昨日は今の会社の人事部長と、飲みながらいろいろと話をしてきました。以前の記事でも書いたように、会社を辞めることを報告した時も威勢よく後押ししていただいた方なのですが、昨日もいろいろと励ましていただきました。

話をした中で一つ印象に残ったのは、他人から見られる自分の印象と、自分の本当の姿とのギャップを意識するということです。心理学では「ジョハリの窓」というモデルで説明されますが、他人が知っている自分と自分が知っている自分は、ある部分は一致しますが、ある部分は異なります。

自分が分かっている・わかっていない、他人がわかっている・わかっていないという2×2のマトリックスを組んだ時に、自他ともにわかっている自分(開放の窓:Open Self)や、自他ともにわかっていない自分(未知の窓:unknown self)は、自分と他人とで認識が違わないので、あまり問題になりません。

一方で、自分は分かっているけど他人は分かっていない自分(秘密の窓:hidden self)や、他人は分かっているが自分は分かっていない自分(盲点の窓:blind self)が問題となります。

で、その人事部長いわく、この自分と他人との認識の差は、人間関係を構築する際にうまく利用できるということでした。特に、「秘密の窓」と「盲点の窓」が正反対の性分であるような場合に効果が大きくなります。

たとえば、自分では意識してくても「近寄りがたい」「冷たそう」という目で見られていたとします(ネガティブな盲点の窓)。その場合、自分ではそうでないと思っていても、あえてそのイメージ通りに行動することで、ある種の威厳を醸し出すようなこともできるわけです。

一方で、(他人からはそう見えないが)本当は理解力があって、人づきあいも好きだった場合(ポジティブな秘密の窓)、一部の人に対してそれを見せることで、一気に関係を深めて信頼関係を築くことができます。「盲点の窓」のイメージとのギャップ、つまり「ああ、実はこういう人だったんだ(もちろんいい意味です)」という意外性が、その人の心をとらえるわけです。

ただし、普段他人に見せない、あるいは見せられないから「秘密」なのであって、いつでも誰にでも見せられるものではありません。そういう意味では、仕事から離れた飲み会の場が重要で、そういったところで、普段見せない姿をさらけ出すことで、関係を深めることができるわけです。

昨日の人事部長との食事もそのような面があって、もう何年もの付き合いがあるのですが、これで会えるのが最後かもしれないという状況において、これまでお互いに見せていなかった新たな面を見出すこともできました。

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前回の記事で、年齢のことで悩んでいると書きましたが、この一日でいろいろ考えてみたのですが、以下のように割り切ってみるようにしました。

まず、年齢が高いということは「事実(Fact)」であって、それ自体、何ら強みでも弱みでもないということです。もし年を重ねることで柔軟性が欠如したり、体力が低下したり、周囲との協調性が低下したりすればそれは弱点になりますが、それは必ずしも年齢によるものだけではありません。

もちろん年齢が高いことでそのようになりやすい傾向はあるものの、そうならないように自分自身でコントロールすることができます。つまり、年齢という客観的な事実に向き合いながらも、そこから発生しうるネガティブな側面が顔をのぞかせないように、常に自分をコントロールするということです。

そしてもう一つ重要なことは、弱みを気にするのではなくて、強みを伸ばせばいいということです。たとえば自分自身のスキルをレーダーチャートに表してみたとした場合、どうしても凹んだ弱い部分を気にしてしまいますが、それよりも、強い部分をどれだけさらに尖ったものにできるかが重要です。

このことに関し、韓国のサムスングループの人事部を18年間経験した申元東という著者が書いた「サムスンの最強マネジメント」という最近出版された書籍では、以下のような趣旨のことが書かれています。

・役員まで昇進できるサムスンの人間は、自分の欠点を直すことに焦点は当てない。彼らは、自分だけの独特なカラーを保ちながら、自分だけの際立った強みを強化する。
・一方、役員に昇進できず途中下車する人間は強みを開発するよりは弱点を直すために努力している。彼らは弱点を恐れ、失敗を恐れ、自己否定など自分への恐れを抱いており、その恐れのために会社を辞めてしまう。

サムスンという強烈な競争が繰り広げられる会社の中での極端な例かもしれませんが、コンサル業界も同じような傾向があると思っています。

もちろん、弱みが全体のパフォーマンスを極端に低下させるほど致命的なものであれば改善しなければなりませんが、そうでなければ、凹みをならして平均的な多角形にするよりも、たとえ一つであっても、尖ったピークを極限まで尖らせることがより自分らしさを引き出すということであり、また組織の中でもより貢献できるだろうということです。

以前の記事で「心・技・体・智のバランス」ということを書きましたが、すべての人が凹凸の少ない平均的な多角形だとすれば、チームを組んで仕事をしても、全体としてのパフォーマンスは個々人のそれとたいして変わりません。

一方で、ある分野のスキルに尖った人材を集めてチームを組んだ場合は、それぞれの尖った領域が重なっていなければ、個々人のパフォーマンスよりもより高いものが紡ぎだせる可能性が高まります。

結局いろいろ悩んでも仕方ないということもあるのですが、とにかく前を向いていくことにします(^^)

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最近自分の年齢のことが気になって仕方ありません。

以前の記事でも書きましたが、戦略コンサルの業界に30代後半で入るというのは相当異例なことです。多くは20代後半から30代前半で転職してきます。

何事にも、挑戦することに「遅い」というタイミングはないと思っています。あるとすれば、挑戦する心を持てなくなった時です。そういう意味では十分にやっていけるという自信もある一方で、いろいろネガティブなことも頭に浮かびます。

たとえば、高齢入社?ということもあり、これから2年内で勝負をつけなければいけない思っています。少なくとも最初の半年である程度の手掛かりをつかまなければなりません。一方で、早く一人前にならなければ、早くプロモーションしなければという気持ちが、余計な気負いや焦りとなって、かえってマイナスになるのではないかとも恐れています。

また数年働くともう40代になりますので、もし何らかの事情で次のキャリアを考えなければならない場合に、そのオプションが狭まってしまうおそれもあります。

さらに、気持ちだけは若いつもりでいるのですが、一方で体力は確実にピークを過ぎていますので、あまり体に無理をかけてもいけません。また蓄積された経験が阻害要因となって、思考の柔軟性が失われたりしがちです。

こんなことを考えていると、あともう5年(10年とは言いません)若ければと思うのですが、これだけはどうしようもありません。こんなことで悩んでいる自分や、またなにかあった時に年齢を言い訳にしかねない自分に、少々いらだちも覚えます。(ちなみに、これまで歩んできたキャリアには満足していますし、その歩みを後悔するつもりもありません)

仕事が始まってしまえばそういったことに悩む暇もなく、ひたすら前に突き進めるのかもしれませんが、今は時間があるゆれに、いろいろ考えてしまいます・・・

とにかく周りからの役割期待も意識しながら、年齢を逆にプラスの差別化要因として、いかに実績を残し、またそれをアピールしていけるか。

自分の弱みでもあり強みにもなりうる「年齢」と、しばらくは心の中で向き合っていかねばならなさそうです。

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退職まであと一週間となりました。

さすがに抱えている仕事はもうありませんので、残された時間は次の仕事の準備のため、あるいは自己啓発のために使おうと思っているのですが、仕事がなくなり、仕事の上での自分の影響力もなくなってくると、これまでは「会社の人」という感覚だったのが、「一人の個人」に戻っていく感覚があります。

これは二つの意味があって、ひとつは所属する組織がなくなるという感覚と、もうひとつは、人間関係が仕事上での付き合いから個人としての付き合いに変わっていくとい感覚です。

もちろん退職するまでは今の会社に籍があるのですが、気持ちとしては既に区切りをつけていて、次に始まる仕事のほうに完全に向いていますので、会社に出社しても、まるでこれまで自分がいた会社とは違う会社にいるような感覚になります。

また人間関係においても、これまでは仕事がベースであり、仕事のお願い、議論、相談がコミュニケーションのほとんどだったのですが、仕事という要素がなくなると、純粋に一人の人間として相手の人を見るようになります。

このように、組織に対しても人に対しても、仕事上での意味利害関係がなくなることで、より客観的に(一歩引いて)見ることができます。思わず第三者的な(評論家的な)意見をすることもあってあまり良くないのですが、一方で臆せずに思っていることをストレートに言える面もあり、仮に今の仕事を続けていたとしても、このように一歩引いて見るというのは案外重要かもしれないなあと思ったりしています。

次の会社に入ってしまえばまた「その会社の人」になっていきます。そういう意味で、この1週間は、会社に属せずに一人の個人として見たり考えたりできる、貴重な時間かもしれません。









今週は東京への引越しを行いました。昨日荷物を搬入したのですが、片づけも済んでようやく落ち着いてきたところです。

場所は、次に勤める会社から地下鉄で数駅のところです。最初は少し離れたところを候補に入れて探していたのですが、最終的には山手線内で、極力通勤時間がかからない場所を選びました。

プロジェクトへアサインされれば、ほとんどの時間を会社(あるいはクライアントのオフィス)で過ごすことになります。ただでさえ睡眠時間や自分の時間が確保できない仕事ですので、極力通勤時間や移動時間を短くして、その分を睡眠、あるいは(できるかどうかわかりませんが)ピアノを弾くなどの時間に充てられるようにしたいと思っています。

また、以前もそうだったのですが、これからも当面は単身生活となります。平日は仕事漬けの生活を送り、休み(が取れれば)家族のいる自宅にもどるという生活です。最初は家族で東京に来るという選択肢も考えたのですが、また私が当面不規則な生活が続くことを考え、仕事は仕事、家庭は家庭と割り切るようにしました。

以前の記事で書いたようにいろいろと募る不安はある一方で、引っ越したことで、いよいよ新生活が始まるという実感が強く湧いてきました。いったん来週は自宅に戻るのですが、再来週からいよいよ新しい仕事の始まりです!

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