。海外ならば余計にそういう予期せぬトラブルも多いです。そういう環境でその場で対応する能力を培いました。
 
 
なので、踊るダンスは毎回同じかもしれませんが、そこで感じられるものは毎回違います。
 
 
指導するという事は、一方的では無く、コミュニケーション。
これは、パフォーマンスにも通ずる所です。
 
「見せる」ではなく「魅せる」という事。
魅せる為には相手が何を感じているか、どんな風に見えているか、を表現者が把握する必要があります。
 
子ども達にも、発表の場を設けて、お互いを見る時間も作りました。見てる人を意識するだけでも、こうも感じ方は変わる。
多くの表現者はステージに立って、その歓声やステージの眩しい照明を浴びる虜になり、その瞬間を求めて、またステージに立ち続ける。
人前で自分をさらけ出す事は確かに恥ずかしい事かもしれないけど、でも、それが出来た時の自分の姿は、また違った自分が存在する事も事実。そんな体験もこの時間の中で感じてもらいたい。
 
残り14回と、まだこの事業が続く中で、同じ状況は絶対的に存在しません。
我々もそんな想いで今後も進めていきます。
これからも一度しかない時間を、子ども達と一緒に過ごしていきたいと思います。
 




実施団体:NPO法人国際文化交流協会カルティベイト