土曜日、道路の草刈があった。
地元では、道路の草刈を『道路愛護』と呼んでいる。
これまであまり意識してこなかったけど、道路を愛でるための活動というわけだ。
土建屋をやっているとよくわかるのだが、道路インフラの整備は過去からずっと、地域の願いだ。
ここ最近で言うと、笠波バイパス(トンネル)の整備、山陰近畿自動車道の整備、北近畿豊岡自動車道の整備などなど…
但馬内のビックプロジェクトが現在進行中だ。
首長も、政治家もその重要性を幾度となく語る。
また、それに呼応するように、地域の住民もうなずき、そのための協力は惜しまない。
実際、道路があればこそ、人が交流し、モノが流通し、経済活性化の源となる。
そんな愛すべき道路なのだから、今ある道路を愛でることに何ら異論はないはずだ。
いつも言っていることだが、道路の草刈ほど、地域の人が一体になれる行事もないような気がする。
道路はみんなものであるが、一人一人のものでもある。
だから、みんなが少しづつ労力を提供し、きれいに維持しつづけることで、自身が地域の一員であるということを自覚するし、そういった公共インフラの存在が自分事に近づいていく気がする。
実際、そういった活動を怠る住民は、村八分にあったりもするし、その逆もしかりだ。
地域の一員に溶け込むためには、草刈をやれば、一発だ。
あいつは草刈をがんばってやってくれているから信頼できるやつだ…。
きれいに草が刈られた道路は、うっとりするほど美しい。
手入れの行き届いた道路は美しく、それが農山村の美しさにつながっていく。そして、美しいムラに住めば、地域に対する誇りが生まれる。