田舎の変革は家庭から | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

 
前豊岡市長の中貝さんが、ジェンダーギャップの解消を重要な政策として掲げていて、テレビのニュースでも取り上げられて話題になったことを思い出した。
 
地方の人口減少は著しいのだが、豊岡市が調査した結果によると、高校を卒業し、次の進路を選択するとき、大学や専門学校で、一旦自分の町を離れる人は多いのだが、その後学業を終えたときに、男性に比べ女性のUターン率が極端に少ないということがあって、その原因は、田舎が男性中心の社会でなりたっているということにあるからだと確か結論づけていたように記憶する。
 
私のまわりでも、コミュニティが男性中心の社会であることは間違いなく、それが人口減少の原因なら大きな問題だなと感じるようになってきた。
 
私は、うづかの森という宿泊施設を経営していて、その運営の中心は妻が担ってくれているのだが、昨年からコロナ禍の影響で宿泊が壊滅的なダメージを受けるようになり、その打開策として、パンを製造販売することになった。
 
水曜日から土曜日までの週4日の営業をすることになり、製造と、販売のリーダーである妻はパンを販売するようになってしまってから、帰宅がだんだんと遅くなってしまって、夕食も準備ができない日もたびたび出るようになってしまった。
 
私はそれまで、亭主関白を貫き、家事の一切を妻に任せていて、ほんとに家では何もしてこなかったのだが、さすがに、それでは家が回らなくなり、週のうちの何日かは、私が夕食、洗濯、掃除などをする時間が増えてきた。
 
これまでまともに家事をしてこなかった私にとっては、毎回あたふたするばかりだし、今までは会社で働くことだけを考えてきたので、家事をやってもまともにできたためしはなく、女性の大変さの、ほんの一部分だけを理解したような気分になっている。(妻に言わせれば、まったくのダメなのだが…)
 
身内で言うのも何だが、その新しくはじめたパンの事業に精力的に取り組む姿をみて本当に頭がさがる思いだ。
 
同時に、家事をする機会が増えて、時々妻の帰りを待ったりしながら、あーー、これが世間でいうところの男女平等な社会なのかなと思うようになってきた。
 
女性を解き放つとこんなに力を発揮するのかなぁと感心している。
 
もしかすると、主夫に徹して、会社を回すのは全面的に妻に移行いたほうがよいのかも…と思うこともあったりする。
 
田舎の男性中心社会を切り崩すのは、なかなか一筋縄ではいかないが、一番身近な家庭からがまずは最初の一歩なのだろうと身を持って感じている。
 
若い人たちが自分のふるさとで生活をしたいと思える地域をつくるためにジェンダーギャップを壊すためには先ずは男の意識の変化というのを肌身で感じている今日この頃である。