“別れのワイン”に酔いしれる
歴史あるワイナリー経営者である兄が弟を殺害、
自らのアリバイを工作するが…。
勘のいい方は、もうおわかりであろう。
刑事コロンボ・シリーズの一編“別れのワイン”の冒頭である。
刑事コロンボ・シリーズは、倒叙もの、
前半で犯行を描き、後半でその犯人を
ここでは刑事コロンボが追いつめてゆく形式のものをいうが、
ここでは刑事コロンボのピーター・フォークが、
犯人役のドナルド・プリゼンスが、
ディック・デ・ベネディクティスの格調高き音楽の中
最高の演技を魅せている。
勿論、演出や脚本もいうことなし。
映像による本格ミステリーを織りなしている。
この作品を観たら、
日本の2時間サスペンス・ミステリーなど
足元にも及ばないと思えるほどだ。
最近、ピーター・フォークが、アルツハイマー症候群にかかったと聞いた。
もうこれで刑事コロンボは観れないな、と思ったが、
これほどの傑作をのこしてくれたのだから、
もうゆっくり休んでほしいと思うばかりである。
ぜひ、この“別れのワイン”は観ていただきたい一編である。




