
先日、群馬は富岡製糸場などの産業遺産群に行って来ました。
そう世界遺産ですね。
全く知らなかったのですが、群馬の世界遺産は富岡製糸場だけがクローズアップされますけど、下仁田、伊勢崎、そして藤岡と4つの町に点在しているのですね。
実は、この視察でとても感動したことがありました。
藤岡市の高山社跡での出来事。
高山社というのは、高山長五郎さんというかたが開かれた養蚕研究所みたいなところで、養蚕技術を広める塾のようなところでもありました。
あらかじめ高山社跡の見学は申し込みをしていました。建物の見学の前に、最初に20分ほどのガイダンスを聞くようになっていました。
解説員のかたが説明をしてくれたのですが、そのかたはあらかじめ私たちが但馬から来ることを聞いていてスライドショーのネタは、但馬の歴史にいかに高山社が関わったのかという繋がりについて懇切丁寧に説明してくれたからです。
大屋町大杉に三階建ての養蚕農家の住居建築群がありますが、それらがこの高山社で開発された技術を用いて建築されたこと、私の母校でもある八鹿高校は、県立の養蚕学校がその前身なのですが、その設立に高山社で技術者が関係しているのだそうです。
私たちは但馬木造住宅振興協議会で行った視察で、当会の会長の会社が養父市十二所にありますが、そこの昔の地図を出してきて、周辺で桑が栽培されていたことまでお話いただいたりと、本当によくできたスライドでした。但馬の産業の歴史に高山社が深く関係していることに、よく練り上げられた資料で圧巻されたのでした。
おそらくこれらのことをリサーチし資料を準備するのはかなり時間を要したであることは容易に想像できるのでした。
これまでに名所旧跡の解説はいろいろ聞いてきましたけど、こんなに感動した解説は初めてでした。
残念ながら、その解説員さんの名前を覚えていないのがとても残念です。
養蚕は全国各地で行われていたので、各地の歴史に、この高山社が深く関わっているのだと思います。だから、こういう視察を各地方面から受け入れときには、その地域と高山社の結び付きを調べてプレゼンされているのだと思います。
話の中身ももちろんですけど、相手のことを思った心のこもった対応。ほんとうにすばらしかったです。