23日は、ハチ北スキー場のオープン日だったが、地元関係者の人とたちの本音は、ホッと胸をなでおろした気持ちだっただろうと思う。
これまで、約20年にわたり、『造雪機』がスキー場の積雪を支えてきていた。しかし、機械の老朽化、電気代の高騰などで、これまでの機械は使えなくなってしまい、新たに降雪機を導入していただいた。
造雪機は、簡単にいうと、機械で、氷をつくり、それを砕いてゲレンデにまき散らすものだった。
だから外気温が何度であろうとも、雪をつくることは可能だった。これまで、オープンの日にちを決めたら、そこから逆算して雪を作りはじめていたので、オープン日が遅れるということはなかった。
一方、降雪機は、水を霧状に空気中に散布し、外気によって、地面に落ちるまでに雪になるというものだ。なので、外気が冷たいということが条件となっていて、これに関しては、天候に左右される。
今年はエルニーニョ現象が見られ、暖冬になる…というのが大筋の予報だった。
実際に、12月になっても、半そでで過ごせる日もあるなどして、ほんとに寒くなるのだろうか…という心配があった。
幸い、12月20日ごろから、寒気が流れ込み、逆に12月としては異例の寒さとなったため、降雪機がフル稼働した。
西日本エリアの各スキー場も、オープンの便りがいくらかは届いたが、その多くは、天然雪によるものだ。
クリスマスあたりから、正月にかけては、今度は、この時期としてはかなり異例の温かさになるという。
残念ながら、今の降雪量では、スキー場はクローズせざるを得ないであろう。
そんなことを思うと、地元スキー場が思い切った投資に踏み切っていただいたことは本当にありがたいとしかいいようがない。
未来にむけて、私たちが生きていくにあたり、未来をどう創造し、それにむけてどう投資をおこなっていくのか…
そんなことを改めて考える機会になった。
自然に身を任せるだけで、よりよい未来を生きていくことはやはり難しい。
未来はきっとこういう社会になるあるいはなってほしいと願い、
あるいは、さまざまなリスクが存在する中で、一つでもそういったリスク要因を減らしていくために、必要なモノを投入し、回避していくこと。
人間が生きていくということは、そういうことなのだなぁと改めて思った。