人口減少社会という言葉
何度も耳にしてきた言葉だ。
大きな災害、疾病、人類史の中で、人口を減らす局面というのは、過去にも何度もあったことだろう。
しかし、長い時間軸の中で、人口減少局面を向かえたのは有史以来はじめてのことであろう。
そう考えると、今、おとずれている局面というのは、まったくもって過去に前例がないということでもある。
ということは、過去の教訓とはまったく異なる考えや発想が必要になるということだ。
人間が社会生活を営む上で、必要とし、そして発展してきた民主主義。現在の主流は議会制民主主義という形である。
議会制民主主義は、多くの人の意見を効率よく束ねて総意とする方法として編み出されてきた。1億人の意思を束ねるに、住民投票という手もあるが、それではあまりに時間とり労力がかかりすぎる。
だが、民主主義の原点は、やはり直接民主主義である。直接民主主義で有名なのはスイスだ。
スイスは、現在でも多くのことを一人一人が投票をして決めるという。
参加率はともかくとして、一人一人が参加して決められたことであれば、住民も納得をせざるを得ないだろう。
現在はさまざまなテクノロジーが生み出され、民主主義の原点である直接民主主義を可能とした。
スマホ片手に、ボチッと押せる仕組みが技術的には可能な状況であるから、理論上は可能なはずである。
人口減少で苦しんでいる…と言われる地方。
我が町も例外ではないが、こと民主主義という観点からいえば、うまくこういった技術を使えば、住民一人一人が参画できる民主主義は都市がやるよりも何倍も速くできるはずだ。
要はその気があるかどうか。
中国などの共産圏の台頭著しい昨今。よくも悪くも、一党独裁の国家は意思決定の速さが、民主主義の合議により時間がかかるものを一機に覆し、ひょっとすると、世界の中心に居座っていくのではないかという驚異すら感じる。
しかし、過去に多くの犠牲を払いつつ、獲得した民主主義は、やはり人々が幸せをつかむためにもっとも大事な枠組みなはずで、それは不変だ。
だが、民主主義もそろそろアップデートし、進化していかねばならない。
地方こそが、その先端に走っていくべきだと思う。
もちろん、我が自治体も…
民主主義をアップデートしよう!