
昔、カナダに長期滞在したときに、見るものすべてが新鮮で驚きの連続だった記憶があります。
よくよく考えてみればそこに住むカナダの人にとっては単なる日常で、取り立てて特別なものではなかったはずです。
今日本に多くの外国人が来るようになって、私が思ったのと同様に感じているのだろうと思います。
自分たちが当たり前に思っていることでも、まったく異文化の人にとっては特別なこと。
そう考えると、世の中のすべては、実のところ、特別なことなのですね。
日々の生活がたいくつで価値のないことだと思っているのは、それに慣れてしまっているから。
しかし、例えば、植物が日々成長していくこと。わかり切ったことだけど、そのメカニズムが十分に解明されているわけではなく、なぜ日々成長するのかなんて、分からないことも多いはずです。
例えば、目の前を車が通りすぎていくこと。
道を作った人がいて、交通ルールを考えた人がいて、車を製造した人、販売した人、そして運転を覚えた人…
深く掘り下げれば、当たり前の日常だけど、そのシーンは決して特別なことではない。
そう考えると、日々はもっと奥深いものになっていきますね。