総事に出て地域人として認めていただく | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

 
もう20年ぐらい前の話だ。
 
ある日、兵庫のJCの会議があって、当時、会長をしていた先輩が、次のような話をされたことが強烈な印象として残っている。
 
『今日、地区の日役があったのですが、みんなといっしょにすることができなかったので、早朝にやり終えてからここに来ました。』
 
その会長は、当時、1500名を超えるJCメンバーを率いていたと思う。
私は、会長という重責を担っていて多忙な人だったから、そんな雲の上のような人がまさか普通の人と同様に日役をしていることにとても驚いた。
 
JCは、『明るい豊かなまちづくり』を目指す青年団体で、草の根的な運動も時に展開する。
だから、兵庫の会長自らが、そうやって地に足のついた活動を自らがしていることを知って、とても感動をしたのをおぼえている。
 
昨日、道路の草刈りがあったが、私は出席することができなかった。
本当は先週やる予定になっていたのだが、大雨で延期になり、急遽昨日やることがきまったが、私自身は、以前からこの日、別の用事がきまっていたので、出席することができなくなってしまったのだ。
 
だから、前日にある程度刈っておいた。
 
私は地域の一員であることを最も感じるのは、日役を行っているときだ。
内の村では、こういった活動を総事(そうごと)と呼んでいる
うちの村は他の地区に比べるとおそらく総事の数はかなり多いと思う。
 
正直、そのことをうざったく思うこともあるが、でもそれは地域の一員として認めてもらうためにはやらなければならないことだと自分に言い聞かせている。
 
ゴミの収集、道路の整備などなど、こういったことは市町がやるものだと思っている人は多いだろう。
私たちが税金で納めたお金を国や地方公共団体が職員にさせたり、土建屋などに発注して、ことをなすのが当たり前になっているが、しかし、みんながすこしづつ労務を提供しあって、ことをなすということも立派な公共の事業だ。
町のごみ拾いなどが各地で行われたりするが、むしろ、地域のインフラの維持というものはそういうことが基本だと思う。
 
うちの村では、決められた総事に出役できなかった場合は出不足といって、ペナルティのお金を払わなくてはならない。
中には、労務を提供したくないので、その出不足をあえて払うことで解決している人もたまにいるが、特に地域の中で一人一人が果たす役割が大きい田舎では、労務の提供することが何より大事で、お金で解決できるというものではないと思っている。
 
とにかくやることが大事なのだ…。