今年度も12月から陸上自衛隊中部方面隊の「司会者教育」に通ってます。
今回、16名の隊員がレッスンに参加。
自衛隊では様々なイベントやセレモニー、式典等が開催され
その司会は隊員自らが行うケースが多く、
10数年前から司会経験のない隊員たちを一人前の司会者として
ステージに立たせるまでの指導をお手伝いしています。
そもそも年に1度、兵庫県立芸術文化センターで開催される
「中部方面隊音楽まつり」で司会を務める隊員の指導に呼ばれたのが始まり。
「司会をする隊員です」と紹介されマンツーマンレッスンだったのが
10年前ごろから「舞台に立つのはこの二人で、それ以外は体験レッスンでお願いします」と
5名、7名と年々増えてゆき、5年ほど前からは、なんと
レッスンに集まった隊員の中からオーディションで2名を選出する
というスタイルに変わり、更に責任重大
でも、こうして数多くの人を指導する中で
「人の持つ可能性って、どこまでも無限大なんだ!」
という事を毎回、目の当たりにし、彼らの成長にいつも感動を貰っています。
声の大きさ、声のトーン、言葉遣い、敬語の使い方
訓練することで自分がこれまで発したこともないような、よく通る大きな声がでる!
しかも、誰にでも明瞭に聞き取れる滑舌の良い言葉を話せるようになる、
使い方間違ってないかな?と不安だった敬語を正しく使えるようになると
それまで自分に自信が持てなかった人が表情から変わってきます。
一生懸命レッスンに向き合う人は、別人のように上達します。
今回、「関西弁以外しゃべったことない!」という男性隊員が、3回目のレッスンの時には
全く別人のように美しいアクセントで話せるようになったのはビックリしました。
これって意識の問題です。
今はテレビで日々当たり前のように標準アクセントを聞いているのだから
スイッチを切り替えればちゃんと話せるようになるものです。
「ことば」と言うものは日本人であれば誰でも使う事ができますが
その使い方ひとつ、意識を変えるだけでその人のパーソナリティまで
変えられるほど大きな力を持つもの。
キラキラしている・・・
と人を表現しますが、まさにその人の周りにキラキラが見えるよう
このレッスンは任務として来ている隊員もいれば、自ら志願してくる隊員とまちまちです。
でも、レッスンを終えた後、参加した隊員一人一人が、間違いなく成長しています。
この教育は、「ことば教育」でもあり「コミュニケーション教育」としての意味をも持つ
『人間教育』だと自信を持って言えます。
改めて「日本語を正しく話す」ことの大切さを感じます。
成長への近道は「素直」であること。
今回の16名は皆、本当に素直でした。
一生懸命でした。
その事に心から感動し、レッスンの中で何度も泣きました。
この中から2名の隊員が「音楽まつり」のステージに立ち、1名が影アナウンスを行い、
もう1名はリーダーとして仲間をサポートします。
いよいよ本番は今週の日曜日。土曜日には公開リハーサルが開催されます。
どんな舞台になるのか、楽しみです。