わたしのお仕事の中にはこれまで「ことば」を生業としてきた中で培った
ノウハウを後進に伝えるという役割があります。
これからプロの司会者になりたいという人、
社会人として「話す」ということが苦手でどうしたらいいか悩んでいる人、
営業マンや、接客業で「話す」ことが仕事である人、
子ども会の大学生リーダー達にもレッスンしましたし、
小学校の放送委員や集会委員の子どもたちに指導したこともあります。
そして友人の披露宴の司会をしなければいけない!
今度、PTAの会合で司会を務めることになった!
など、実際にマイクを持って司会をする役割が予定されている人に
実践のレッスンを行うこともあります。
7年前からは陸上自衛隊中部方面隊で毎年開催されている大イベント
「音楽まつり」で司会を務める隊員たちへの指導を担当しています。
今年も、その「陸上自衛隊 中部方面隊 音楽まつり」が今日開催されました。
昨年の11月から定期的に駐屯地に通い司会指導を重ねてきました。
司会者は音楽隊員だけでなく飛行隊や通信群と様々な部署から選出されてきます。
「まえにぃ~ ならえ!!」 の ビシバシ、テキパキ、ビシッツ!というイメージ通り
真面目でキチンとしている人がとても多いのです。
しかし 「音楽まつり」 にやってくるお客さまは音楽を楽しむためにいらっしゃいます。
その中で、カチコチのビシバシで司会をしてしまうと楽しいものも楽しめない・・・
どうしたら、お客さまに楽しんで頂ける司会ができるのか・・・ということで
やわらか~ やわらか~ のわたくし中村ちあきがその指導者に抜擢された訳です。
過去に指導した中には、笑顔が全くない男性隊員もいました。
彼の笑顔を引き出すのに「絵本」を教材に使用し成功したことから
「おとなの絵本朗読会」を開催することに繋がりました。
指導をするってことは、教える側からも驚くほど学ぶことが沢山あります。
だから、わたしは生徒さんには 「先生」 と呼ばせません。
「ちあきさんって呼んでね」 って皆さんに言ってます。
これまでは男性女性のペア司会だったのが今回は女性二人によるペア。
異性と違って同性のペアというのはなかなか難しいものがあります。
年齢も所属部隊もまったく違い初対面。
オマケに、二人揃って美人で、きちっとしている優等生タイプ。
初めのうちは警戒しあっている感があったこの二人。
この二人を仲良くさせることが最大の目標と掲げ感情表現や
自分自身と向き合い気付くレッスンなどを盛り込み
それぞれの個性を見つけそれを光らせることに力を注ぎました。
そしてお互いを認め尊重し合える間柄になり姉妹のような温かい絆が生まれました。
この時点で90%は成功です。
ギリギリに出来上がった台本もチームワークでお互いを支え合い
お互いのよい部分を引き出し合える相乗効果が生まれました。
そして、本日 その本番。
わたしは前から8列目のど真ん中!という特等席をご用意頂き
教え子ちゃんたちの晴れの舞台を初めから最後まで堪能させて頂きました。
兵庫県立芸術センターの大ホールは2000人が収容できる大会場。
素晴らしい演奏の数々、一糸乱れぬドリル演奏、力強い太鼓演奏、
自衛隊のパフォーマンス力には毎度、驚かされます。
ここにびっしり満席のお客さまを前に二人は堂々とそして楽しく
2時間のコンサートを進行しました。
教え子の舞台というのは、わが子の発表会を見るのと同じような気持ちになります。
どうか、頭が真っ白になったりしませんように・・・とか
緊張で声が上ずりませんように・・・とか、自分のことよりも緊張します。
でも、気が付いたら他のお客さまと一緒にコンサートを心から楽しむ自分がいました。
これこそ、大成功!ということです。
コンサート修了後、わたしは胸をいっぱいにして楽屋を訪ねました。
大役を無事務めた二人はいい顔してました。
右側の二人、ゆきちゃんとちえちゃんが司会を務め、左のさっちゃんは
緊急要員として一緒にレッスンを重ねてきました。
また明日から、それぞれの部隊に戻ってそれぞれの任務につく彼女たちですが
今回の経験がこれからの仕事、また人生に何かプラスになってもらえたらと願っています。
そして、わたしも彼女たちと過ごしたこの時間を今後に繋げてゆきたいと思っています。
出会いに感謝
最後まで読んで下さってありがとうございます!
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