第5回安芸太田しわいマラソン、100キロの部出走記~88キロと100キロでは別物である事を痛感 | 「最後まで諦めない」~医師、時々作家、そしてランナー

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医師であり、時々作家、そしてランナーである筆者が日々の出来事について徒然なるままに綴っております。「最後まで歩かない」事をレースでも、人生でも目指しております。

今日は月曜日です。

そして今日は「敬老の日」です。月曜日ながら、どこか日曜日の雰囲気が色濃く漂っています。

本日の山口県西部、晴れのち曇りの予報でしたが、昼になってもよく晴れています。気温も朝は冷え込んでいたものの、次第に上がり暑いぐらいの陽気になっています。

今日は「金沢守クリニック」は休診です。しかし、諸般の事情により1名の患者さんが診療所を受診しています。

昨日、私は広島県安芸太田町で開催された“第5回安芸太田しわいマラソン、100キロの部”に出場しています。

結果は残念ながら91キロのかけはしASの関門を通過する事が出来ず、無念のDNFに終わっています。

91キロ関門を17時15分までに通過しなければならないのですが、私がかけはしASに到着したのは17時25分でした。10分も及ばなかったので諦めもつきます。

よかったと思えたのは88キロの部に出場した人達よりはちょっとだけ多く走れた事、そして大きな故障をしなかった事です。

DNFに終わると、当然完走証を貰えません。味わった事がない人には分からないでしょうが、これは屈辱です。6月1日に出場した奥久慈トレイルレース以来のDNFでした。

大会のリザルトはHP上に既にアップされていますので、100キロの部のリザルトも確認する事が出来ます。

第5回 安芸太田しわいマラソン レースリザルト


100キロの部には男女合わせて108名が出場しており、うち90名が制限時間内に完走しています。完走率は83%なので、そんなに低くはありません。

しかし、100キロの部でのサブ10達成者は22名と、88キロの部に比べるとかなり少なくなり、その厳しさを
窺い知る事が出来ます。

基本的には過去4回開催されているしわいマラソンで10時間を切った事がある人が出場していますので、
完走率も高くて当然なのかもしれません。

私は88キロの部に出場した事があり、10時間以内に完走しています。今回、自身の思うようなパフォーマンスが発揮できなかったのは以下のようなスケジュールが関与していると感じます。

8月24日 アイアンマンジャパン北海道
8月31日 若狭路OWS
9月7日 佐渡国際トライアスロン大会、タイプA

そして、昨日9月14日にしわいマラソン、100キロの部に出場しています。

疲労は抜けていません。しかし、91キロまでは途中歩きも入っていますが、基本走れたわけですし、もし
行けるところまで行ってよいと言われたら、まだまだ走る元気はありました。

アイアンマンジャパン北海道から佐渡タイプAに出場した人は私以外にも何人かいました。しかし、アストロマンの翌週に100キロウルトラに出場する人はかなり少ない、或いは皆無に等しいと思います。

正真正銘のレジェンドになるチャンスだと思い、DNSは選ばず、スタートラインに立つ事を選んでいます。

88キロの部と100キロの部、スタートする時点ではたった12キロ余分に走るだけだから、大した事ないなんて勘違いしていた人も多かったと思います。

安芸太田しわいマラソン、今年はほぼ1キロ毎に距離表示板が設置されていたので随分助かりました。

70キロの距離表示板を見た時に88キロの部を走っている人達は残り18キロだと感じますが、100キロの部を走っている人達は残り30キロだと感じます。この差はもの凄く大きいです。

又、昨日の広島県安芸太田町は最高気温が28度まで達したようです。ASでは水浴びを行うのが恒例行事になっています。

水分補給を怠ると簡単に熱中症になってしまうような暑さの中を88キロ、或いは100キロ走るのだから中々壮絶なレースになっています。

私は今年7月に奥武蔵ウルトラに出場しています。通称オクムです。オクムも厳しいコースでした。又、昨日以上の暑さの下で開催されていますが、この日はゲリラ豪雨がもたらした涼しさに救われています。

又、昨年9月に村岡ダブルフルウルトラランニング、100キロの部に出場していますが、さすがに村岡の方がきつかったです。

79キロのかけはしAS(1回目通過)までは88キロも100キロも同じコースを走ります。ここから、100キロの部出場者だけが、特別に準備されたコースを走ります。

完走は出来なかったけれども、この12キロ余分に走る区間を味わう事が出来た事はよかったと感じています。

この12キロ区間はとても辛かったです。私は100キロの部出場者のほぼどん尻を走っていましたので、とにかく人気がなので心細くなります。

それまでは88キロの部出場者と一緒に走っていますので、コースにはランナーが沢山溢れていましたので、その差はかなりあります。

又、沿道の人達もこの区間を私が走る頃には少なくなっていました。ようやく6キロの折り返し地点に差し掛かった時はホッとしてます。

ここら辺で残り15キロです。時間はまだ2時間ほど残っています。制限時間内に完走出来るのではと期待に胸を膨らませています。しんどかったけど、レジェンドになれそうだとも思い始めています。

しかし、かけはしASに向かう途中で抜いたランナーにかけはしASの制限時間まで、もうそんなに余裕がない事を知らされ真っ青になっています。

残り4キロを後20分で走らなければ無理という状況でした。元気な時にフラットなコースを走っても厳しいペースです。脚がほぼ売り切れてる状態の自分には到底無理でした。

しかし、タイムアウトする事になっても最後まで全力で走ろうと考え、かけはしASに向かいました。そこで、関門は既に閉じており、ICタグを外されています。

そして、収容バスに乗り、フィニッシュ地点に向かっています。車内の雰囲気は当然沈滞しています。

残り9キロに対して、1時間15分も前に関門を封鎖するなんて厳しいんじゃないかと感じましたが、収容バスの窓からみれば、この9キロは基本上り基調です。

又、ダム底からダムの頂上まで至る481段の階段が含まれている事を考えれば、それぐらいの時間は十分
みておかねばならないと感じています。この会談は元気な時でも全部走って登れません。

今回、100キロの部に出場した人達が来年も又100キロを走るかどうか分かりませんが、88+12=100などと
いう簡単な足し算ではないと皆感じただろうと思います。

個人的な話ですが、私はウルトラマラソンの練習もしていなかったし、しわいマラソン対策もしていませんでした。

しわいマラソンを制するためにはきついアップダウンを有するコース、即ち峠や山を走っておかなければ
勝負になりません。

上りはどうしても歩かなければならない箇所があります。峠走などを行い、下り坂をしっかり走るための足を
作っておかなければ、しわいには太刀打ち出来ません。

アイアンマンジャパン北海道、佐渡トライアスロン、共にランコースは比較的フラットです。これらのコースを走る事でしんどい時にマイペースで走るメンタルは強化出来ますが、しわいには通用しません。

来年のアイアンマンジャパン北海道は8月23日に、佐渡国際トライアスロンは9月6日に開催される事が既に決まっています。そしてしわいマラソンは9月13日開催が予想されます。

佐渡には確実に出場します。佐渡は抽選ですが、山口県から佐渡に出場する人は少ないので、申し込めばほぼ間違いなく出場出来ます。

アイアンマンジャパン北海道はそのエントリーフィーの高さや拘束期間の長さを考えると悩むところではあります。

いずれにしても、来年も佐渡の翌週に開催されるしわいマラソンで再度100キロに挑むか、恐らく確実に
完走して達成感を得られる88キロのどちらを選ぶかは難しい問題だと思う今日の私です。